#98 特定保健用食品(トクホ)(2016/8/5)

今日は特定保健用食品いわゆるトクホのざっくりです。

トクホの制度ができたのが1991年。毎年認定商品がふえて、現在は1268商品認定されています。

・特定保健用食品数 1268商品

商品としてはヤクルトやサントリーの黒烏龍茶、ロッテのキシリトールガムなどが有名ですが、最も多く認可を得ている企業TOP5は

 1.東洋新薬         270

 2.ヤクルト         56

 3.花王           49

 4.モンデリーズ・ジャパン  44

 5.味の素ゼネラルフーズ   41

以下、ロッテ(40)、カルピス(36)、サントリー食品(24)、アサヒ飲料(24)、日清食品(22)と続いています。

あまり聞き慣れない東洋新薬という会社が断トツのトップです。この東洋新薬は化粧品卸販売のセブンシーズという会社が健康食品部門を独立させて設立された福岡の会社で委託元のブランドで製品を企画・生産するいわゆるODMメーカーの一つです。大麦若葉青汁で青汁製品として日本初の特保を取得するなど粉末清涼飲料を数多く手がけ、他にもさまざまざ商品を製造しています。2005年に特定保健用食品の許可取得数で日本一になって以来、認可数で首位を独走しています。また、4番目に多いモンデリーズ・ジャパンはチューインガムのリカルデントを生産している会社です。

特保認可商品としては最も多いのが粉末清涼飲料で283商品、次いで清涼飲料の148商品、茶系飲料の139商品、チューインガムの95商品となっています。

特定保健用食品の市場規模ですが、2015年時点で6391億円。1997年には1315億円だったのが、2007年に6798億円まで右肩上がりで成長。2011年には5175億円まで落ち込みますが、2013年に6275億円に回復し現在に至っています。

・特定保健用食品の市場規模 ざっくり6400億円(2015年)

保健用途としては大きく7つにわけられ2014年の市場規模の内訳は

 整腸        3156.1億円

 コレステロール   218.1億円

 血圧        232.4億円

 骨・ミネラル    154.2億円

 歯         288.6億円

 血糖値       154.0億円

 中性脂肪・体脂肪  1931.7億円

(2015年は内訳が発表されていないため2014年のデータになります)

となっています。

整腸系と中性脂肪・体脂肪系で5088億円ほどになり、全体の8割を超えています。(ちなみに整腸はオリゴ糖・乳酸菌・食物繊維にわけられ、特に乳酸菌が大きく2874.7億円となっています。)2000年ごろに整腸系商品の市場規模が3500億円ほどまで成長しそれ以降ほぼ横ばい。2003年ごろにキシリトールガムなど歯に関わる商品が増え、2007年ごろに1000億ほどまで大きくなるのですがそれをピークに減少。現在は300億円を切っています。一方、同じ2003年ごろから大きくなり始めた中性脂肪・体脂肪系の市場ですが、その後も伸び続けて現在では2000億円ほどの市場規模となっています。

Source:

消費者庁 特定保健用食品許可(承認)一覧

http://www.caa.go.jp/foods/index4.html

公益財団法人日本健康・栄養食品協会 特保の市場規模

http://www.jhnfa.org/tokuho2015.pdf

http://www.jhnfa.org/tokuho-0.html(2016年)

東洋新薬

http://www.toyoshinyaku.co.jp/

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