「ヤマト×魚」2021年12月7日の日記

・このマンガがすごい!2022が発表されましたね。とにかくジャンプ+のパワーがすごい。今年はかなり妥当な結果になった感があるな。藤本タツキ、2年連続受賞ってもうどうなっちゃうんだろう...。『ルックバック』みたいな短編で1位とったのもたぶん史上初だしな。

・マンガ系の賞レース、普段あんまりマンガトークができないわたしがまだ乗り遅れていないことを確認できる材料になっていて嬉しい。少なくともここに上がってくるくらいのマンガは読めているという安心感。トップ10に入るようなマンガを1作品も知らなかったらショックで寝込んでしまうかもしれない。少なくとも自分のことを「マンガ好き」と自称することは一切なくなるだろうな。


・なにこの俺得でしかない対談!?と思っている人がわたし以外にも100人くらいいそうな最高の対談がアップされていた。2人とも普段からおもしろい人なんだろうな...と思えるし、2人とも頭めちゃくちゃいい。2人ともなんか普通よりもかなり奥まで思考を深めていってる感じがするんだよな。で、けろっとした感じでそこから帰ってきてみんなに披露しているというか。

・なんとなく悲観的というか、虚無感みたいなもので溢れかえっている令和の空気感の中で、少なくともここまでは、ある程度しあわせに生きてきたと語る魚豊さん。そんな自分だからこそ、オプティミスティックにこの世を肯定したい、みたいなことを言っていてめちゃくちゃ良かったな。

・わたしはたぶん、本当の悲しさとか救いのなさみたいなものを味わったことがなくて、だからこそ適当に生きていけてる感じはするけど、その楽観的さ、みたいなものに拒否感を持つ人もいると思う。そこまで承知の上で、それでもあくまで今の流れみたいなものと逆方向の表現をしようとしている2人がめちゃくちゃカッコよかったな。

画像1

・ここめちゃくちゃおもしろい。突っ走り始めたな、とツッコまれてから余計にアクセル踏み込んだ感がある。ただこれに対するヤマトパンクスの回答もめちゃくちゃよかったな。「”悲観する”、みたいなどう考えても邪魔すぎる感情が進化の過程で淘汰されずに残っているということは、人間は”悲観する”ということを標準装備してしまっているのだ」という前提を持てていることがすごい。

・魚豊さんのマンガも、PK shampooの音楽も、どちらも過剰さがないからこそめちゃくちゃ好きなのかもしれない。たぶんみんな同じくらい悲劇のヒロインだし、たぶんみんな同じくらい悩んでるけどまあ明日は来るよな!みたいな大雑把さというか。根底にある、そのくらいのぬるさがちょうどいいみたいな感じかもしれない。

・『チ。』、記事の冒頭で、

地動説の証明に命を懸ける人間たちの物語を描いた作品

と紹介されていてウケてしまったな。言葉のプロが書いてなお、こうなってしまうくらいには『チ。』のおもしろさを語るのは難しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?