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【ヘボット!】観るなら今!脳溶けアニメで夏を乗り切れ!!

あなたはご存じですか。
4年ほど前、日曜朝に放送されていた衝撃のアニメ『ヘボット!』を。

ハイテンポでクレイジーなギャグアニメ。
狂気渦巻くメタとループのSFアニメ。
観た者に混乱を与え、順応すれば至福の安らぎと活力を得られると噂のあのアニメ。最終話まで視聴したものの多くが「人生が変わった」と語る、唯一無二の異色のアニメ。

様々な語り口で紹介されつつも、イマイチ視聴していない人間からは信じてもらえない部分も多い衝撃的なアニメ。それが『ヘボット!』です。

その『ヘボット!』が、ですよ。
2020年8月現在、youtubeで毎日無料配信されてるんですよ。

オールデイズヘボット。
毎日が日曜朝七時。

きっとあなたの人生も大きく変わる。
だから観ましょう、『ヘボット!』を。

というわけでこの記事では『ヘボット!』をゴリ押ししていきます。
覚悟の準備はよろしいですね!!

☆なお、紹介の文言は筆者の感想です。
☆効果を保証するものではありません。
☆個人差があります。


ヘボットはギャグアニメバブ

序文でも述べた通り、ヘボットはギャグアニメです。
それもかなりハイテンポで、ナンセンス。

しょうもない言葉の引っ掛けでボケて、視聴層の何割が分かるんだ、という広い範囲のパロディを熟す。意味のない投げ込みネタを何度もぶん投げ、時にはそれを天丼する。多分5秒に1回は何かしらのボケを放り込んでおいて、ちゃんとツッコミを入れるのはその内のごく一部、という有様。

その濁流めいたネタの奔流が脳を刺激し、溶かす。
考える前に感じなければ追い付かないおふざけの山に埋もれる心地よさこそが、『ヘボット!』という作品の真骨頂だと(私は)思います。

なんて説明しても正直よく分かりませんよね?
大丈夫です、分からなくて正常です。
ここら辺は実際に観てみないとピンと来ないでしょうし、観ても波長が合わないと首を傾げるばかりかと思います。

例えば……
ヘボットはTwitter上では「ビュティのいないボーボボ」などと称されることもあります。この表現を軸に説明していきましょう。

ボボボーボ・ボーボボ第5話
石化能力を持つ敵と交戦したボーボボたち
敵の能力により、仲間の首領パッチは石にされていくが……
「うわああああ 石になってく~~!!!!」
「ハッハッハ 2人まとめて石になってしまえ!!!」
「うわああああああ
 にんじんになってく~!!!!」
「なんで!!??」
「うわああああ
 にんじんになっちゃうよ~~!!!!!」

肝心のボーボボはなぜか石ではなくにんじんになっていく。
っていうか言ってる時点で完全ににんじん。マジでなんで!!??
で、その次の回になると……

(キャベツになってる……)

キャベツになってる。
この後ボーボボはナスになったり敵と一緒に合コンに行ったりするんだけど、まぁその辺りの話は実際に読んでください。
えっ、ボボボーボ・ボーボボもジャンプ+で毎日1話ずつ公開してるの?
へぇ~めっちゃ偶然じゃん。ありがてぇ~~!!!

https://shonenjumpplus.com/episode/10833519556325021865

話は逸れるけど、まぁボボボーボ・ボーボボってそういう感じの作品で。
要は「予想されうる展開を、インパクトのある絵面で裏切る→なんで!?」みたいなギャグを多用する作品なわけです。そういうおふざけで敵の能力を攻略して戦っていくバトルギャグ漫画。面白い。

で、主にボーボボ作中でのツッコミはビュティというキャラが担当しているんですが(例に挙げたシーンは違うよ)、それがいないヘボットの場合だと……

お城がトイレになってしまう
→「しかも尻洗い完備だー!」
会社が爆発する
→耳かきカップルになってしまう。
→「会社が耳かきカップルになっとるグチ!」
(ただの状況説明)

