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一般人アイドルによる卒業コンサート

0.アイドルとおそろになりたい一般人

こんにちは、つみこです。
みなさん、アイドルは好きですか?
私も大好きです(真剣な眼差し)

アイドルに限らないかもしれないけど、好きな人と共通点があると嬉しいものですよね。共通点とかおそろいのものとか、あればあるほどニコニコで嬉しくなってしまいます。

おそろいというのは頑張れば、生み出せるものもあります。
例えば、好きな人(推し)の紹介している商品を買えばすぐにおそろです。
かつての私で言うと、好きな人(推し)とおそろいを増やしたくて、吹奏楽部を選び、楽器も選びました。

とはいえ、共通点もおそろいも、何気なく生きていただけでは、なかなかありません…
そもそも、尊い存在と一般人の自分とが重なるところがあるはずないのです…

しかし、私は最近、何気なく生きていたとしても、
おそろいであり共通点、同じ経験ができることに気がつきました。

「「「卒業です」」」

かつてのアイドルも、今の好きな人(推し)も、いつかは「卒業」と向き合うでしょう。
そしてしょうもない一般人の私も同じく、「(学校からの)卒業を控えている存在」になったのです!
交わるとさえ考えられなかった太陽と月が皆既月食の瞬間に重なる瞬間があるのと同じく、
現実を生きる私と、アイドルには重なる瞬間が明らかにあるのです。ヤッター(ピース)
皆さんもよかったですね!どのアイドルとも生きているだけでおんなじ経験があります!ヤッター(ピース)(ピース)

しかし、卒業を控えているのに、物足りません。
足らない…足らない……


私、卒業するのに卒業コンサート(卒コン)の開催のお知らせ来てないな?

【卒業コンサート(通称:卒コン)】メンバーの卒業を記念として行われるコンサートのこと。メディア露出が今後予定されていない場合には、ファンとメンバーにとって別れの場面となることもある。別れという悲しい側面がある一方で、卒業メンバーにとっては主役のコンサートとなる。そのため最後の大舞台としての役割も強く、最も輝ける場面のひとつともなりうる。(つみこの所感より)


(アイドルなら)卒業が発表されたってことは、次は「卒業コンサート」の開催のお知らせが来ていいはずです…おかしいな………?

なかったらどうすればいいのか?
自分で作ってやればいいジャン!!!!

ということで私は、卒業を言い訳にしてアイドルになって、なおかつ自分の卒業を記念して、卒業コンサートを開催することにしました。

卒コンを開催するかどうかはオタクにとってかなり重要です。
卒コンがあることになり、イマジナリーオタクたちもほっと一安心したことでしょう。
さて発表されたら、後はもうやるだけです。

ここから先は、私たちの卒コンを紹介します。
皆さんついて来れていますか?
覚悟を決めて、早速作っていきましょう。

卒コンの作り方(目次)
1.卒コンするためにアイドルになろう
2.卒コンするためにアイドル活動しよう
3.卒コンするためにコンサート作ろう
4.卒コンをしよう
5.卒コンの反省会をしよう(長めの自分語り)

1.卒コンするためにアイドルになろう

卒業するためには、まず卒業する前の状態を作ります。
今回作るのは「アイドルの卒業コンサート」ですので、まずはアイドルを作らなければなりませんでした。
ですが、私はソロで活動する度胸がありませんでした。度胸がないし、そもそもアイドルになるのにふさわしい存在ではありませんでした。
そこで、私と同じく卒コンをしたそうな人に声をかけることにします。 

これから声をかけられるぬかおさん(ガストンの姿)

つみこ「(学校を)卒業するのに卒業コンサートしないのおかしくない?」
ぬかお「え…!?」(困惑)(同感)
つみこ「卒コンやろ」
ぬかお「友達に卒コンしたら来るか聞いてみる。。。」

~Twitterで聞く~

ぬかお「みんな卒コンしたら来てくれるって!卒コンやろ~!!!」
ぬかお「今が一番若くて体力あるって言われたし!やるなら今だ!!」

私たちの共通点は、少しこじらせたオタクになってしまっていたことです。
こじらせたオタクならば一度はアイドルになりたいと思うだろう、という予想が的中してしまいます。こうして一般人二名の卒コンの開催が決定しました。

こうしてアイドルになりたい気持ちに一度火をつけてしまえば、もう後は進むだけです。
オタクの行動力を舐めないでください。
オタクというのは推しに向かってならどこまでもまっすぐ進んでいける存在です。北極星さえ見つければ、どこまでも北へ向かえるのと同じです。

