「雅」2024年6月30日(日)

・気合いの入った曇天模様が時々しずくを連れてくるような、パッとしない天気の一日だったので、夜になるまで部屋から一歩も出ずに過ごした。


・『アンメット』第2話を見た。やさしさって想像力と根気強さから作られているのかも。

・杉咲花の声がドラマにめちゃくちゃ合っている。深刻すぎなくて軽はずみすぎもしない、あっけらかんとした温度の「ごめんね」を言えるのがすごい。最後の家で一人の晩酌のシーン、つまみを食べるひとくちがめっちゃ大きくてかわいい。

・2話目にしてめっちゃ泣いちゃった。今後が心配。おもしろすぎる。なんで誰も教えてくれなかったんですか!?(さんざん話題になってたのは存じ上げておりますし、だいぶ前から友だちも勧めてくれていたことはいったん無視させていただきます)


・引き続き『アンメット』第3話を見ています。3話は3話でめっちゃ緊張感ある。それぞれがやるべきことをちゃんとやるというすごさ。スイスチーズモデル。

・恒例っぽい飲み会にどんどんひとが増えていて、仲良さそうでとてもいい。三瓶先生が赴任してきてある種の強引さを押し進めることでストーリーが動き始めたということを考えると、主人公は三瓶先生と言っても過言ではない気がしてきた。

・『アンメット』第4話、なんかだんだん怖くなってきた。綱渡りは成功すればするほど危険度が増していく。知識と経験に基づく正しい情報を伝えるだけにとどめるべきか、リスクがあっても希望を上乗せするか。それは追加オーダーできるパウダーをかけてもらうか、もらわないかみたいなことなのかもしれない。

・『アンメット』第5話、星前先生いいな〜。コメディリリーフっぽい星前先生がいてくれるだけで、ドラマとしてかなり見やすくなっていると感じる。星前先生が休みの日のバックヤードの想像があんまりつかない。静かそう。成増先生がいたら大丈夫か。2人ともいなかったら…。



・ということで最終話まで一気に見ました。すごすぎ。ハイパーいいドラマ。あまりにもよすぎてもう放心状態です。ミヤビちゃんの大丈夫はなんであんなに大丈夫な感じがしてくるんだ。2話を見た後にも書いてあるけど、ミヤビちゃん(杉咲花)は声があまりにもすごかった。もうずっとすごかった。綾野先生か誰かが、「ミヤビちゃんがいるとほっとするよ」みたいなことを言っていたけど、ほんとうにそうすぎる。

・ミヤビちゃんのことをみんな大好きだから、今日と明日が繋がらないなんてことほんとは全然なくて、でも毎日記憶がリセットされてしまうミヤビちゃんは当然不安で、その連続性とかミヤビちゃんの努力の足跡を周りのみんなが押し付けがましくなく伝えてあげる、みたいなやさしさに溢れていた。

・昨日の日記で、言葉をあまり信じないみたいなことを書いたけど、『アンメット』は言葉以外を信じることに思いっきり舵を切ったドラマだと思う。言葉以外で語られていることがめちゃくちゃ多かった。コントロールしたくてもしきれないところに宿っているその人らしさみたいなものを大切に拾い集めるような、その態度をとても前向きに見せてくれた。嘘でも本当でもない、ただそのようにあるだけの表情だったり空気感だったりを見つめさせてくれて最高だった。

・『アンメット』を見て改めて思ったけど、わたしって"覚えておくこと"がテーマになっている作品大好きだな。わたしが忘れてしまったわたしにまつわることも、覚えていてくれる誰かやなにかがあるかもしれないということが、そのまま救いになりうる。とにかくわたしにとってとても重要な作品になったことは間違いない。

・あとやっぱり信頼関係のある敬語、好きすぎる。様子を伺うでもなく、とはいえ間合いを探り合うわけでもなく、ただ単純な話法の選択肢としての敬語。ドラマの最後のセリフまで敬語だった徹底ぶり。敬語じゃなくてもいいのに、敬語を使い続けるよさって絶対ある。

・ちなみに、先輩後輩の関係とかで、後輩の敬語が抜けてタメ口になる瞬間は、よくいいものとされていますが、あれはわたしに言わせればイマイチです。あれは"やってる"場合が往々にしてあるから。ただのテクニック。でもずっと敬語はぜんぜん違う。確認しないから。タメ口でもいいですか?とは聞いても、敬語のままでもいいですか?とはあんまり聞かない。だから、お互いの距離感と空気感のなかで、当然のものとして敬語が使い続けられているという美しさがそこにある。親密さが増しても変わらないものが好きなのかも。

・安全室長(?)役の吉瀬美智子がミヤビちゃんと飲み会で居合わせたときに、「あなたと話すと素直になれる」みたいなことを言っていて、そんなひとになりて〜と思った。


・夜はどうしてもお寿司を食べたくて、近くのはま寿司に行きました。めっちゃ並んでた。ひとりだからすぐ通された。東京とか大阪に住んでたら、テーマパークのシングルライダーとかも平気で行っていた可能性がある。


・家で、iPhone15Proの初落下に成功しました。画面は無事。さあ…ここから3年間くらい強く生きるんだ…。

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