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当時ボクは、他人(ひと)に職業を聞かれたときに一言で説明するのが難しい、儲かりそうなことなら何でもやってみるけど、今のところはあまり儲かっていない会社に勤めていた。 手がけている仕事の中では、一番聞こえがいいので、普段はオーダーメイドのスーツを作っていると答えていた。 ある年の夏に入る前、社長(通称ボウズ君)から、松山市内で夏の間、毎週土曜日に開かれる夜市に何店舗か出店するという予定を聞かされた。ボクはその中で冷やしきゅうりの屋台を担当すること、という指示を受けた。