度重なる会議の末、2人でアイドルを作りました。
演者も製作者も同一人物の架空アイドルの誕生させます 

会議の概要
作成したロゴ

(会議の一部)

つみこ「ひとりひとりのメンバーカラーが合わさるとグループカラーになるようにしたい…そういう設定が好きだから…」
ぬかお「私たちはそもそも卒業がゴールだから、卒業式の赤白幕をイメージして、メンバーカラーは赤と白にしよう」
つみこ「iは小文字にして、二人を見立ててた感じにしよう」
ぬかお「ロゴは線を細く繊細で儚い感じを出そう。アイドルにはそういう存在であって欲しいから…」
つみこ「愛称は”まどサイ!”今どきは略称も公式発表する時代になってるからな…」

【卒コンPoint】考察や意味づけを考えながら、原作(アイドル・卒コン)作るのは、この上なくバカ楽しい。永遠にできる。

2.卒コンするためにアイドル活動をしよう

こうしてあっという間にアイドルになりました。
しかし、肝心の活動がほとんど詰まっていませんでした。
アイドルを名乗ればまあアイドルなのかもしれませんが、それはなりたかったアイドルではありません。

とはいえ、卒業コンサートを目標に結成されたアイドルグループです。
アイドルとして一生生きていく覚悟もないので、実生活の保護は最重要課題でした。
例えば、私にもぬかおにも、今度の人生に関わるような(例えばむやみに人前に出て顔をさらす)ことはできないといった制限は外せませんでした。

つみこ「私たちがアイドルとしてできる活動はかなり限られてるな…」
ぬかお「ステージに立つのは厳しいから、アメブロ、インスタ、ツイッター…
いやツイッターだけで行こう、ツイッターなら慣れてるし…」

こうしてまどサイ!の基本の活動は、顔を隠したツイッターの更新ということにしました。

加えて、私は個人的な制約を設けて生活をしました。
やるからには限られた期間ではありますが、私はとにかく徹底的に理想のアイドルに近づきたかったからです。
こんな付け焼き刃だけでは、アイドルになんかなれないとはさすがにわかっていました。でも、できることはどうしてもやりたかったのです。

(参考)「つみ」を理想的アイドル像に寄せるためのルール

こうして、約1年に及ぶアイドル活動がスタートしました。

~開始から1カ月(5月)~

初めはかなり混乱しました。
実際の私の生活に華やかさはほとんどありませんから、美しいアイドルとのギャップに苦しみました。
ただでさえ毎日デスクに向かっているしかないのに、顔面の美しさもない。自分で投稿しながら、見るに堪えないものを作っている感覚はありました。
あとは、毎日毎日見えないボールの壁打ちのようでした。

謎自作料理ツイート
かわいいアイドルのツイートの二次創作

ストレッチや筋トレも少しずつ始めました。
人生で初めて、自主的な運動をしました。
義務教育の授業で、走る前に準備体操をしていたことを思い出して、ランニング前に準備体操をした瞬間、
これが義務教育か!と気付かされました。
体育はただの拷問ではなかったようです。

ツイッターでは、フォロワーからの様々なご意見が、私のもとに直接やってきました。

フォロワー「アイドルのツイートっていうか、おじさん構文」
フォロワー「実際のおじさんと同じくらい、まどサイ!の二人にもアイドルとの距離があるのでは?」
フォロワー「まどサイに目指すアイドル像が、おじさんたちが作り上げたアイドルだから、おじさんっぽいの?」

私は返す言葉がありませんでした。
言われてからようやく、ツイートの不自然さに気付きました。
私はフォロワーの指摘が正確なものだったのかどうかはわかりません。ですが、これらの指摘によって、自分とアイドルである「つみちゃん」が一体化していないことに意識は向いたように思います。
明確に何かが変わっていきました。


~開始から12カ月(3月)~

まどさいべんとう
慣れてきたツイート

フォロワー「毎日見すぎて、自然と“いる”気がする」
フォロワー「普通にあるものだ、いるものという感じ。だって毎日見てるからね」

これらの反応を聞いて、そもそもアイドルになるところだったので、私たちの活動は間違った方向には進んでいないとは思っていました。
むしろ、しめしめ、くらいに感じていました。
とはいえ、「ないもの」であっても時間をかければ、「あるもの」として感じさせられる、という人体実験のようで不気味さも感じていました。

