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日本選手権2020秋 初日全勝サメローグ

1.自己紹介

こんにちは。ほとんどの方が初めましてだと思います。MTGAではZAX、MTGOではZAx1258という名前でプレイしてます。今回、題記の日本選手権2020秋で初日全勝、TOP4に入賞出来たので、記録の為に一回書いておこうとnoteを手に取りました。初めてこういう記事を書くので読みづらい点、わかりづらい点等あると思いますが読んで頂けたら幸いです。

今までの主な戦績はGP京都2019で9位入賞とMCバルセロナでの11勝5敗でのチェインです。テーブルトップでは静岡市のコロッサスさん、晴れる屋静岡店さんで遊ぶことが多いです。MTGでは青いデッキを好んで使っています。相手の動きに介入出来るデッキが好きです。

2.なんでサメローグを選択したのか

まず、本戦で使うデッキは10月末のプロリーグの結果を見てから決めようと思っていました。それまでは雑多なデッキを回していました。青白ヨーリオンやランプなどですね。

プロリーグの結果はみなさん知っての通り日本製グルールの大躍進、ヨーリオンの衰退でした。プロリーグの試合を見る中気になったデッキが今回使うことになるアメリカ勢が使ったサメローグでした。

https://mtgmelee.com/Decklist/View/65598

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ナシフ選手の試合を放送で見ながらセカコロの予選に出て4-0,4-1と予選突破、並びに1byeを獲得することができました。アンチグルールデッキには負けなかった為、使用デッキをサメローグに決めました。大本命がグルールと言えど禁止改定後の群雄割拠なスタンダード。様々なデッキと対戦することになるだろうなと思いました。であればこのデッキはアンチグルールデッキのスピードには一方的にクロックパーミッションを遂行してくれます。練習ではグルールにおよそ半々の勝率で、そこまで負けてはいなかったことも決断の理由です。

自分がこのような相手の動きに合わせて行動していくデッキを扱うのが得意というのも大きかったです。これに関しては理より情が優先してしまった部分なので一概に良いとは言えないと思うのですが、自分の得意なアーキタイプが使える状態で打席に立てたというのは運が良かったと思っています。

ただ練習で気になっていたのは対グルールのルールスプランで、相手が「焦熱の竜火」がサイド後4枚になる為、「ルールス」が仕事出来ない試合が散見されたことです。「クローティス」の継続的なクロックに対するライフゲインとしても相手にクリーチャーが立ってるだけで何も出来ない「ルールス」を歯がゆく感じ、代わりに何かないかと「ザレス=サン」や「厚かましい借り手」を試そうかと思うも時間制限が来てしまいリストを変えないまま本戦に向かうことになりました。

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「ザレス=サン」、「厚かましい借り手」、「ガドウィック」が入ったザレスローグのリストを本戦で見た時は正直、これが目指すところだったなと正直思いました…

3.サメローグの戦い方

ここからは僕がこのデッキを使うにあたって意識していたことについて書いていきたいと思います。このデッキの特徴は言わずもがな4枚積まれたサメ台風です。通常のローグよりもクリーチャーが少なくカウンターなどインスタントタイミングでの動きが多い構成ですね。

このデッキはフェイズが2つに分かれていると思っていて序盤の低マナクリーチャーでのクロックパーミッション、中盤~終盤にかけての物語の没入でリソース補充してからの「サメ台風」設置からのフルパーミッションです。
僕は「サメ台風」のハードキャストを多用します。下環境ではそのような暇はないことがほとんどですが、スタンダード環境であれば「サメ台風」のハードキャストは十分可能だと思います。「サメ台風」の設置に関してもデッキの大半がインスタントタイミングで動けることを利点としていて相手のエンドステップに行動を起こし、相手がそれに対応してきたらメインで「サメ台風」の設置というようなことを考えています。特にローグミラーですね。ローグミラーでは、「借り手」ぐらいでしか「サメ台風」をどかせないので相手のマナを上手く使わせた後に「サメ台風」の着地るように狙っています。当然サイクリングでも強いのでどちらで動くかその場の判断は大事にはなります。プレイが難しくとても良いカードだなと勝手に思っています。

