【THELIVEウルトラマンガイア編】ガイアに会えた!!
もう二週間ほど経ってしまったんですが。
今月頭の11月3日、銀座博品館にて『TDG THE LIVEウルトラマンガイア編』を観て来ました~!
TDG THELIVEは、ウルトラシリーズの中でもティガ・ダイナ・ガイア世代を主役に据えた作品群の名称です。その大きな特徴は、TVシリーズ等々の展開を踏まえた「当時のファン向け」に制作されていること。
今回の『ガイア編』でも、TV本編から25年後の今を舞台にガイアとアグルの活躍が描かれました。
更に今回、ガイア編の大きな目玉として、ウルトラマンガイア=高山我夢役の吉岡毅志さんが生出演! ステージ上で本物の我夢が活躍する物語を楽しめる、非常に嬉しいライブステージでした。
というわけで、本記事ではそんなガイア編の感想をざっくりと書き残していきます。ネタバレはあるので気を付けてね。
第一部「ヴァージョンアップ・ファイト side Blue」
前半の主役はウルトラマンアグル。
25年後のあの地球を舞台に、「地球人を守ったのは本当に正しい選択だったのか?」を突き付けられるアグル=藤宮の姿を描く。
最初に書いておくと、90年代と今って「環境問題」に対する肌感覚って大きく違うんですよね。私も90年代当時は幼児なので、きちんと理解出来ているとは言い難いんですが……当時のそれはまだ深刻な、乗り越えるべき課題として人々に共有されていたんじゃないかな。ただ現代となると、この辺りの問題について「解決しつつあるもの」「未だ解決していないもの」が混在している中で、良くも悪くも熱意ある人々とそうでない人々との温度差が激しい。少なくとも「人類VS自然」の対立項をすんなり呑める時代ではないよな、と思うわけです。
けれど『ウルトラマンガイア』という作品を扱う上で、そうした要素は捨て置けないのも確かです。そこで前半では、「かつて人類の削除を解決策とした男」にもう一度「人類が悪なのでは?」と叩きつけていく。ともすれば、説教臭くなってライブステージとしての楽しさは目減りしてしまう展開かと思います……が、藤宮が苦しみボロボロになる姿は『ガイア』の旨味なんだよなぁ!!
作中、海の怪獣代表みたいな顔をして出てきたガイロスとゲードスの存在も面白かったです。ガイロスはなんかこうアレだし、ゲードスに関しては絶対そういうのじゃないじゃん!
『ブレーザー』でも漁師のお爺さんはアレコレ言ってたけど、実態としては「環境が変わって餌が減ると地上に出るよ」程度のお魚でしかないと思うんですよね、ゲードス。海の生命の一員ではあるけど、代表ではない。それを「海を汚した人類への怒りを宿し……!」みたいなノリで出してくるの、間違ってないけど間違ってるんですよ。なんか変じゃない!? って思ってたら結局、藤宮に呼びかけていたサタンビゾーが操っていたというオチ。そう考えるとめちゃくちゃちょうどいい怪獣選だなぁとなるのがスゴいところ。
黒衣の男の言葉に惑わされた藤宮が力を失い、V1になってしまう展開も良かったです。藤宮ってやっぱり繊細で考え過ぎる所があるから、海の怪獣が暴れる姿を見せつけられたら、おかしいと分かっていても心の何処かでまた疑ってしまうと思うんですよ。それが力を鈍らせてしまう。
でもそんな時に、我夢が彼を支えて力を授ける。本編とは逆に、アグルV1にガイアが光を授けてV2になり、SVになる!
「大事なものなんて、まだいくらでもあるじゃないか!」
本編ではウルトラマンである事を諦めた藤宮への言葉が、今度は藤宮を再起させる言葉になる。ここに本編での関係性の変動が詰まっていて嬉しい。
人類が地球を苦しめる、なんてことはない。
そんな我夢の考え方は楽観的かもしれないけど、解決した問題だって実際あるし、ここもやっぱり言い切る位で良いと思うんですよね。というかここを言い切らないと、25年前の子どもたちが大人になった今を否定する事になる。だから我夢のブレない考え方もまた響いた。
本編のストーリーとはちょっと外れるけども、今回司会のお姉さんがKCBのアナウンサー役なのも良い所だな、と思いました。25年前の生中継を見てアナウンサーになった、という設定も。っていうかあの世界、我夢と藤宮がウルトラマンであることが人々に知れ渡ってるんですよね。他のウルトラマンからするとちょっと面白い感覚だ。
第二部「地球はみんなの星」
第二部では、再び始まった根源的破滅将来体との戦いを描く。
ピンチの中でアグルがガイアを逃がし、時空の狭間へ投げ出された彼が向かった先は、ウルトラマンギンガの時空!!
