「飩」2024年7月13日(土)

・とりあえず部屋の掃除を済ませて、まだお酒が残っているような気がしたから家の近くのハイパーおいしいうどん屋に行ってすすりました。

・おいしい。やりすぎなくらいやわらかくなった福岡のうどん大好き。

・このお店はいつ行ってもスタッフに活気がなくてとてもいいです。これはマジで褒めてる。基本的に接客は丁寧な方がいいとは思うんだけど、その丁寧さを鏡映しにする態度をこちらにも求められている感じがして、少し緊張してしまう。お店のスタッフに横柄な態度を取りたいわけではもちろんないんだけど、最低限で繋がる関係の楽さみたいなものを享受できてうれしい。


・『ルックバック』の映画を観たいので、単行本を鞄に忍ばせて行った。ミスドで読んだ。やっぱりおもしろいな。わりと分かりやすいストーリーの中にも見たことのない演出がたくさん鏤められていてすごい。ダイナミックなコマ割りをしていなくても、静かに感情移入ができるようになっている気がする。

・『ルックバック』、超おもしろいことに異論を挟むつもりはまったくなくて、個人的にも好きなマンガなんだけど、世間の評判ほどは自分の中で好きになれていない感じがするんだよな。なんか、このマンガが刺さるひとがそんなにいたら困る!というわがままな感情があるのかもしれない。

・わたしはなんとなくのらりくらりと人生を26年間やってきた自覚があるけど、『ルックバック』はそういうひとに深く刺さる内容ではないと思っている。このマンガのひとつのテーマは「それをし続ける理由」だけど、わたしはそんなに情熱的になにかをずっと継続できたことがない。ほとんどのひとは、就活のときとかにそれを定めるのかな。自責ではなく他責が思考のメインストリームになっている時点で、『ルックバック』で描かれる覚悟とか情熱みたいなものが圧倒的に足りていなくて、だから、読むと少し悲しくなるのかも。みんな、どうしてもやめられないくらい没頭して、嫌になったりうれしくなったりしながら腐れ縁みたいに続けていくライフワークがある…と世間の評判から遡及的に分からされるというか。

・まあ評判から作品を独立させてたのしめていない時点で、わたしがうまく接することができていないんだけど。わたしの正直な感想は「そういうものが自分にもできたらいいな」なのに、みんなの感想はそれより一歩も二歩も先をいっている気がして、その乖離を感じる。

・ということで観てきました。なんか入場者特典ももらえた。特典があるのを知らなかったから、得した気分になれた。

・おもしろかった。かなり原作に忠実に作られているな、というのが素朴な感想です。

・直前にマンガを読んだから、セリフの細かいところも大部分で一致しているのが分かった。「経済回していこーぜ」が「生クリームいっぱい食べよ!」になってたのは分かった。そっちの方が13歳っぽさはあるかも。

・アニメ『チェンソーマン』よりも、藤本タツキのキャラが動いてる!という感じがあったな。雨の中踊るように歩くとことか、飛び蹴りのところとか。『チェンソーマン』の動きにピンとこなかった藤本タツキファンは、『ルックバック』の方だとかなりイメージに近い気がする。

・藤野が卒業証書を渡しに行くとき京本の家に上がり込まなかったとしても、二人は同じ道を辿る(のでしょう)ということが、アニメで見た方が分かりやすくなっていた気がする。

・ほぼラストのシーンの京本の笑顔が最高だった。左半身が震えた。

・約60分なので、いわゆる通常の映画よりは短めの上映時間だけど、その分余計なものが入っていなくて見やすかったな。もともと藤野と京本の二人がメインで、サブキャラと呼べるようなキャラもいないから、短い時間でサッと見せるのがいいのかも。要素を追加するのもめちゃくちゃ難しいだろうし。原作が好きなひとも、映画で初めて観るひとも、どちらもちゃんと楽しめそうだと思った。


・映画を観終わってからは暇だったので、博多駅周辺をうろついて、GUでベルトを買ったり、ダイソーで間に合わせのiPhoneケースを調達したりしました。今日も10km以上歩いたっぽいし、帰ってからは宅トレも一応やったし、満足した。明日は散髪。賞与が出たので、新しい眼鏡でも作りにいこうかな。

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