サメ

こいつが主役

序盤のクロックパーミッションで意識しているのは低マナクリーチャーの扱いです。このデッキは4枚x2種類のクリーチャーしか入っていませんがこの2種が居ないと相手のライブラリーを削ることが出来ずに「物語の没入」、「湖の水難」のようなパワーカードが上手く使えません。特に「物語の没入」というパワーカードを上手く使う為にクリーチャーを上手に展開していく必要があると思っています。

思考盗み

処罰者


その為に意識してプレイしているのが相手の除去を構えているターンをパスすることです。対グルールを考えてみて、相手の2ターン目が土地を置いただけで返された場合、十中八九、「踏み付け」か「焦熱の竜火」を構えているでしょう。その状態で「空飛ぶ思考盗み」をキャストしたところで除去されるだけです。「踏み付け」ならいいですが、「焦熱の龍火」だった場合、相手に上手くマナを使われるだけです。「盗賊ギルドの処罰者」の場合は「踏み付け」されて返しに「砕骨の巨人」が着地と良いことありませんね。

さいこつ

環境を定義してるぐらいに強い

であればこちらのクリーチャーを同時展開ないしカウンターと同時、もしくは相手がクリーチャーを展開した隙にクリーチャーを展開することでクリーチャーを少しでも場に残し相手のライブラリーを削ることが可能になると思います。「空飛ぶ思考盗み」は戦闘までいかないと仕事できませんからね…。特に「アゴナスの雄牛」などの脱出カードが入っていないメイン戦では重要になると思っています。
「盗賊ギルドの処罰者」に関してはETBでライブラリーを削る為に比較的プレイしやすいです。場合によっては「湖の水難」の為に除去を食らうのを承知で場に出すことがあります。

サイド後は相手によってはライブラリーを削ることがこちらにとって不利になりえる場合が増えてきます。具体的には各種脱出クリーチャーの存在です。特に「アゴナスの雄牛」はリソース回復もしてくる致命的なカードになってきます。そういった相手の場合はサイド後にクリーチャーを減らし、「サメ台風」、「凪魔導士の威圧」を用いて相手のクリーチャーで勝つプランを取る場合もあります。

4.本戦

これが日本選手権本戦の対戦です

R1 オルゾフヨーリオン 2-0

R2 セレズニアブリンク 2-0 TOP8の花山茶菜選手

R3 ティムールランプ 2-0 TOP8の中山選手

R4 ゴルガリアドベンチャー 2-1

R5 緑単フード 2-0

R6 グルール 2-1

R7 グルール 2-1 TOP8の斉田選手

R8 ラクドスランプ 2-0

R9 グルール 1-2

R10 グルール 0-2

R11 ザレスローグ 2-0

R12 ザレスローグ 0-2 TOP8の松田選手

R13 ザレスローグ 2-0 松本選手

結果10-3の6位でシングルエリミネーションに進出出来ました。

QF ティムールランプ 2-0 中山選手

SF グルール 1-2 玉田選手

ということで準決勝で敗退。TOP4という成績で僕の日本選手権は終わりました。負けが決まった瞬間はとても悔しかったです。未だに取れた選択肢は他になかったか考えてしまいます。今、書き出してみるとTOP8に残った面々とスイスの時点で半分対戦していたんですね。フィーチャーマッチ以外で印象に残っているのはスイス最終戦の斉田選手との試合でしょうか。全勝対決だし、フィーチャーマッチか…と思うも呼ばれなかったのが記憶にすごい残っています。

それとQFの中山選手とのG1。「耕作」をキャストされて「湖の水難」でカウンターするか迷い、「空飛ぶ思考盗み」をキャストしました。返しに墓地6枚の状態で「発生の根本原理」をキャストされるも捲れたのが土地4枚と追加の「発生の根本原理」。正直通した瞬間負けを覚悟していました…。続く「根本原理」は「湖の水難」でカウンターしてライフが最後危なくなるも勝利することができました。「耕作」をカウンターしなかったのは追加のカウンターがハンドに無く「耕作」をカウンターした所で2ターン後の「根本原理」をカウンター出来る保証が無かった事です。「根本原理」以外は「空飛ぶ思考盗み」をキャストして戦闘に入ることで「湖の水難」の範囲に入って対処が可能だったで、「根本原理」が相手の手札にあるかも不明な為、このような選択をしました。この試合もトップが強くとても印象に残っています。

