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【都道府県協会の広報活動】土木建築フェスタin 大分駅前~産官学で力を合わせて~

一般社団法人 大分県建設業協会

 一般社団法人大分県建設業協会では、将来の業界を支える担い手を確保・育成すべく、発注者や高校・大学などの教育機関と力を合わせ様々
な広報活動を積極的に行っています。


◎イベント概要

 『土木建築フェスタin 大分駅前』は、「国土交通省九州地方整備局大分河川国道事務所」、「大分県土木建築部」、「大分県建設業協会青年部会」の三者共催にて、毎年秋に開催しているイベントです。
 県内で一番人流の多い※「大分駅北口広場」を貸し切り、災害対応パネルやダム模型の展示、バックホウや高所作業車、災害対応車両といった普段触ることができない車両の試乗体験などを行い、効率よくかつ広い世代の方々に「建設業の魅力・面白さ・必要性」をアピールすることを目的に、コロナ禍の令和3年度より開催しています。
 今年度で3回目の開催となった同イベントですが、第1回:約1,000名、第2回:2,067名、第3回:3,461名と年々来場者が増え続け、一大イベントとして定着しつつあります。
※ J R大分駅の1日乗降客数は約1万5千人で九州4位。ブースに来てくれた来場者以外にもしっかりアピール

第3回イベントポスター

◎きっかけ~第1回

 本イベントは、大分河川国道事務所と青年部会との意見交換会での「業界が盛り上がれるイベントを共催でやってみよう!」の一言がきっかけでした。
 しかし、誰ひとり大規模なイベントを開催した経験はなく、ノウハウも持っていないため全くの手探りでスタートし、幾度も協議を重ねました。
 1年以上の協議期間を経て、ようやく令和3年度に開催することが決定。
 第1回のイベントタイトルは「故郷を守る!!襲い掛かる災害と立ち向かう若い力パネル展示会」で、前年に本県で発生した「令和2年7月九州豪雨災害」の災害対応を前面に押し出したデザインコンセプトでした。
 大分河川国道事務所の作成した災害対応の様子を説明するパネル40枚と、その復旧にあたる会員企業で働く若手職員を写したもの30枚の展示をメインに、バックホウの試乗体験やトミカの無料配布といった今でも続く人気コンテンツを組み合わせたものでした。

第1回チラシデザイン(表面)
会員企業各社で働く若手職員のパネル(1)
会員企業各社で働く若手職員のパネル(2)

◎第2回

 第1回での反省点を踏まえ開催した第2回。この回から、よりイベントに親しんでもらえるようにイベント名を「土木建築フェスタin 大分駅前」と改めました。
 また、「担い手の確保・育成」という最大の目的に具体的に繋げるため、大分市内で建設系学科を有する「大分工業高校(土木科)」と「鶴崎工業高校(建築科)」の2校に「工業高校の魅力を伝える」ブースを出展してもらい、工業高校への進路選択を意識付ける取り組みも始めました。

第2回ポスターデザイン

 さらに、前回の主な反省点は「会場装飾」。会場外から見た際に、イベント名どころか何を行っているのかすら分からない程でした。 この課題に対し、会場装飾やスタッフのユニフォームといった「魅せる」部分を、会員各社で働く女性社員たちにお願いすることに。女性同士で集まって協議を重ねてもらった結果、男性では思いつかないような視点で会場を賑やかに彩る工夫をしてくれました。

女性社員が考えた会場の装飾
女性社員が考えた装飾が会場を明るく彩る

◎第3回

 過去2回を経て、ある程度イベント自体の方向性が定まってきた第3回。
 この回から新たに「大分県土木建築部」が共催団体に加わり、大分河川国道事務所と青年部会の三者共催となり、初回の打ち合わせ会議から活発な意見が飛び交うなど、関係者のボルテージが上がってきていることを感じました。

 また、同じく大分市内で建築学科を有する「日本文理大学」も協力団体に加わり、産学官の連携も更に厚みを増すこととなりました。 そして、前回の反省点として多く挙がっていた「広報・告知が弱い」という課題に対し戦略的に、①主催三者でSNS(Instagram、X、Facebook)で交互にカウントダウンしシェアしあう(Instagramは共同投稿機能を活用)、②県内すべての官公庁に加え、大分市内の全ての小中学校(計82校、1,225クラス、39,500名)にチラシを持参し全数配布、③メディア各社に合同で訪問し事前説明および取材依頼といったプッシュ型広報を行いました。 その結果、冒頭でもご紹介した3,461名(前年比1.7倍)もの方々にご来場いただくことができました。

11/18 土木の日SNSジャック企画時に投稿した御礼
第3回チラシデザイン(裏面)

◎第3回開催の様子

アーチ模型を作ろう!(工業高校生ブース)
テックベストの貸し出し(国)
トイドローン操作体験ブース(県)
ななせダム展示ブース(国)
バックホウ操作体験ブース
バックホウ操作体験ブース
高所作業車試乗体験ブース
災害対応車両試乗体験ブース(国)

◎おわりに

以上、年々盛り上がりを見せる当イベントについてご紹介させていただきましたが、回数を重ねるにつれ来場者だけでなく、係わってくださる方々や運営スタッフが増加し(第3回は総勢200名超)、イベントの持つ意義と責任大きくなっていることを感じています。
 大分駅前広場という限られたスペースの中で、会場に足を運んでくださった子供たちやそのお父さんお母さんに少しでも建設業の魅力が伝わるよう、引き続き産学官で力を合わせ工夫を絶やさず、安全管理を徹底し、末永く続くイベントに育てていきたいと思います。


[全建ジャーナル2023.2月号掲載]





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