「濡」2024年7月6日(土)

・星野リゾートのホテルに泊まらせていただいたので、とてもよく眠れま…眠れま…はい。昨日の日記の更新時間、4時30分ってなに考えてんだ。もうやめた方がいいだろ。日記。普通の平日は安易に翌日に持ち越したりするけど、特別な日のことはその日が継続しているうち、すなわち寝る前には書いておかないとあっという間に酸化が始まってしまう。わたしの思い出をなるべくきれいに真空パックする方法は、わたしにとって日記を書くことを置いてほかにないかもしれない。

・ということで、昨日はそんな感じだったのもあって、チェックアウト時刻を数分過ぎて手続きしてからもそのままホテルのロビーに居座り続けていた。一緒に泊まっていた友だちは、わたしが日記を書き終わるまで邪魔することもなく起きてくれていたので、コンディションはだいたい同じで、かなり疲れていた。わたしも友だちも「疲れていない」との供述を崩さなかったけど、特に動こうともせずにずっと横並びのソファでしゃべり続けていた。知り合ってからめちゃくちゃ色んなことをしゃべりまくっているはずだけど、退屈だとは一回も思ったことがなくてすごい。話のパターンが似ていても、無理やり違う要素をねじ込んで同じ会話にならないようにする、みたいな、会話におけるサービス精神が似ているんだと思う。一人でいるみたいな気楽さで、一人では到達できない発想が飛び交ってたのしい。


・結局14時までダラダラして、そこからシャトルバスで新浦安駅まで移動。昨日ほど直射日光は厳しくないものの、T-falの20センチ上にいるみたいな不快な熱さが充満していて、息苦しかった。

・電車に乗って、カプセルホテルに荷物を預ける。大手町駅と大井町駅を今日の今日まで間違えていて、大手町に行く前提で予定していたあれこれが瓦解していってすごかった。わたしから語られるわたしについての情報が正しくない可能性があることが分かりきっていて、怒りもせずに柔軟に対応してもらっていつもありがとうございます。

・荷物を置いて、赤坂見附駅に向かう。西洋菓子しろたえに行きたくて。ネコダサちゃんのツイート(新:ポスト)か日記を読んで、なんとなく東京に行ったら行かなきゃいけない場所に脳内認定されていた。

・赤坂見附駅A出口の階段を上っていると、降りてくる人たちの手に折り畳み傘があることに気づいた。階段の頂点に目をやると、傘の水を切っているひとたちがいた。どうやら雨が降り始めたらしい。わたしたちは傘を持っていないので、そのまま歩き出した。

・しろたえに近づくに連れてどんどん雨足は強さを増して、お店に並ぶ列を発見したときわたしは呑気に、あ!少ないよ!とか言ってたんだけど、友だちはちゃんと傘を買ってきてくれた。走って。70センチの大きい傘。

・喫茶室でゆっくり食べてみたかったけど、耳をつんざくような雷が間断なく落ち続ける雨の中で出ていく客はおらず、しばらく待ったけど仕方なくテイクアウトすることに。赤坂見附駅に戻るときもめちゃくちゃ雨が強くて、相合傘をしながら2人で走った。顔が濡れるのを守ってくれているだけみたいな傘の差し方になってしまって、2人ともズボンの裾を中心にずぶ濡れになった。

・駅の椅子に腰掛けて、レアチーズケーキを食べた。これはこれでいい思い出になった。友だちといるとなんでもいい思い出になってすごい。


・かなり濡れたし、隠しきれないくらい疲れていたので、いったんホテルに戻ってお風呂に入った。体調次第で変わる待ち合わせの駅。わたしたちは不確定要素に強い。まあわたしの不注意からくる不確定さはどうにかしろっちゅう話だけど…。

・池袋駅で待ち合わせをして、また迎えにきてもらった。お寿司が食べたかったから、近くのスシローに行った。770番台が呼び出されている頃に発番された予約番号は823番だった。

・30分くらい待ったら番号が呼び出されて、おいしいお寿司を食べた。もっといっぱい食べるつもりだったのに、お腹より先に心が満たされてしまったから、量はあんまり食べられなかった。

・大人になると、誰かが無理してやっと予定が合う、みたいなことが当たり前で、でも無理はしないでほしいというのは最大級のわがままだと自覚している。けど、無理してほしくないのは本当で、へんてこな日本語を使わないとニュアンスが溢れてしまうからそのまま抽出すると、無理してくれてありがとう、という感じだ。

・東京にいるにしてはずいぶん早い最終電車に乗り込んで、ホテルに戻った。お風呂を済ませて、明日はなにして遊ぼうかな。最終日。あっという間だな。

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