根本

ここからは動画に残っているフィーチャーマッチの中での自分の印象に残って入りシーンを回想したいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=cHp1N1ZuN6Y

R10のグルール戦(2:25ぐらい)は動画で3本目が残っていて行広プロも解説してくれていましたが「ビビアン」と「グレートヘンジ」のどちらをケアするかの場面。

ビビアン

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僕は「ビビアン」をケアして「野獣」を除去せずに「水難」を構えた結果「グレートヘンジ」が通って負けてしまいました。行広プロは「ミスではなく裏目を引いただけ」とフォローしてくれてましたが、実は墓地に「ビビアン」が1枚落ちており、「ビビアン」の場合は手札の「血の長の渇き」でトークン1体だけの被害で処理出来た為、「グレートヘンジ」のケアが最優先だったかなと思っています。こういった状況判断を今後上手くしていければなと思います。

森山選手との試合(3:30ぐらい)はどれだけ「雄牛」が辛いのかがよくわかるゲームでした。「塵へのしがみつき」はやはり1枚は引きたいですね。

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この日1日で何度こいつにやられたんだろうと…

バブルマッチの松本選手の試合(6:20ぐらい)は相手の土地が詰まってしまうゲームになってしまいました。2本目はお互いどこのタイミングで仕掛けるかがターニングポイントであったかと思います。僕は2枚目の「物語の没入」を引いたターンに仕掛けようかと思いましたが相手がディスカードまで入った為、仕掛けるのを止めました。このままディスカードないし、相手が動くかこちらが追加のカウンターを引いたタイミングで確実に「物語の没入」を通していこうと考えていました。土地の枚数に差がついている為、「物語の没入」を通した瞬間に勝てると思い、タイミングを伺いドローゴーを繰り返していました。結果は「物語の没入」が通りそのまま「サメ台風」も通り勝利することが出来ました。

準決勝の玉田選手との試合(9:00ぐらい)は2本目の「漁る軟泥」に「湖の水難」を切ったところかなと。手札に「凪魔導士の威圧」があった為「漁る軟泥」は「威圧」で対処すべきであったかなとゲームをしながら考えていました。結果は「ビビアン」がその後通って負けてしまいました。「漁る軟泥」を「威圧」した返しに「ビビアン」が着地してもトークンを2枚目の「威圧」で対処することでもう少し上手くゲームが出来たかも知れません。3本目のサイドボードの時点で負けていました。今まで「ビビアン」で負けていた僕は普段入れない「否認」の2枚目を投入していました。対する玉田選手は「ビビアン」を全てサイドアウト。結果は2枚の「否認」が手札で腐ってクリーチャーに押しつぶされて負けてしまいました。それと「エッジウォールの亭主」を「盗賊ギルドの処罰者」で打ち取った後に「アゴナスの雄牛」の脱出という展開になったところは完全に頭から抜けていました。というよりかは「亭主」のアタックにより引き出されてしまいました。ここも相手の上手さにやられてしまいました。

5.サイドボード

僕が本戦で行っていたサイドボードメモを残していこうと思います。

対ランプ

IN 神秘の論争+2 否認+1

OUT 盗賊ギルドの処罰者-2 アガディームの覚醒-1

基本的には大きいところをカウンター。クリーチャーは火力が飛んでこない時に展開というのを意識してました。火力構えてるターンを無駄にさせていけばいずれ2アクションをインスタントタイミングでとれるこちらにチャンスが来ます。

