トレーナーテンプレート【sideベリト・グリモア】
▼こちらの流れをお借りしています。
■お借りしました:メイジーちゃん、ラヴィーネちゃん
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今回のグリモアの衣装もいいものを選べた。いつもは適当に動きやすい服しか選ばないグリモアの服を折角のイベントなのだからと選ぶのは、あたしの特権だと思っている。
なんてったってグリモアの手持ちの中で女の子はあたししかいないのだから、お洒落の面ではあたしの右に出るものはいない。グリモアは可愛いのだからもっと色んな素敵な服を着るべきなのに、本人が服に無頓着だからいけない。
メイジーはどうしてかグリモアの服装に驚いていたようだった。不安そうだったから卵を預かったのに、まだ不安要素があったのだろうか。一緒に旅をするようになって心配性な子なのだろうかと思っていたが、あながち間違いでは無いのかもしれない。
さっさと離れて行ってしまったグリモアとキマリスを眺めながら、いいなあと思う。あたしも本当は今回のイベントに参加してバトルをしたかったのに、バトルメンバーには選んでもらえなかった。
でも今回のあたしには立派な使命があるのだ。グリモア達を見送っていたメイジーがこちらを見下ろす。
「えっと、お願いするね」
ちょっと不安げな表情。それは卵に関してか、バトルに関してか。後者に関しては生憎と今回は力にはなれないわ。でも前者に関しては別よ。
あたしは任せなさいといわんばかりに預かった卵を抱きしめて満面の笑みを見せた。
***
リングが振動音を鳴らす。この音からしてイエローではなく、またグリモアと同じブルーチームのものでもなさそうだ。
まさか以前ダグシティで出会ったテイと同じチームになっているとは思わず、グリモアは彼を一瞬見かけて直ぐに距離をとった。単純に同じチームだから関わる必要はないと思ったのが一番の理由であり、また髪を乱されたら面倒で困ると思ったのが二番目の理由だ。他は特にはない。
そうしてキマリスを連れてひとりで歩いていると、音が鳴ったのだ。ワンピースの下に潜りながら移動していたキマリスがバトルが出来るのかと嬉しそうに顔を覗かせる。
キマリスの頭を一度撫でてから周囲を見渡せば、赤いリングに指を添えて見つめている悪魔の仮装をした少女の姿があった。赤、赤だ。青のリングと腕章をつけているグリモアとは異なるチームの存在。
グリモアが少女の方へ近寄れば木枝を踏みしめた音が響いたのか、少女が振り返る。彼女もすぐにグリモアの腕章とリングの色を見て、目の色を変えた。
「……バトルオアトリート」
目と目が合った。元よりグリモアにとっては、たったそれだけでバトルを仕掛けるには十分すぎる理由だ。
フォカロルが入ったボールを軽く持ち上げて顔の前まで運ぶ。それにキマリスがあからさまにショックを受けた表情を見せたが、直感でキマリスでは適わないと思った。
久方ぶりの出番になるだろう。アローラ地方を旅した際にすら一度しか戦わせなかったフォカロルは、グリモアの意志に反することなくボールの中から同様に少女を見据える。
グリモアとフォカロル両方の視線を受けてか、こちらを見据える氷水晶の瞳を見つめ返した。
***
▼参加登録ポケモンより、「フォカロル(キングドラ♂)」でシングルバトルを挑ませて頂きました!
発言はしていませんが、賭けチップ数は5個にさせて頂いております。
不都合がありましたら断ってください!
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