#198 再保険(2017/12/06)

保険Week二つ目のざっくりは耳にするようであまりよく知らない「再保険」のざっくりです。
保険会社は大規模災害など一度に多額の支払いが発生するリスクに備え保険に入っています。それが再保険です。つまり、再保険会社は保険会社専門の保険会社であり、生保や損保の収益リスクに対して補償を行っています。

Aonによると2016年9月時点での世界の再保険資本は総額で5950億ドル(67兆円)

・再保険資本 ざっくり6000億ドル(約67兆円)

これは支払いに当てられる資本の総額ということになると思います(詳しい方、あってます?)

最保険会社を生命保険・損害保険の合計の保険料の順にTOP10を見てみると
1.Munich Reinsurance(ドイツ)    370億ドル 
2.Swiss Re (スイス)        322億ドル
3.Hannover Rueck(ドイツ)     187億ドル
4.Scor SE(フランス)       147億ドル
5.Lloyd's(イギリス)        127億ドル
6.Berkshire Hathaway(アメリカ)  122億ドル
7.Reisurance Group of America(アメリカ) 94億ドル
8.China Reinsurance(中国)       83億ドル
9.Everest Re Group(バミューダ諸島)   59億ドル
10.PartnerRe(バミューダ諸島)       55億ドル

となっています。
再保険といえばなんとなくLloyd'sという印象があるのですが、引受総額で言うと5番目なんですね。TOP5がヨーロッパの会社と言うのも歴史なんでしょうか。業界としてはちょっとめずらしいかもしれません。6位にはウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが入っています。

ちなみにLloyd'sの名前の由来ですが、1688年にエドワード・ロイド(Edward Lloyd)が始めたコーヒー・ハウスが海運業者、貿易商、海上保険業者の溜り場となり、店内で船舶や積荷の売買、海上保険の取引が盛んに行われ、ここを本拠地とする海上保険業者はUnderwriters of Lloyd's Coffee Houseとして知れわたるようになったそうです。このコーヒーハウスの名前に由来します。

日本の保険会社でTOP50にランクされているのは

18.トーア再保険       20.7億ドル(約2300億円)
25.東京海上ホールディングス 15.5億ドル(約1700億円)
27.MS&ADホールディングス  14.2億ドル(約1600億円)
48.損保ジャパンホールディングス 6.4億ドル(約720億円)

となっています。
日本生命の保険料収入がざっくり5兆円、東京海上の正味収入保険料がざっくり3兆円なので決して保険料収入が大きいというわけでないようです。

18位のトーア再保険は日本で唯一の総合再保険専門会社で、日本の損害保険会社などの共同出資によって1940年に設立され、現在も多くの損保、生保、銀行などが大株主となっており特定の損保グループ・財閥グループには属していません。(ちなみに現在の筆頭株主は損保ジャパン、次いであいおいニッセイ同和、三井住友海上、三菱東京UFJ銀行の順となっています)

今日はポストが遅くなっちゃいました。いってらっしゃーい。。。って、もう会社ですかね。笑

Source:
Best's Special report "Innovation:The Race to Remain Relevant"
http://www.naic.org/documents/cipr_events_impact_rating_amb_globe.pdf
Aon 再保険パーケット・アウトルック 2017.01
http://www.aon.com/japan/product_services/by_specialty/reinsurance/report/201701RMO-J.pdf
トーア再保険 有価証券報告書
http://www.toare.co.jp/html/pdf/valuablesec2017.pdf
東京海上日動 海上保険の歴史
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/marine_site/info/history.html

#今日のざっくり
#再保険

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