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あらしのよるに

今日は大変な雨でした。台風でした。
窓ガラスに叩きつけられる雨が滝のように流れ落ちていくのを見て、小説だとこの窓ガラス越しに怪しい影が見えたり、怪しい顔がベタッとついたりするよなあ…と思ったりしました。それくらいすごかったです。身の危険を呼び覚まされるからかどことなく不安な気持ちだった一日でしたが、夜になってふと「不安な気持ち」から思い出した映画がありました。

J・B・プリーストリー原作の「夜の来訪者」です。

豪雨の夜が舞台ではないですが、ふいに訪れた訪問者によってある一族の生活が崩壊する一夜を描いた作品です。
私は2015年のリメイク作品を見ましたが、たった一夜という短さと、幸せの絶頂にいる一族が一夜にして壊れていく重さのアンバランスさに目が話せず一気に見通してしまいました。
原作は戯曲で、日本でも舞台化されているようです。原作も読んでみなくてはと思いながらはや十年以上。

この作品のせいか、不安な気持ちがかきたてられた一人の時間には、玄関チャイムがいまにも鳴るような気がしてゾクッとします。

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