#88 東京都の財政その2(特別区財政調整制度)(2016/7/20)

今日のざっくりは東京都に特徴的な特別区財政調整制度のざっくりです。

特別区(東京23区)は市町村が自ら徴収することになっている固定資産税と法人市町村民税、特別土地保有税などを都が代わって徴収し、一定割合を特別区に交付しています。財源となる調整三税といわれるこの総額は平成27年度予算算定時で1兆7584億円。

・特別区財政調整制度の財源 ざっくり 1兆7600億円

交付される割合は増加傾向にあり、もともと44%が交付されていましたが、2000年に52%に引き上げられ、2007年から55%まで交付され、残りが都の予算となっています。(その代わり一部業務が特別区に移されていたりします)

交付金総額も普通交付金(95%)と特別交付金(5%)にわけられ、普通交付金は各区の財源不足額に応じて各特別区に交付され区の財政に当てられます。特別交付金は災害時など普通交付金で算定されない特別の財政需要がある場合に交付されます。

2015年当初予算では普通交付金額として9079億円が交付されることになっていました。

・特別区財政調整交付総額 ざっくり 9100億円

財源が不足しない港区は交付を受けていませんが(というか受けられません)、他の22区は交付を受けています。

交付額が多い順にならべると

足立区   969億円 

江戸川区  858億円

練馬区   783億円

葛飾区   684億円

世田谷区  668億円

と続いています。一方少ないのは

港区    0

渋谷区   32億円

千代田区  40億円

の3区が断然少なくなっていて、中央区(126億円)、目黒区(129億円)、文京区(161億円)と続いています。

この構図はちょっと地方交付税に似ていませんか?とうことで、特別区長会の21区長が増田氏に出馬要請したのも理解できるところです。で、気になるのは要請しなかった2区長なのですが、交付を受けていない港区長と次に少ない渋谷区長なのかなと思っていたのですが、要請しなかったのはどうも豊島区長と練馬区長だったようです(2ch情報なので不確かですが。。。)。この2区、小池さんの選挙区ということで、それはそれで納得してしまいました。

Source:

平成27年度都区財政調整区別算定結果(当初算定)

http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2015/08/70p86101.htm

平成27年度都区財政調整(前年度当初算定対比)

http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2015/08/70p86102.htm

増田寛也氏と都内市長有志による都知事選出馬要請会談

http://mint.2ch.net/test/read.cgi/giin/1468053861/l50

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