ブンさん

4月1日月曜日
今日いたブンさんの個展。ついて早々吸うたばこ。煙を吸ってはいて、ブンさんとの会話を吸ってはいて。中に入ってブンさんの文を読む。積み上げられたハイライト、吊り下げられたみんなからのハイライト、そんな空間を包む天井、床、壁に張り付く文字。素敵な空間だ。一番心にしみた文は何だろう。
「出来るならば恋人と対峙するように柔らかく友人に触れて、友人と話すようにぶっきらぼうに恋人と交えたい。」
やはりこれだろうか。
この分は私にも何度も思うことがあった。高校時代に追いかけていた好きな人に何度も何度も考えた。いつもの友達と話すように好きだったあの人と言葉を交わせたらどれだけよかったか。初めて吸ったたばこのように苦い思い出だ。しかし、この思い出も大切な人生の一ページなのだろう。なんてすばらしい文なのだろう。
一通り見終わり最後にブンさんと少しの言葉と煙草の煙を交わし、その古典を後にした。とてもいい体験だった、とても楽しめた。あの時もらったハイライト、私にはまだ少し早かったみたいだ。また会うとき吸えるだろうか。


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