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シェア型書店の棚を借りてみました。

在野の本好きです。

このたび、神保町のPASSAGE by ALL REVIEWSというシェア型書店で、一棚借りてみました。

この記事に行き着いた時点で「シェア型書店」とかで検索している可能性が高いのでシェア型書店とはなんぞやを知らない方は少ないとは思うのですが、いちおう説明すると、棚の一画だけを月額で借りて、好きな本を並べて小さな本屋みたいなものをはじめられるサービスです。

最近流行りで数も少しずつ増えてきて、神保町だと作家の今村翔吾さん、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さんがはじめた「ほんまる」というお店がオープンしたばかりです。https://twitter.com/honmaru_jinbo

本屋を開業するって、少しでも本好きな人からしたらまあ夢のような話なわけで、それがジムに通うくらいの値段でできるとなればなおさらですよね。

というわけでさっそく借りてみました。

好きな本並べて売って、収入も入ったら最高じゃん!!と思いますがそんなうまい話はなく。。。
基本的にここに出す棚主が収益を得ることはかなり難しいと思います。

というのも、月額が棚によって変わりますが約一万円弱。本の売り上げの10%(15%?まだ売れてないので詳細把握していません)はPASSAGE側に入ります。
手持ちの本を中古として売ることもできますが、取次から新刊を仕入れることも可能。その場合定価の8割で仕入れて定価販売をすることになるので、例えば1000円の本を新刊で仕入れて売ると一冊あたりの利益が1000-800=200から10%引いて180円。
これで月額の棚料を超えようと思ったら、50冊以上も売らなきゃいけません。

まあ無理ですよね。

てなわけでここに棚を借りている多くの棚主は、月額払ってでも自分の本屋を出店するということを楽しみたい人、棚主同士で交流するということを目的にやっている方が多いのかなと思います。また、作家さんや本に関わる仕事をされている方はその宣伝など。

なので毎月の出費となるのでずっと続けるということは難しい、むしろそこまで長続きしないかなとは思っているのですが、ものは試しで棚を借りてみた次第です。あとは「本屋はじめたんですよ」をまわりに言ってみたいから。

勢いで借りてみたので特に棚のコンセプトなど持ち合わせておらず、ただ借りた棚を空にしておくのももったいないのでとりあえず最近読んだ本でよかったものを中心に搬入しました。

搬入した本

ただガチで気に入っている一軍の本は手元にとっておきたいので棚に置けないという罠。(新刊として仕入れることもできるのですが、届くまで結構時間がかかるのと、売れるか分からないので在庫を抱えるのがちょっとこわい)

今まで何度かPASSAGEには訪れたことはありましたが、搬入のために改めてお店に来てみると、皆さんの棚がなんと個性的で魅力的なこと。
比較的有名な本しか読まないミーハーな自分の棚の選書が非常に恥ずかしくなりました。

まあでも個性的な棚にするために自分に嘘ついてウケそうな読んだこともない本を並べるのも違う気がするし。
みなさんの棚の個性的な本は、惹かれてつつも高かったり、ほんとに読めるかな?という重厚な本だったりでいざ買うとなると手が出にくい本が多い中、聞いたことある、気になってた、というような本があったら安心して手にとってくれる人もいるんじゃないかな。と思っています。(自分も比較的古本屋で重厚な本たちを前にオロオロしてしまって、結局聞いたことのある古典的名著とかしか変えないタイプ)

余談ですが、搬入の際に店員の方と少し会話したときに、私が新刊発注中の国語便覧をみて「いいですね。」といってもらえたのが少しうれしかったです。国語便覧に食いつくの、さすが本好きだなぁ〜と偉そうに思ってしまいました。

というわけで細々と本屋をやってみたいと思います。

オンラインでも購入できるので、気になる本があればぜひ購入いただけますと幸いです。
https://passage.allreviews.jp/store/WZEVPTWMNESWN7SNMHL5LURL

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