1年やってみたらこんなこともありました。

ぬかお「やば、毎年恒例の腰痛がきた…」
つみこ「怪我したアイドル…!?
練習しすぎて怪我しちゃったヒロイン的展開のアイドルの証じゃん!頑張ってる姿として美しい!主人公としてこれはありだ…むしろアイドルの正解なのかもしれない…これは公表しよう」
※このころはまだ1ミリも練習してません。

公式からのアナウンス
つみのコメント
ぬかのコメント

フォロワーからの心配の声もあがりました。
マジの心配の声だったためラインとか直接聞きました。「整形外科紹介しようか」などのマジの連絡です。
これは普通に、拗らせてしまったオタクの悪ふざけでした…
本当に一生懸命に練習されているアイドルの皆さん、本当にすいません。私たちも皆さんみたいになりたかった、出来心でした…

【卒コンPoint】 ただし毎日アイドルツイートするのはきつすぎる。これはマジ。

3.卒コンするためにコンサートを作ろう


ここまでできたら、アイドルの下ごしらえ(?)は完璧です。
あとは卒コンをつくり、コンサートをしていきます。

≪情報解禁≫
つみこ「えへへへ、ついに情報解禁する時だ…」
ぬかお「こんなにワクワクするもんなんだ…」

公式からのアナウンス
ぬかのコメント
つみのコメント
ライブタイトルのお披露目
【卒コンPoint】情報解禁はする方も楽しい。

≪会場予約≫
つみこ「すいません、会場をお借りしたいのですが…」
会場の人「わかりました、ご利用団体名と内容をお伺いできますか?」
つみこ(架空謎アイドルの卒コンって言って貸してくれるのかな…)
つみこ「舞台芸術研究会(?)で,卒業公演をします。」
会場の人「そうなんだ~!いいよ~」

【卒コンPoint】大きい会場でも、お金さえだせば意外と大丈夫です。

≪グッズ作成≫
つみこ「ライブにグッズがないのは絶対にイヤ」
ぬかお「色!かわいい!好き!さいこ~う!!」
つみこ「ライブにTシャツなしはあり得ん!このためのロゴだろ!」

実際の仕上がりはこちらをご覧ください。

ぬかのコメント
つみのコメント
【卒コンPoint】 欲望のままにグッズは作りましょう。私たちにできることは意外と多い。信じろ。

≪セトリ作成≫
つみこ「初対面の人に下ネタを言わないのと同じで、初ライブなんだからセクシーなのはほんとに歌わせたくなくて、清純派のかわいいを突き詰めて、でも最後らしいメッセージ性も込めたくて、なおかつアイドルとオタクは両片思いであってほしいし」
ぬかお「絶対これは外せない!!あとこれも!!」
つみこ「…私たちは歌って踊れるのか…?」

演目発表
【卒コンPoint】セトリ作成が何気に一番大変。体力と理想像をまんなかを探そう。


≪衣装用意≫

ぬかお「かわいい、清純派…ここはやっぱピンクでしょ!」
つみこ「今どきでもあってほしい。絶対にまどサイ!をださくさせない!アイドルは可愛い服を可愛く着てほしい」
ぬかお「衣装は何着用意すればいいんだ」
つみこ「ドレス…無理か…?せめて衣装替え一つはほしい…」

【卒コンPoint】衣装にはこれまでの思いをぶつけよう。ただし用意するのは自分。着れるかどうかも考えよう。


≪会場打ち合わせ≫

つみこ(進行表、工程表、感染症対策案の書類を、夜なべして作る)(絶対にここでシクられせないという強い意志)
会場の人「それならいいよ」
つみこ「照明はあれこれ……」
会場の人「それは無理。これならできるよ。」
つみこ(これじゃあ習い事発表会じゃないか…絶対に阻止しなければ…)
つみこ「じゃあここを変えて、あれこれ…」
会場の人「いいよ~」

【卒コンPoint】卒コンを絶対に発表会にさせない強い意志が必須。


≪練習≫

ぬかお「歌って踊るのマジできつい…」
つみこ「しんどい…」
ぬかお「練習場所どうしよう」
つみこ「自宅で練習するには限界がある…カラオケ…」
ぬかお「あとはレッスン風景も大事なアイドル要素!場所をレンタルしよう!」

