救えないもの

無理にすべてを救う必要はない

あなたが健全な占い師だったとして、ある程度の力と収入を得始めたら考えてしまうのは、もっと多くの人に自分の考えを拡めて、生きやすくなってほしい、救いたいという欲が出てくるはずだ。

しかしその欲は叶わない。
なぜなら、世の中には悩むことで生き永らえている人が存在するからである。

そのことがわかりやすく描かれているものが「ひぐらしのなく頃に」である。
ネタバレになるために詳細は伏せるが、この物語の中である人物を救う手立てを講じたものの、最後の最後本人が首を縦に振ることを拒んでいた。
その苦難の中に居ることが、本人にとっての贖罪であり、生きる理由であったのだ。

占いの力の限界値

非常に残念ながら占いの力にももちろん限界がある。
その限界とは、本人の価値観を歪めることはできないという限界だ
どれだけこちらが手を差し伸べていても相手に掴む気が無ければ手を握ることはできない。
そのことは倫理観や正当さからは無縁だ。

むしろそういう人は正しい説明をされればされるほど頑なに身を縮めてしまう。
正しさを認めるにはそれなりの知性が必要になるのだ。

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