「些細」9月5日の日記

・友人のインスタのストーリーズの投稿が最高に幸せに満ち溢れていて、こちらも幸せのお裾分けをもらったような気分になりました。これが正しいSNSの使い方か。監視だの匂わせだの、色々とSNSを使う上でめんどくさい部分もあるにはあるんだろうけど、とりあえず基本的に仲良い人がストレートに幸せそうだったら自分も幸せな気持ちになれるな。私が理想とする姿を体現しているようでとにかくよかった。



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・『神様のビオトープ』を読んでいる。

・『流浪の月』がとんでもなくおもしろかったのでまだ読んでないやつぁ読め!!と、口を酸っぱくして言っている私だけど、その作者の凪良ゆうさんの作品を買ってみました。最近、新品で活字の本を買うという体験をあまりしてなかった気がしたので、なんかレジに持っていく時の気持ちが新鮮だった。ジャンプを持っていく時と、マンガの単行本を持って行く時と、活字の本を持って行く時で心持ちが全く変わってくるんだよな...。

・なぜこのタイミングかというと、猛烈な勢力を持って接近中の台風10号の影響で私の職場が臨時休業になる(かもしれない)からです。つまり明日は休みなので、何をするか考えた結果、久しぶりに本を読みたいなと思って本屋に向かい、気になった本を買った次第というわけです。


・4篇の物語からなる短編集みたいな感じなので、そのうちの一つをまず読んだけど、マ〜〜〜〜〜〜〜おもしろい。なんでこんなおもしろいんだろう...。たぶん『流浪の月』が本屋大賞を受賞していなかったら一生読む機会がなかったであろう、と思うとゾッとするくらいおもしろい。

・私は凪良さんの作品はまだ2作品目なんだけど、両作で通底しているのは「違う立場、同じ目線に立つことが難しい立場の人たちへ向けられる無責任な優しさ」みたいなものの、優しさでされているがゆえの強さというか、優しさの押し付けみたいなものがあればあるほど、その人とは本質的には理解しあえないことがわかりすぎて心のシャッターが閉じちゃうみたいなことがあると思うんだけど、そういうシチュエーションが残酷なくらいスパッと書かれていてすごい。

・私の文章だとかなりわかりづらいんだけど、凪良さんの文章は登場人物たちのやり取りと地の文で、主人公とその取り巻きの人たちの心の距離感がなんとなくわかるようになっていて、めちゃめちゃ感心する。

・あと、2作品とも主人公が少しエキセントリックというか、なかなか共感できないような独自の世界を持っていて、たぶんそれだけだと読み辛くて大変なんだけど、主人公たちの考え方に芯が通ってて一貫性がめちゃめちゃあるから、読んでいる側としては、一般的な視点で会話を進めたりアドバイスを与えたりする主人公以外の登場人物よりも、エキセントリックな考えを持って突っ走っている主人公の考えを支持しちゃうのがとにかくすごい。

・読者が主人公の考えに共感しながら物語が進むのは当たり前といえば当たり前なんだけど、今の価値観からすると特殊な考えを持っていると言われるであろうキャラに感情移入させながら進んでいくのってめちゃめちゃすごい。

・作中の人物たちはかなあり立場が違うがゆえに、十分な配慮をしている上での行動や発言でも主人公の気持ちは離れていってしまったりするんだけど、現実ではもっと軽率な発言が飛び交っているはずで、些細なそれの積み重ねによって誰かが傷ついているかもしれないという可能性を、読み進めながら否が応でも考えさせられるのがすごい。とにかくすごい。


・あと余談だけど、ちょっと前の日記で書いた、結婚した後も(苗字)くん呼びされているのがめっちゃいいです...。めっちゃいいですね... 。

・めちゃくちゃおもしろいのでまずは『流浪の月』からどうぞ...。



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・セブンのバズってる商品を絶対買う男なので買いました。

・ちょっとほろ苦でおいしかったね。

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