練習アピール
練習着がダサくて盲点
【卒コンPoint】レッスン場を用意するのも大変。レッスンしてくれているアイドルの皆さん、いつも本当にありがとう。

ここまで何とか準備を進めます。
卒コンに近づくにつれ、入場希望の連絡も増えていきました。
しかし社会情勢がどんどん変わっていきました。そのせいで、会場側から貸し出しできないとの連絡が入ります。かなり直前の出来事でした。

このことを受けて、急遽、別会場を手配、日程も変更し、卒コンを開催することとなりました。
人が集まる姿が物珍しいような、辺鄙な会場になってしまいました。それくらいもうやりたかったんです、卒コン。
ファンの皆さんにも、急な変更に対応していただきました。



ここからは、「まどろみC!Niiの卒業コンサート~全力でステージ追わなきゃダメじゃん!~」のライブレポをお届けします。


4.卒コンをしよう

#0 影ナレ・Overture

《解説》真面目なアナウンスと出演者の感じ、どっちもアイドルがやる感じがいい。ただまだ舞台裏なので、まだライブの高揚感もなく、冷静に状況を見ている自分がいた。私は一体何をしているんだろうと考え始めると、とても辛い。

開演時間を迎え、ステージに出ると、
赤白ピンクのサイリウム、そしてうちわが客席を埋め尽くしていました。

#1 Ring!Ring!Rainbow!! /ゆいかおり

まどサイ!ポーズの2人

《解説》ぬかの選曲。二人組で歌う曲なのでちょうどよかったとも言える。ゆいちゃんのかわいい声質はぬかに、かおりちゃんの歌声は私に当てはまめるイメージ。(やかましいわ)

MC①:自己紹介とこれまでの活動のふりかえり
つみ・ぬか「私たち、まどろみC!Niiです!」
つみ・ぬか「よろしくお願いしま~す!」
つみ「みんなどっちがどっちだかわかんないよ」
ぬか「じゃあ自己紹介しよっか」
ぬか「世間の荒波、ぬかに釘!でもみんなの応援ぬかにきく~!まどろみC!Niiの赤担当ぬかです!」
客席(赤いサイリウム)
つみ「みんなの1番になりたいけど、今は謙虚に2・3番!まどろみC!Niiの白担当つみです!」
客席(白いサイリウム)
~~~
ぬか「どんな活動してきたか、おさらいしてみよっかな~って思います!つみちゃんが印象に残っている活動ってなーんですか?」
つみ「私はやっぱりツイッターかなあ」
ぬか「つみちゃんツイッター毎日更新してたよね~見てくれてたひと~?」
客席(ゆれる一面のサイリウム)
つみ・ぬか「わあ!ありがと~~う♡」
ぬか「ぬかはあんまりツイッターにいないけど、それでもいくと、みんながキュン♡をくれて嬉しかったよね~」
つみ「うれしかったなあ、キュン♡見るとね、よかったあって思ってた!」
ぬか「ほっこりするよね~他にツイッターでよかったことある?」
つみ「ツイッターはあれかな、ロゴ?とっても好き!」
ぬか「アイコンかわいいよね!ぬかもとっても好き」
~~~
ぬか「ではそろそろ次にいこうかな、と思うのですが、なんと次から」
つみ「ソロ曲を、ひとつずつ歌おうと思います」
ぬか「思いまーす!」
客席(拍手)
ぬか「一人で舞台に立って、緊張すると思うんですけど」
つみ「緊張するからソロやめようよ~」
ぬか「ダメだよ~みんなこんなに優しく見守ってくれてるから、頑張ろう」
つみ「頑張ろう…」
ぬか「頑張りたいと思います!皆さんもぜひあたたかく見守ってください!トップバッターつみちゃん!」

#2 恋、いちばんめ/ukka(つみソロ曲)

ソロ曲を歌うつみ

《解説》つみの選曲。ソロで歌うのにどの曲にするか本当に迷った。
この曲に決めたのは、つみちゃんの「純情かわいい」感じに合い、私の思うアイドルを体現しているから。この曲は、丁寧に扱わないと崩れてしまいそうなほど繊細な春の感情を取り上げている。ときめきも、世界への無敵感も、切り取られている日々の生活も、全て多くの人が一度は経験しているであろう感情である。でもそれらは、あの年代であの頃にしか感じられないだと思う。だからこそ、歌手ではなく、アイドルが歌を歌うことで成立している。アイドルの表現ならではの1つである。
加えて、アイドルになじみの少ない本公演の客層に、アイドルとはどんな歌を歌うのかを紹介するならこれかなと思った。

