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なぜ、ゲーマーは香川県のゲーム依存症規制条例が許せないのか。

香川県が施行した18歳未満のゲームの利用を原則1日1時間に制限するゲーム依存症規制条例。
施行前から「家庭内で決めることだ」「上からの押し付けは意味がない」「うどんばっか食ってるからこうなる」と非難の声が殺到し、その後もパブリックコメントの工作疑惑が広がるなど散々である。特にゲーマー界隈からの反応は軒並み最悪だ。

「不細工」「ダサい」「コミュ障」といった自分に対する批判を浴びても顔色一つ変えない人間も、趣味や好きな作品・アイドルを否定されると弱点属性攻撃でも食らったかのように反撃してくる。
多分に漏れずゲーマーであるこの僕も、この条例議案を目にした時にはゲームそのものを否定されたような気分に陥り、「お? やんのかコラ、この老害どもが」と、顔を真っ赤にしてTwitterに暴言を放り込んだものである。
誰かの「好き」について攻撃することは、宣戦布告に値するのだと認識を深めた。ゲーマーがこの条例に否定的なのは、これが原因だと思う。

ただ一方で、このゲーム依存(ゲーム障害)というものは、WHOが国際疾病として正式に認定し、これを受けた厚労省もその対策の推進を図り、関係者連絡会議を実施するなどしている。
今や新型コロナウイルス感染症の対応で信頼度の落ち幅が株価よりも見てられないWHOであるが、冷静で頭がいい霞が関の国家公務員も対策が必要であると判断しているのであれば、全てが悪というわけでもあるまい。
何にせよ依存症というのは本人だけでなく周りにも迷惑をかけてしまうものだ。実際にアル中の家族を持つと最悪である。「ゲームは悪くないがゲーム依存はよろしくない」というのが僕のスタンスだ。にしても、香川県のゲーム規制条例については愚策であるという評価は変わらない。

香川県の他に秋田県大館市で条例化の準備を進めているという話もある。
ややもすれば、この香川県のゲーム規制条例が先行事例となるのだ。単純に子供達からゲームの時間を奪い上げるだけという全く芸の無いこの政策。こんなものがモデルケースとして全国に広まっていくのだけは勘弁して欲しい。

仮に、である。

糞尿を垂れ流し悪臭を放つ地域があるとすれば、その地域の下水道整備を推進するのが政策なのだ。
香川県の条例は、下水道を整備せず、そこに住む人達の肛門をまつり縫いにして糞を出せないようにしてるのと同じであると考えれば、いかに非道極まりない政策であるかがご理解いただけると思う。

好きな物を否定されたうえ、同志や継ぐ者達がお役人様に肛門を縫われてゆく惨状に、怒り狂っているのだ。



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