訪れていた雪解けを喜ぶ【sideレフティア】
▼こちらとこちらの流れをお借りしています。
■お借りしました:ラヴィーネちゃん、ルリちゃん、アニーニケさん
------------------------------------------------------------
バトルオアトリート。その言葉がこのイベントにおいてどういった意味を持つのかは、この時間になれば参加しているものならば流石に誰だってわかるものだ。
ラヴィーネがこのイベントに参加していたということもだが、彼女がレフティアとアニーニケにバトルを挑んできた、というのもレフティアにとっては少し驚いたことであって、そして。何よりも嬉しいことだった。
感極まっているアニーニケと、レフティアも考えていることはほぼほぼ同じだ。アニーニケ程ではないが、レフティアもラヴィーネのことはずっと見てきた。そしてジムトレーナーという光栄なる立場に選んでももらえた。それが、どれだけ嬉しいことか。
その嬉しさを噛みしめつつ、アニーニケにハンカチを差し出し彼とラヴィーネの会話を遮ることはしない。アニーニケはああは言ってくれてはいるが、レフティアがどう思っているかどう答えるかも、きっと兄である彼は理解しているはずだ。
だからこそ、というのも卑怯な話だが。
レフティアはラヴィーネの友達であるルリと話しながらパッチをやさしく抱き上げる。可愛らしいパッチに素直な感想を告げれば、ルリは満足気に頷いた。
その様子にも、先程アニーニケの問いかけにも物怖じせず答えた様子にも、はっきりとラヴィーネのことを友達と告げた様子にも。彼女の性格や人のなりが垣間見えて思わず微笑みが零れてしまう。
「ルリさまはラヴィーネさまとはいつからお友達なのですか?」
「去年の春です」
はっきりと答えたルリの去年の春という発言に、今年のクッカ・ムナとは別の時に出会っていたのだということがわかる。確かに今年のクッカ・ムナはフィンブルの懇親会を名目としていたため、フィンブルのジム関係者でともにいた。
ああ、つまりはそんなにも長く彼女はラヴィーネの友としていてくれたのだ。
「わたくしから言うのも不思議な話かもしれませんが……ラヴィーネさまとお友達でいてくれてありがとうございます」
レフティアはフィンブルのジムトレーナーだ。けれどもそれ以前に、ラヴィーネの祖父であるイヴェールに世話になったことが切っ掛けでラヴィーネのことを見守って来た、姉のような気持ちもある。
心のどこかでラヴィーネのことを妹のように思っていたのだろうし、だからこそ彼女のことを案じていた。けれども彼女なら、”大丈夫”だという根拠も何もないただの直感の自信があったのだ。
それでも、だからこそ。レフティアは嬉しさのあまり微笑んだ。
「ルリさま、よろしかったらラヴィーネさまと、わたくし達のお願いに付き合ってくださいませんか?」
そっとやさしくパッチをルリに返しながら、レフティアはパーカーの中から真っ白な雪のような、プレミアボールを取り出す。そして手元でボールを開閉させて、淡い光とともに現れたその子の頭を撫でてやる。
「わたくし、とっても嬉しくて」
ラヴィーネが友達とともにバトルを、レフティアとアニーニケに挑んでくれたことが。
レフティアの身体を支えるように背後に回り、身を寄せるヴィティも同意するかのように微笑んでレフティアとルリ、そしてラヴィーネとアニーニケを見遣った。
***
▼参加登録ポケモンより、「ヴィティ(アローラキュウコン♂)」でタッグバトルをお受けさせて頂きます!
バトルの形式や、バトル方針などについて変更や相談などありましたら他皆さまに合わせます!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?