#3 みどりと森の運動公園/NGT48(ぬかソロ)

ソロ曲を踊るぬか

《解説》ぬかの選曲。「透明感のある純情でかわいい女の子」のイメージだと話していた。 その後のMC②内で、つみは「ぬかちゃんのかわいさと曲の爽やかさが合わさって、チョコミントアイスみたいだった〜!」と評していた。

MC②:お互いのソロの話題とか
ぬか「つみちゃんの曲の話、どうしてukkaさんの『恋、いちばんめ』にしたのか教えてほしいな~」
つみ「私は、ファンの皆さんのいちばんめになりたいから、いちばんを目指すためには一番の歌を歌おうって思ったのと、
最近あったかくなってきて、春っぽい歌だなって聞いた時に思って、好きだったから、歌っちゃいました。」
ぬか「素敵な歌だったよね~かわいかった!」
客席(白いサイリウムと拍手)
つみ「ありがとう!難しかったところもあって、ukkaさんって大人数のグループの歌を1人で歌うと、疲れちゃうのは大変だった。」
つみ「ぬかちゃんの『緑と森の運動公園』、あれはどうして選んだの?」
ぬか「私も季節で、新緑の季節の歌だと思うんだけど、さわやかな感じの曲をみんなに聞いて欲しかったのと、
最後に『やっと会えたね』っていうの(歌詞)があるんだけど、それが私とファンの皆さんみたいで、歌いたかったなと思ったの」
つみ「いいね~!よかった!」

