が苦手シリーズ「人の顔を覚える」_220516

対面のグループディスカッションがあった。

グルディス上手にできんじゃん自分🎶とルンルンしてたら、帰り際、メンバーの1人が話しかけてきた。

「数週前、○○(別企業)も居ましたよね?座談会3人だった組の」

私は、爆裂大ダメージを負った。

今日は4人グループ、先日のは3人グループだったというのに、マジで記憶に無い……。

確かに、あの時も「逆」紅一点で男子が1人居た。隣に座っていた。その記憶はある。

人の…人の顔を…覚えられない…………。




人の顔を覚えられないってのは、ただその場で「覚えられないんですよ〜💦失礼しました、テヘヘ」とすればいいだけじゃない。

初対面だと思ってた人が自分の名前を知っている。自分の記憶は無いけど相手は話した記憶を持っている。初手の情報格差。

小学校では、別のクラスの知らない子に急にあだ名で呼ばれてビックリした。中学入学したら、同じクラスの子から「昼に合格発表のボードの前で家族と写真撮ってたでしょ」「受験の面接待ってる時、列の前後だったよ」と話しかけられた。

友達になって長期的に付き合っていけば、いろんな話をしてく中で初手情報の格差なんて気にならないくらい情報が増えていくけど、サークルで喋った人とか同じ授業で数回グループになった人だと、格差は延々と無くならない。

学校、街中、家の近く、私が気付かないだけでどこの誰かも分からない人間に「あ、アイツだ」って思われてると思うと、結構日常的に緊張モードになって疲れる。




じゃあ、全部の人の顔を永遠に覚えられない人なのかと言われたら、それはまた違う。

写真を見たら友達の顔は判別できるし。私だって、頻度は低いなりに「名前は覚えてないけど高校の同級生だな〜」みたいな事はあるし。


あと、覚えてないと言っても、話した事の記憶が、人の名前や顔と結び付いて無いだけで、厳密には記憶がある事もある。

今回みたいに「座談会の時に隣の」とか「サークルでこの前一緒に自販機行った」とかエピソードの記憶を1つ言って頂けると、「あー、あの時居た人と今喋ってんのか」と結び付けられて非常にありがたい。

運が良いと、開いた記憶の引き出しに物が入ってて「あの時文学部でスペイン語が大変とか言ってたけど、今どう?」みたいな話ができる事もある。

逆に、「あの、同じ授業の」とかが一番キツい。

話した事があるのか、同じ教室にいるだけなのか、どの程度の距離感なのか全く分からないから「あぁ」としか言いようがない。

私が国語のプリントを回した人か、歴史で「出席票って何書けばいいんですか?」って聞いてきた人か、英語の試験で消しゴム拾ってあげた人か、何か言ってくれ……。



私の母も人の顔と名前が覚えられない点で私と似ている。遺伝なのかもしれない。でも、名前の覚え方はちょっと違う。

母は「仁木」と「久野」の違いがあまり無いらしい。どっちもナ行とカ行が入った名前だから、だそうである。よく、「田中さんが…いや、高野さんだったかな」と頭を抱えている。

私は「アウア」とか、母音でぼんやり覚えているタイプ。思い出す時には「アア木みたいな人…高木さん?佐々木さん?」となる事が多い。

覚え方が違うから、母は「高木と佐々木全然違うだろ!」と言ってくるし、私は「仁木と久野どこが似てるんだよ!」と言っている。

まぁ、即座に名前を覚えられる人にとっては、不毛などんぐりの背比べだろうが。