異様な絵面で殴りつけては来るんだけど、それを「なんで!?」っていう場面は(特に前半は)少ない。尻洗い完備だーじゃないよ。

ギャグとツッコミの数が全然合ってないので、異常なポイントがあっても「ここ笑いどころですよ」と説明されず流され、気付けば次のネタがぶち込まれている。脳が混乱する。溶ける。

後の回になっていくと、ボケていたキャラがツッコミに回ったり、ダメ出しという名のツッコミを行うキャラが出てきたりとバランスが整ってくるんだけど、それでも投げ込みネタには対応しきれていない

「待ってくれたまえ
 ギャグの洪水を ワッと いっきに あびせかけるのは!」

洪水で溺れて浮上出来ない人もいるが、対応できる人間はまさに水を得た魚のように喜び泳ぎ回る。楽しいアニメだ。

対応できない人間でも、しばらく視聴していれば耐性が付いて消化できるようになることもある。まぁものは試しだ、一本くらい観てみたらよろしいのではないでしょうか。観てください。お願いします。

あ、でもちょっと待って。

1話は地獄だ!

もしあなたが『ヘボット!』を第1話から順に観ようとしているのなら。
それは一旦我慢して、私の話を聞いてほしい。

第1話と第2話は、『ヘボット!』でも特にハードルが高いです。

先ほども述べたように、ヘボットは後半の回になるにつれて観易くなっていきます。それはキャラクターの役割が落ち着いたり、一部の描写にクレームが付いて丸くなったり、まぁ色々な理由があるわけですが。

逆に言うと、初期回になるにつれて濃厚原液一気飲みになる。
それの極致が第1話と第2話なのです。

もちろん、ここから視聴してファンになった方も大勢いるでしょうし、後々になったらむしろ観るべき回であることは間違いないのですが……

ここらの回、設定説明と今後に向けた伏線が非常に多いんですよね。
なので、ギャグアニメとしてのヘボットをまず楽しもう、という場合はむしろ向いていない。処理しないといけない情報が更に上乗せされた上で、ネタの意味不明さもワンランクアップしているので。最初が一番上級者向けってどういうことヘボ。

じゃあ何話から観るのがオススメかというと、これは判断が分かれる。
あなたがどのような趣味趣向を持っているか、で大きく変わるからだ。

ただ今回はアーカイブ1週間期限の毎日配信なので、この記事を公開後すぐ読んでいる方なら3話か4話、それ以外の方は現行の適当な話数から入るのが一番いいかと思います。私のオススメは第4話。私はここからネジが島に入国しました。

でも、途中から観始めたら話が分からないのでは、って?

大丈夫です。
ヘボットは1話完結なので、基本的な設定さえ抑えていればどこからでも観始める事が出来ます。

主人公のネジル・ネジールは、ネジが島王国の王子様
誕生日に相棒のボキャボット・ヘボットと出会い、父であるジル・ハナジール国王を相手にボキャバトルを挑むが、ボロ負け。
城を追い出されたネジルは、ヘボットと共に父を超えるボキャバトラーとなるべく、ネジ屋なる何でも屋を開業。島民のお悩みを解決し、報酬にボキャバトルに使うネジを手に入れ、多くの戦いを経て成長していく。

こういうお約束で動いているアニメだと理解していただければ大丈夫。
つまり普通のホビアニです。なんでもとにかくボキャバトルで解決する。
そういうつもりで観ていてください。

ボキャバトル!って、ナニソレ?

じゃあそのボキャバトルとはなんぞや、というお話。

このボキャバトルも、また初見の方には意味がよく分からない。
初見じゃなくてもよく分からないと言われている。

本編ではギャグをぶつけ合い、その面白さで勝敗を決する……というような説明をされているが、これは一旦脇に置いておきましょう。

ボキャバトルとは……
強いコンボを作った方が勝つ遊びです!!