MCで客にからむまどサイ!の2人

ぬか「みんながいろんなところから来てくれたのがわかったね!」
つみ「うん!」
ぬか「つみちゃんはどこから来たの?」
つみ「海も見えて、山も見えて、ごはんもおいしいし、人もやさしいところから来たんだけど」
ぬか「大丈夫?特定されない??」
つみ「世界に拡散される!どうしよう!」
ぬか「ちなみに場所は?ないしょにするから教えて」
つみ「……言えない、言えないの。かわいい別荘ってこと以外、言えないの」
ぬか「じゃあかわいい別荘から来た人ー?」
つみ「はーいはいはいはーい」
ぬか「私はかわいい星から来たので~」
つみ「かわいい星、もうちょっと紹介してほしいんだけど、どんな星なの」
ぬか「まあみんなかわいい。かわいい声、かわいい容姿」
つみ「たしかに~(ぬかを見ながら)」
ぬか「そしてかわいい字を書く」
つみ「字までかわいいの!?それはかわいい星だね」
~~~
つみ「ここでお知らせがあります。いいお知らせと悪いお知らせがありま」
ぬか「え~~~」
つみ「はやいよ~」
客席(ゆれるサイリウム)
ぬか「みんなも『え~~』って言ってる」
つみ「(客席は声出せないけど)みんな聞こえてるよ大丈夫」
ぬか「なんで?」
つみ「なんでって言われてもわかんないんだけど、どっちかから聞いてくれない?」
ぬか「え~かなしいのって?」
つみ「このライブ、あと2曲でおしまいです」
ぬか「え~~~~~~~~~~~!」
客席(ゆれるサイリウム)
つみ「みんなのえ~!も聞こえてるよ!」
ぬか「いいお知らせは?」
つみ「実はこのコンサート、アンコールもあります!」
つみ・ぬか「いぇ~~~~~~~~~い!!!」(ハイタッチ)
客席(ゆれるサイリウム)
ぬか「あと2曲終わったら、かわいい星に一旦帰るんですけど、みんなの手拍子して、私たちをステージにまた呼んでね~」
つみ「迷子にならないように、こっちかなあって拍手聞いてるね」

#4 都営大江戸線の六本木駅で抱きしめて/CHICA#TETSU

踊るぬか

《解説》私が推して採用された。ぬかのソロ曲はさわやかな曲調のものだった。しかし「ぬかちゃん」は全身全霊をかけてかわいい設定を守っているのを知っていたため(そのこともあり本当に可愛いツイートしかしていないと考えられる)、バリバリにかわいい曲を1曲入れたかった。
とはいえかわいいだけじゃなくて、少し癖のあるのもよかった。実際に聞いてみればわかるのだが、かわいいだけでなく癖も強い曲だ。それでもつい癖になっちゃうような曲というのもまた、アイドルとして王道だと思った。

#5 VIVA!薔薇色の人生/カントリーガールズ

歌うつみ

《解説》これはつみとぬか、両者の思いが完全一致した。
私個人としては「歌詞」で選んだ。つみちゃんを通してではあるが、私の身体で「困難荒波大歓迎!」や「私なら大丈夫です!」「でも君の助演賞ならばなんでも頑張れる」などを卒業という節目に人前で言わせたかった。

つみ「ありがとうございました!」
ぬか「以上、私たち」
つみ・ぬか「まどろみC!Niiでした!」
ぬか「ありがとうございました!」
つみ「バイバーイ!」

ーー本編終了ーー

アンコールMC
衣装を公式Tシャツに着替えて、再び登場。
つみ「アンコールありがとうー!」
つみ「みんなの手拍子のおかげでもどって来れたね」
ぬか「戻って来られましたー!かわいい星ってやっぱさ、まどわされちゃって~なかなか戻って来れなかったね」
つみ「誘惑が多かったね~ってあれ、素敵なTシャツ着てるね!」
ぬか「かわいいでしょう、これね『まどサイ!Tシャツみんな集合ver』!」
つみ「うわああ!かわいい~~~!!!」
客席(ゆれるサイリウム)
つみ「あ、私も着てた、かわいい~~~!!!」
客席(ゆれるサイリウム)
つみ「じゃあ、やっと戻ってきたし、そろそろ歌を」
ぬか「の前に!2人でお手紙を用意してきました。」


手紙を読む2人
ライブで読まれたつみからの手紙
ライブで読まれたぬかからの手紙

つみ「いやあ、お手紙聞いたら大満足しちゃったなあ」
ぬか「でも、まだまだ今日は終わらないよ!外もめちゃくちゃ明るいし!」
つみ「ほんとだ~!夜はまだまだこれからってこと?」
ぬか「そういうこと!」
つみ「ということは、最後の曲は?」
ぬか「泡沫サタデーナイト!」

#6 泡沫サタデーナイト!/モーニング娘’16

アンコールの2人

《解説》しっかり盛り上がる枠の曲とアンコール枠を兼ね備えた曲である。これならまあアイドル好きでなくてもみんなのれるかなと思った。(のちに、アイドルに興味がなかった友人もこれは頭から離れないと話していて、しめしめと思った。)
楽しいだけでなく、ポジティブなメッセージ性の曲だったのが、私たちがこれから先に進むために歌うにはあっているとも感じていた。
あとはライブ当日が土曜日というのもあって良い。

ぬか「今日は本当にありがとうございました!以上私たち」
つみ・ぬか「まどろみC!Niiでした!ありがとうございました!」


卒コンに寄せられた感想
ぬかお「卒コンをふり返ると、もっとうまくできたこととかがたくさん思い浮かびます。多分今やったら1番良いのができる。それって本当のアイドルと共通するところだなと思います。今が1番良いけど、過去のその時点時点における全力で勝負するしかない。本物のアイドルの皆さんは、本気でその場の全力を出してる。ほんとに頭が上がらないです…」

5.卒コンの反省会をしよう(長めの自分語り)

私の毎日には、たいして美しいものがないように感じていました。
何かにずっと圧迫されていて、何かを堪えていました。
毎日毎日をやり過ごすようにすごしてばかりでした。
理由をつけるとするならば、田舎の風土があたり一面に充満している世界で過ごしていたからだと思います。
