山寺金明竹
NHK大河も大詰め。
「鎌倉殿の13人」は結局…みんな掃討されて行くというお話。喜劇として、あるいは悲劇として丁寧に演劇として描きたかったのが、三谷幸喜氏の思うところだったのね。
先週放映の慈円僧正こと、演じる山寺宏一氏。四代鎌倉殿となる三寅(藤原頼経)の出自について説明する下り。
これを聞いていて、思い浮かぶのは落語演目「金明竹」。
骨董屋の叔父の世話になっている与太郎が、叔父の留守の間。店番をしてる折から訪れた来客に伝言を頼まれる。その伝言が早口で捲し立てられる関西弁。
当然覚えられるはずもない与太郎は何度か同じ口上を来客者にさせるも…覚えきれず。帰ってきた叔父は要領を得ない与太郎の伝言のせいで、来客者を訪ねてもう一度出かけなければならなくなる…というハナシ。
この来客者の伝言口上。
落語家として求められる滑舌を飲み込むために、前座噺として採択されることの多い「金明竹」。寿限無と双璧をなすと言われておりますが…そうそう著名ではない方の「金明竹」が個人的には好きなんです。
鎌倉殿の脚本家、三谷幸喜氏と同い年。柳家喬太郎師匠の金明竹がオススメでございます。が、今のところでは大御所小三治師匠以下。喬太郎師匠の動画は見当たりません。
CDタイトルで出てますからね…泣く子と著作権には勝てません。
関智一氏はじめ、声優さんの顔出し出演がここんち大河ドラマでは顕著の様です。流行病のせいで声優業界も喰っていける一握りの人と裾野の広い人材事情。
演ずる上で、声音の評価は一級品。
そこに演技の素養がある方であれば、ドラマに出てこられても十分成立する気が致します。
ただ、かつて演じられたアニメのキャラがどーしても頭をちらつくのは致し方ございません。関氏の顔見てるとFATEのギルガメッシュかドラえもんのスネ夫がね…。(笑)
ドラマの楽しみ方は色々あって良いと思います。(合掌)