使用するアイテムは、言葉の力が秘められたアイテム・ボキャネジ
このボキャネジの組み合わせによって発動するコンボが変わり、そのコンボのランクと発動するボキャボット自身のレベルによって勝敗は決します。

ボキャネジには、それぞれ決まったワードが設定されていて、ネジ込むごとに多様な音声が流れますが、別に音声の内容は関係ないです。コンボです。コンボを組んだ方が勝つのです。

コンボのランクは、一番下から順に、

ヘボコンボ(実質コンボ無し)
イロカタチコンボ(ネジの色や形が統一されている)
エトコンボ(干支ネジという特殊なネジを使用)
ハイパーコンボ(特定の組み合わせで発動)
ウルトラコンボ(特定の組み合わせで発動)

という序列で成り立っています。
ハイパーとウルトラでは特殊なコンボソングが流れますが、それ以下では予め設定された固定音声が流れるのみ。つまり意味などない。感じろ。心地いい言葉のリズムを。

これはギャグなの?と考えると戸惑う部分もあるでしょうが、一種のリズムネタとして音の感覚だけを味わうようにするとより楽しめるかと思います。君もレッツボキャバトル! へぼらへぼら。

我々はホビアニである

ところで、『ヘボット!』は玩具の販促を目的とした児童向けアニメーション作品……いわゆるホビアニです。

玩具を売ってナンボの作品ですし、実際ヘボットは販促にもかなりの力を入れた作品でした。具体的に言うと作中に登場するキャラクター・ヘボットは、この世界で実際に販売された玩具・DXヘボットそのものであるとされている。電池で動いてるし、ボタン押されたら音声が鳴る。

『ヘボット!』は作中でもその事実を認識しており、キャラクターたちは己がホビーアニメの住人であると理解しつつ日々の生活に勤しんでいます。

主役や脇役の概念があり、視聴者の概念があり、没キャラの概念もある。

残念ながら実際の玩具販売は揮わず、発売予定だった玩具も内容を簡略化してのセット販売になってしまったりなどしたのですが、ならばとその簡略化された組のキャラクターをグループにして活躍させるなど、販促に対しかなり前向きに取り組んでいた作品でした。

露骨な販促シーンがあったり、新キャラ強化月間が公言されたり、いわゆる第四の壁があってないようなものだったり……
そういったメタフィクション的側面や、玩具アニメとしてのスケジュール感を思わせる部分などに興味がある方にとっては、『ヘボット!』はまさにうってつけのアニメといえるかもしれませんね。観てください。


にちようびのせかい

『ヘボット!』は日曜朝七時に放送された玩具ギャグアニメ。

それだけを理解していれば、本当は細かい説明なんて必要ないと思っています。ギャグとメタ、玩具販促、そして……SF要素。

この記事では、敢えて『ヘボット!』のSF要素については多く触れていません。それよりもこの作品のギャグ性や販促アニメとしての立場などを説明する方が大切だ、と思ったからです。

しかし強いてこのSF要素について述べるのなら、こう書きましょう。

『ヘボット!』は気が遠くなるようなループの果てに描かれた、奇跡と狂気、そして愛の物語である、と。

全ての困難を乗り越えて、「にちようびのせかい」は一つの答えに辿り着く。彼らから投げかけられたその言葉が、今も我々をネジが島の住民として成り立たせてくれる。

でも、そんなこと、最初から知らなくってもいいのです。
私がそうだからといって、これから『ヘボット!』を観たあなたが、或いは既に『ヘボット!』を観たあなたが、同じ感想を持つとは限らないのですから。

ただ、『ヘボット!』というギャグアニメを、より多くの人に知ってもらいたい。観てもらいたい。その果てに、最終回で投げかけられたあの言葉の可能性が、その先が、ほんの少しでも広がるのなら……

そう思って、私はこの文章を書き連ねました。
この文章が未見の方にどこまで響くかどうか、私にはまるで分からない。
エネジーが脳を侵食しているので、客観視し辛い所があるのです。

とにもかくにも。
『ヘボット!』というお気楽極楽脳溶けギャグアニメは、現在毎日無料配信中です。いままでヘボットを観たことのないあなたにとって、これは間違いなく良い話です。合うか合わないかは観てみないと分からない。まずはおひとつ、観てみてください。

そして脳を溶かせ。

ネジが島はそこにある。






手記はここで途切れている。





https://www.youtube.com/playlist?list=PLR-b17Ot6AxV94q9u-N7bTvIolbmDTn3N


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