子どものスポーツ、世話役で得をした話

 私の2人の子どもたちは小学生から中学生年代にかけて、地域の競技チームでアイスホッケーをしていました。

 ナンバーの取材でコーチやチームの仕事を引き受ける子どもは優遇されるお話をしましたが、うちの家ではスケジュールで有利になるようにしてもらっていた時期があります。(私の子どもたちは親が世話役をしていることでチームのトライアウトで有利になったことはないと思います。これはうちの子がうまいからではなく、本人たちのレベルにあったチームでプレーしたという一言に尽きます)

 子どもたちのチームメートのお父さんにNHLにドラフトされた元プロ選手がいました。

 このお父さんには3人の息子さんがいて、そのうちの2人がうちの息子たちと同じ年齢区分のチームでプレーしていました。このお父さんは長男くんのチームではアシスタントコーチとして技術指導だけで参加し、他の2チームではコーチをしていました。3チームの練習に出るとなると、超忙しいです。しかも無償のボランティアです。

 このお父さんは長男くんのチームでアシスタントコーチをしていたときに、自分の次男くん、三男くんのチームをコーチしたいと考えていました。しかし、練習に出てきて、教えることはしたいけど、それ以外のこまごましたことは苦手だと。そこで、私の夫がマネジメントしてくれるのなら、コーチをやりたいという話になり、それで引き受けることになりました。(ここだけの話ですが、うちの夫は瞬間湯沸かし器で、まあまあ自分の主張もするので、私はかなりの頻度でうんざりしています。ただ、お金や日程の管理、各保護者との連絡などはできます)

 このお父さんの指導を受けられることは、チームのみんなに恩恵のあることなので、このお父さんがやりやすいように、練習時間の調整をしました。

 少なくとも、このお父さんがコーチをする2チーム(うちの息子たちの2チームでもある)が同じ日の連続した時間帯で練習できるようにアイスリンクを予約しました。これは何を意味するかというと、むこうのおうちは2人または3人まとめて、うちの家は2人まとめて、アイスリンクに連れていくことできます。何度もアイスリンクまで往復する必要がありません。

 アイスリンクの使用コストを抑えるという意義もあるので、週に1回は2チームを同時に練習する日も設けていた時期もありました。それぞれの練習のレベルを維持できるように、ごちゃまぜにはしません。前半はステーション制にしてスキル練習、後半はリンクを半分ずつ使って練習していました。

 年に数回は州外で行われる泊りがけのトーナメントにも行くのですが、年に1回は、2チームが同じトーナメントに参加するようにしていました。宿泊ホテル内では、他のチームメートの保護者たちが、あちらの三男、うちの次男も見ていてくれたことで、私も上の息子の試合を心置きなく観戦することができました。

ただ、まあ、普段は2チームの試合が重なることもあるので、実際には、それぞれのチームのアシスタントコーチに助けてもらうことも多かったです。うちの夫も体がひとつしかないので、試合が重なったときには、私が試合前に必要な審判への費用支払い、出場選手の手続きなどを手伝いました(←私もやったよ、というアピールです)

 さらに、このコーチとうちの夫はレクリエーションチームからもコーチと世話役を頼まれるという展開に。ここでも、自分たちの息子のチームの練習時間の前後にレクリエーションチームの練習ができるようにスケジューリングをしました。時々は、うちの長男のチームがレクリエーションの練習補助に入っていました。これは何を意味するかというと、練習の補助をするのなら、アイスリンク使用料を支払わなくても滑れるよ、ということです。

 (ここだけの話ですが、うちの夫は瞬間湯沸かし器プラス言いたいことを言いますし、このコーチもしっかり主張されるので、たまに衝突していました)それでも、やはりお互いがお互いを必要としているので、7年間ぐらい、コンビを組んだままやってきました。

 今では上の子たちは大学生になり、NCAA1部のような高いレベルではありませんが、それぞれの進学先でアイスホッケーは続けています。うちの次男とあちらの三男くんもそれぞれの高校のチームでプレーしており、交流は続いています。

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