対青白ヨーリオン

IN 強迫+2 否認+1 神秘の論争+2 塵のしがみつき+2

OUT 血の長の渇き-2 無情な行動-2 取り除き-1 盗賊ギルドの処罰者-2

ここも大振りなところにカウンターを合わせて。地上の2/2クリーチャーが多く居るので処罰者は数枚減らしています。

対ラクドスランプ

IN 強迫+2 否認+1 神秘の論争+2 塵のしがみつき+2 絶滅の契機+2 凪魔道士の威圧+2 血の長の渇き+1

OUT 盗賊ギルドの処罰者-4  空飛ぶ思考盗み-4 アガディームの覚醒-1 無情な行動-3

このマッチは本戦で初めて対戦した為、自信はないですがサイド後にクロクサ3枚、雄牛4枚というマッチアップの為、墓地を貯めるクリーチャーは無視して青黒コントロールとして振舞いました。神秘の論争はマナリークとして真面目な身代わり等に適当に打ちやすいカウンターとして追加しています。

対グルール

IN 相棒ルールス 血の長の渇き+2 凪魔道士の威圧+3 絶滅の契機+2

OUT サメ台風-4 アガディームの覚醒-1 物語の没入-1

「物語の没入」が嵩張ると一瞬で負けるのですが、捲くる時に1枚は引きたい。「雄牛」を対処したいが「塵へのしがみつき」もたくさん入れたくない。ということで「シルンディの幻視」で必要に応じて探したいということで「幻視」が残っています。「無礼の罰」は5ターン目の「グレートヘンジ」or「ビビアン」の2択に対応できるカードとして有用だと思ってます。

戦い方は「巨人」を上手く使われないことを意識して立ち回るようにしていました。また「クローティス」、「ビビアン」の可能性があるターンはマナを構え相手に警戒させるようにして簡単にキャストされないように意識しています。

大本命だったグルールなのでここのサイドボードはもうちょっとどうにかできなかったのかというのはサイドボードの選択も含めて反省点です。

ザレスローグ

IN 神秘の論争+2 否認+1 塵へのしがみつき+2 強迫+2 

OUT 盗賊ギルドの処罰者-4 無礼の罰-2 アガディームの覚醒-1

初めて対戦した為、四苦八苦しながら変更していました。物語の没入が少なくても「スカイクレイブの影」が強い為、「塵へのしがみつき」はフル投入しました。動画では「絶滅の契機」入れてました。カニローグの後手は「絶滅の契機」入れてるのでおそらく緊張していたのでしょう。ローグミラーは墓地の枚数管理をし続けていくことが大事です。意識しているのは相手に対処札を使わせて墓地を7枚にさせて「物語の没入」を通すことです。毎回出来ることではないですが相手が動いた隙に「物語の没入」をどのようにして通すか。常にそれを考えています。

対セレズニアブリンク

IN 絶滅の契機+2 血の長の乾き+2 否認+1

OUT 盗賊ギルドの処罰者-4 アガディームの覚醒-1

「スカイクレイブの亡霊」や「ラノワールの幻想家」のような3/2/2に対して殴りに行けない「処罰者」を減らしてコントロールを目指します。ゴールの「サメ台風」に向かってゲームを遅くしていきます。相手のクリーチャー構成によっては「絶滅の契機」でなく「塵へのしがみつき」or「強迫」を検討します。

6.最後に

今回初めてnoteというものを書きました。書いて思ったことは、書き上げてきた他の方々って本当に凄いなということです。今回はこの日本選手権をどのような思考でプレイしていたかを残すように書いていますが、戦略記事など書かれている方は本当にすごいなあと自分で書き始めて尚一層感じました。自分で書いた文章がわかりやすく書かれているかは自信はありませんが、読んで頂けた方はなにかしら感想等頂けるとありがたいです。その結果によっては次回、書いてみたいと思います。

それと同じ大会でトップ8に入った花山茶菜選手と中山選手のnoteの記事を紹介したいと思います。お二人ともに初日に対戦させて頂きTOP8に入ったことから勝手に戦友みたいに思っています。

https://note.com/hanayama_sana/n/n10de22745b8b(花山選手)

https://note.com/johnmtg/n/n053c641be0cf(中山選手)

以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございました。


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