いや、事前の情報だとギンガの登場って予告されてなかったんですよ。
それが本人ボイスのギンガとビクトリーが登場したのでビックリです。
時空移動に関してアレコレ推論を立てる我夢に対して、「オレら体育会系なんでそういうの分かんないッス」って言い放つヒカル。こういう軽く楽しめる会話は足木さん脚本の良さだな~と思いました。最初は対立することもあったヒカルとショウの関係に、我夢と藤宮の関係性を重ねる手つきなんかも。そして元の世界に戻る為、(登場はしないものの)友也の力を借りて時空移動マシンアドベンチャーを組み上げる我夢!!
我夢を送り出す為、ギンガビクトリーとなって刺客と戦うヒカルたちの姿が、後にガイアSSVへのヒントになる、って展開も面白かったですね。
ウルトラマンは……合体できる! っていうのは主に宇宙人ベースのウルトラの常識で、多分我夢や藤宮の中には無かった発想だったんじゃないかと思うんですよ。でもギンガとビクトリーの姿を見て、二人のウルトラマンという形に更なる意味を得る。
アグルSVは「アグルがガイアの力を授かっていたら?」のifとして見れたけど、じゃあガイアSSVってどういうものなの? っていうのは疑問だったんですよ。ウルサマで拝見した時、そのカッコよさには惹かれたけども、更に力を得るガイアって……なに!? みたいな。
それが「他の世界のウルトラマンとの邂逅」によって引き出されたというのは、裏を返せば「ウルトラマンガイアの世界単体ではありえない姿」であると示されているようで、納得感が強かったです。
流れはちょっと前後しますが、赤い球らしきものの力でウルトラマンが勢ぞろいした後の展開も熱くて好き。ティガ・ダイナ・ガイアはもちろんのこと、我夢を助けたギンガとビクトリー、更にはブレーザーさんも!
ガイアとビクトリーの共闘が描かれるのも嬉しいんだけど、その流れでギンガとアグルの共闘も描かれたのがまたポイント。「ガイアとビクトリーは地属性仲間だけど、こっちはどういう感じだろう。水属性なの?(ルーブクリスタル)」とか思ってたら、ギンガセイバーとアグルブレードでの剣士繋がりアクションを見せつけてくれるんだもんな。そういえばギンガって剣使いでもあったわ。
あとこう……ラストは根源破滅天使ゾグとのバトルだったんだけど、やっぱりリアルで観るゾグ(第一形態)の迫力すっごいんだよなぁ!!
巨大バルーン怪獣のサイズ感も好きなんだけど、ゾグの場合は美麗さがそのまま恐ろしさにつながるというか、盛り上がるよね……
25年目に
ところで、流石に25年前の作品というだけあって、今回の会場は私も含めて大きなお友だちで一杯でした。もちろん子どもを連れて……というお父さんお母さんもいたんだけど、ほとんどガイアを見て育った世代だったんじゃないかなぁ……
そんな我々にむけて、最後の挨拶で我夢が言ってくれたんですよ、「みんな大きくなったね!」って。この言葉が本当にグッと来ました。
ガイアに会いたい!の気持ちで観に来て、実際に目の前で活躍する我夢が観られて、それだけでも嬉しいんだけど、その言葉は当時ガイアを観ていたみんなに向けての言葉で、「我夢が、自分たちに言ってくれた言葉」なんですよ。これがね……感動せずにはいられないでしょう……
今までも本物の声で活躍するウルトラマンたちは拝見してきたし、ニュージェネ世代であれば役者さん本人が出演する舞台もいくつかあったんだけど、TDGだとその機会は全然なかったわけだから、今回の生出演という形が本当に有難かった。奇跡とすら思える。
あとやっぱり、ウルトラマンガイアって楽曲群も強いじゃないですか。
『ウルトラマンガイア!』『Lovin' you Lovin' me』『Beat on Dream on』『ガイアノチカラ』。これらがステージを盛り上げまくるし、本当にめちゃくちゃ楽しいTHELIVEだったなぁ……
これでTDGTHELIVEは『ティガ編』『ダイナ編』『ガイア編』と三つ揃ったわけだけど、これで展開は終わるんだろうか? ダイナ編はなんかSTAGE1とか書いてあった気がしますけど、ダイナだけいくつかやるというのも……妙だし……6兄弟編も実質○○編みたいなのはあるけど揃ってはないし……
とにかく、今後のTHELIVEにも注目していきたいなと思ってます。
次はツブコンのスターズ編だ!
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