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これがウワサの味覚障害?嗅覚障害?

新型コロナウイルスに感染し、自宅療養生活を続ける中で一番困ったのは、やっぱり「食べること」でした。
喉の激痛が続き、水を飲むのもやっとだった時は考える余裕もなかったけれど、熱が下がって数日ぶりにシャワーを浴びて感じたのは、髪がものすごくきしむことでした。パサパサを通り越してキシキシ、カサカサ。
たんぱく質も脂質も、エネルギーも足りていない。
私の身体、すっからかんやん。

とにかく何か食べよう!作ろう!と決め、まず作ってみたのは温かい卵とじうどんです。冷凍うどん1食分を完食する自信はなく、まずは半量から試してみました。言い忘れましたが、食欲はなし。空腹感はほぼゼロでした。
おだしに薄口しょうゆとみりん、刻んだお揚げ、溶き卵。青ネギとおぼろ昆布をトッピングして、レンジで解凍したうどん半玉に掛ける。量が少ないだけで、いつもの作り方です。

おつゆをひとくちすすってみて、あ、と思いました。
なんだろう、味が変。というか味がしない?
そういえば、おだしの匂いもおぼろ昆布の香りも、ふわっと来なかった。
あーこれが、コロナの味覚障害、嗅覚障害ってやつなのね。
正直に言うと、そんなにまずくはなかったんです。
おうどんではなく別のものを食べている。これはこれで成立、みたいな。
コシの強い冷凍うどんの食感はそのままで、不思議な味。

それからいろいろと作っては食べ始めました。
お好み焼きはソースとマヨネーズで。
そうめんは作り置きのいつものつゆに、ネギ、ミョウガ、梅肉、すりごま。食感の変化を楽しむため細かく砕いたナッツ(無塩)も入れました。
プチトマトときゅうりは何もつけずそのまま(料理とは言えないか)。
レトルトカレー(これも料理とはいえないね)。
アイスクリームは、高脂肪の高いやつと安い棒のキャンディーを両方。

冷蔵庫に残る食材をパズルのように組み合わせて料理を作るのは、楽しかったです。味のほうは、調味料によってイケるもの、イケないものがある気がしました(あくまで私の好みです)。
しょうゆ、和風のおだしはイマイチ。まずくはないけどいつもの慣れ親しんだ味とは違う。
お好み焼ソースはいつもの味に近い。マヨネーズも違和感なし。
ネギやミョウガなどの薬味やすりごま、梅干し。トマト、キュウリ。
味がしない、もしくは薄く感じる。
無塩ナッツは美味しかった。いつもの香ばしい感じ。
レトルトカレーもまずくはなかった。カレーの味がしたか?と言われると微妙。辛さを感じなかったからかもしれません。
高級アイスはまずく、安いアイスキャンディーはいつもの味。

いろんなものの匂いも嗅いでみました。
お酢はわかるけど、ごま油はほとんど匂いがしない。
衝撃的だったのは、ワサビが全くつんと来なかったこと。
お刺身が大好きなんですが、今は全く食べる気になりません。

そういえば、知り合いの大酒豪がコロナ感染後、ビールを全く飲まなくなったと言っていました。飲む気にならないのだと。私もいまだビール(というかアルコール)、まったく欲しくないです。
食欲は徐々に回復し、買い物に行けないあと数日をどうやって凌ごうかと思案していますが、大好きだったものが食べたくないのって淋しい。
栄養って、身体を作っているだけではないもんね。

#コラム・エッセイ
#コロナ
#味覚障害
#嗅覚障害









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