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DVに遭った話


(お相手のプライバシーがあるのでフェイクを交えて書きます)

私がたしか19の時、年下の男の子と付き合ってました。

付き合う以前から、彼は家庭環境で元父にDVを受けていることを話しており、「オレはDVは絶対しない」と常々言ってました。(よくあるやつ・・とかいわないでください・・)

最終的には私を道端で蹴っ飛ばして転ばし、起き上がろうとする私をさらに蹴飛ばし、それを楽しんで写真を撮ったり、「助けてください」と叫ばなければ殺されるのではないかという剣幕で首を絞められたりして、最終的には警察沙汰になったこともありました。


なぜ彼がそうなってしまったのか。

当初彼は常々、私を褒める、というより羨ましがっていました。なんてことはないことばかりなのですが、彼には「オレには何もない」という気持ちでいっぱいだったみたいです。

まず彼は私を貶し始めました。「太っている」(あながち嘘でもなかったですが)「見た目が悪い」(あながち嘘でも・・)といった言葉が大体だったと思います。

今思えば、彼は、私の価値を下げようとしていたんだと思います。当時の私は「はいはい、また言ってるな〜」くらいに考えていましたが、

百回言えば嘘も真実になるというか、聞かされ続けていると「私はブスで、太っているかもしれない」「私はブスで、太っている」と徐々に考えるようになりました。


よくある話ですが、彼にも良いところがあって(覚えてませんけど・・)、私も彼のことを「かわいそう」と思っていました。彼自身も、「DVをやめなければいけない」という気持ちがあるうちは、私もずっと彼を捨ててはいけないと思っていました。

最後の言葉はよく覚えています。「お父さんが、DVをしたこと、どう思う?」と聞いた私に、「わからないけど、殴る理由があったんだと思う」と言われました。

大嫌いな元父をかばい、彼が大好きなお母さんに対してそう思っていることが、とても、ショックでした。


友人たちの別れたほうがいいという説得に全く聞かず、関わりを持たないほうがいいと思われていたのだと思いますが、しばらく友人関係を絶っていました。

その間、こうだったら、ああだったら、と普通の恋愛の未練のように考えていましたが、10年近くたった今もあれ以上の正解を見つけることができません。

私は彼と別れることでその地獄から逃れることができましたが、いまだに彼は自己嫌悪に陥って、お付き合いをする方に対してそう言った態度を続けているのだろう、と思うと気の毒でなりません。


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