ふと外を見れば決して現代的とは言えない価値観が立ち込めています。

そういう生活の中で、完全な自由があるのは、手の中に収まるだけのスマホの中でした。一般的な感覚とされているもの、なおかつ今のスタンダードでもあり、そして最先端の空気は、そこでしか吸えないものでした。
その画面の中には、ここにはない美しいものがあるように私には感じられました。

私が見つけた、美しくて目が離せないものにアイドルがありました。私がアイドルに魅せられているのは、10年くらい前からです。
友人見せてもらった動画がきっかけでした。
インターネットを教えてくれた友達は、何の気なしに見せてくれたのだと思います。何を見て、どこがよくて、どのタイミングで好きになったかは、覚えていません。気が付いたら好きでした。

アイドルがパフォーマンスしている姿が、私は特に好きです。命を燃やして輝きを放ちながら、歌って踊っている姿はついつい見てしまいます。
いろんなアイドルがいますが、何かを求め、あがいて、史上最高のパフォーマンスを追及する姿が、私にとってはまぶしく感じます。
まぶしくて、現実に戻ると悲しくて、
まぶしさがあるから悲しさを認識してしまうのに、まぶしさを求めてしまいます。
かれこれ何年もまぶしさに焦がれているのに、どうしてもまだ追いかけてしまいます。

綺麗なものを見たい、という気持ちは誰にあっても不思議じゃないものだと思うのです。花も、自然も、映画も、そういうことでしょう。私ももっと見たくて、見たくて、何回も見たりしていました。そういう気持ちをあたため続けて、いつの間にか私は最初とは別のところにたどり着いてしまったような気がします。
美しさを見たいとか近づきたいとか、そういう気持ちの最大到達点は、「私もそうなりたい」でした。私も美しい存在になりたかった。

あたためてたら拗らせてしまったのか、そういう思いはずっと収まりませんでした。私もああなりたい。ずっとどこかで思っていました。なりたいなら、好きにやればいいのですが、そんなことは全く思い浮びませんでした。なぜなら私にとってアイドルは、まったく別の世界を生きる存在だからです。

私の過ごす世界の価値観では、「やってみたいこと」をやってみる、というのは間違いだと思っていました。あくまでも「やってみたいこと」とは、やってみたいだけ。やってみたいと心の中で思うだけ。やってみたいことと、実際にすることは違うと思っていました。
もっと言うと、この場所で実際に行動に移すのは、実際にできそうなことだけだと思っていました。

だから、ここではない、別の場所に行けばできるのかもしれないとも思っていたような気もします。「やってみたいこと」を実際にするには、「やってみたいこと」が「実際にできる」ことになっている場所に行かなければいけないのだと思っていました。だから別の場所に行きたかったし、ここじゃないどこかで生きたかった。

でも紆余曲折あり、結果として、私は行けませんでした。場所を移すことができなかった。だから、私はここで生きるしかないような、この場所で「実際にできること」しかできない、そこまでの存在なのだと思っていました。

そういう私だったのですが、いろんな人とか思いとか、そういうのに出会ったり気づいていくことで、すこしずつ変わっていきました。
例えば、思ったことを言っても受け止めてもらえたり、実際に考えてやってみたことを行動にする機会を何度も与えてもらえました。
その中で、私の考えだったり、私の考えに基づく行動に対して、受け止めてもらったり、反応してもらったりしていたことが、私にとっては何より大切でした。
考えとか行動を介して、そのままの自分を面白がってもらっているような感覚でした。

そういう経験を積み重ねて、そのままの私が思ったことを思った通りにやってみてもいいんだと、わかってきたのかもしれません。段々と、生きている環境や世界に関わらず、自分が「やってみたいこと」は「実際にできること」に自分で移していいんだと気づいていきました。
結果として、冒頭で書いたような、アイドルとの共通点をつくることの幅も広がったのかもしれません。
例えば、お金を出したら、好きで好きでたまらないアイドルの衣装みたいなのも買えるし、舞台も借りられる。
これまで考えもしていなかったけど、本当のアイドルにはなれなくても、自分でもっとアイドルに近づくことはできるかもしれない、そういう風に気づいていきました。そもそもアイドルのしているSNSって、本来は私たちの使っているものと何ら変わらないはずだし。

気づいてからはあっという間でした。
やりたい気持ちがガソリンになって、どんどん動いていけました。アイドルみたいな素敵なステージに立ちたければ、私がアイドルのような素敵なステージを用意すればいいだけでしたので。
言葉にするととても単純なことなのですが、ここに気づくまでには、自分のこれまでのどの経験も必要でした。ここまでの時間がなかったら、卒コンまで辿り着けなかったような気がします。

本当のアイドルのみなさんは本当に美しいです。
なんとか偽物のアイドルになって、やりたかったことを思い切りやりました。なのに、私の見ていたアイドルのきらめきにはまだまだ果てしないほど遠くて、届かなかった。
でも、もしかしたら、本物のアイドルのみなさんも同じことろがあったのではないかと思いました。
もしそれぞれが思い描く理想像に向かって高みを目指されているのだとしたら、みなさんが一生懸命高みを目指す姿に、こちらは毎日励まされています。

励まされて、今回はうっかり卒コンしちゃいました。
いつも本当にありがとうございます。
アイドルのみなさん、これからもずっと応援しています。

おわり

まどろみC!Nii

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