肘からガソリン、出せば～（クレヨンしんちゃん）

米やべ～。米や水の配達が多すぎるって。そんで不在だし。マンションの5階に持っていって不在だった時の落胆ぷりは筆舌に尽くし難い。しかもだいたい送り主が勝手に時間指定してるだけだし。「僕はこれでお金もらってンだッ…………！！」と自分に言い聞かすことでなんとか正気を保とうとする。不在票にボタボタ汗が垂れてインクが滲む。気づいたら蚊に5箇所刺されてる。車に戻り般若と全く同じ表情でムヒを塗りたくりまくった。56すぞ（ホンネ）

モンキー

養生されたエレベーターだってガキにかかっちゃこの通り……サ。別のマンションではかなりしっかりとマ○コと書かれており、それは反則だろと独り言を漏らした。ドッジボールやろうぜっつったらいきなり拳銃で撃たれたような反則っぷり。撃てば～。

単純に配達する荷物が多かったり家が面倒な場所にあったりすると客にあだ名がついたりする。これはもう否めない。悪意があるわけではなく共通言語として話してるのに過ぎないのだ。だから許してください。

高木さんというメダカばかり配達させる人がいて、17時以降しか在宅してないのに時間指定をしないから不在になりがちで当然「高木ブー」と呼ばれている。これはもう自然の摂理なのだ。芸能人と同じ苗字ならば……。毎回地図をつけてるとどこからか「また高木ブーだよ！」、「ブーどうせ不在だろ」、「不在ブー」などと好き勝手な言葉が聞こえる。ごくまれに息子が在宅していてメダカを受け取ってくれると「今日ブーの子どもが出たわ」、「ブーガキ」などと言う。ブーガキは正直めちゃくちゃおもろい。最近そのマンションに宅配ボックスが設置されたが荷物はメダカであるため使用できず我々はさらにフラストレーションが溜まっていた。帰ってくるなり「ブゥゥゥウウウウウ！！！」と叫ぶ人もいた。魔人ブウにキレる悟空みたい。そんなシーンないけど。

だいたいどこの誰がいつ在宅してるか割とわかってきたのでブーがいる時間を狙って配達しまくってたら仲良くなった折にこう漏らした。不在ばかりで申し訳ない、メダカは梱包時に断熱処理されてるので宅配ボックスに入れてもらって構わない、なんなら玄関前に置いてもらってもいい。良いのかよ。しかし口約束を会社全体のルールとすることはできないのでおれだけが高木ブーの配達を迅速に終わらせている。ありがとう、ブー。フォーエバー、ブー。

これで600円ってやっぱ破格よなあ

社食で朝井リョウのエッセイを読みながら昼食を貪り尽くしてるとめちゃくちゃやばいおばさんが隣に座ってきた。先輩なのでそこそこ敬いつつ話してると、面白いことに気づいた。2人きりだとめちゃくちゃ普通なのだ。オーディエンスがいる時だけやばいおばさんになってはっちゃけるのに普通に話してると普通なのだ。なんだよ、それ。大人か。普段は「9時間手○キしてあげるから靴の匂い嗅がせてくれ」とか言うのに今回は真面目に自分の結婚生活について、職場のこれからについて話してくれた。おれもこんなふうに手札の多い人間になりたい。おれの手札にはババしかない。

帰り道、バイクにガソリンを入れてろくにシフトチェンジもしないまま走行した。夜風がずいぶん冷たくなった。また、日の沈むのが早くなった。日中はまだ暑いから気づきにくいけど、確かに秋の足音が聞こえている。髪の8割を刈り上げるなんてことももうしなくていい季節なのかも。ただ、配達先からのウケは格段にいい。存在する髪型ではあるけど実際配達してる人でこんな髪型の人見たことないしな。物珍しさもあるんだろう。それでこの愛嬌だからもうマダムのハートは……おれのものだ。セクシービームッッ！！！

セクシーダイナマイトだけは使うなよ……！！

数日前と文体が違いすぎるだろ。

ムヒ塗って寝ます。