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黒字倒産~ 利益が出ているのに資金ショート ~

会社が黒字かどうかは損益計算書(PL)にあらわされます。
 営業利益がプラスであれば 「本業で黒字」、経常利益がプラスであれば 「通常の会社運営で黒字」、当期利益がプラスであれば 「会社全体で黒字」 ということです。 しかし損益計算書の利益が黒字であっても、収支で資金がショートすれば会社は倒産します。 これを 「黒字倒産」 といいます。 ではなぜ黒字倒産が起こるのでしょうか。 その理由は損益計算書の 「利益」 と 「収支」 がイコールではないからです。

なぜ図のようなことが起こるのでしょうか。 これまで売掛金・在庫・買掛金と資金の関係をみてきました。 そこでは売上が発生してもそれが売掛金であった場合には収入は発生しません。 また、仕入や費用が発生しても買掛金や未払費用(仕入以外の支払っていない購入をいいます)である場合には支出は発生しません。

図でお分かりのように、損益計算書だけでは資金収支を見ることは出来ません。つまり黒字倒産のリスクを知ることは出来ないのです。 資金を確実に見極めていくためには、資金繰り表によらなければならないのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

本コラムの記事はご理解いただきやすいように省略や簡略化していますので、すべての事例に対して正確性を担保しているもの ではありません。個別の事例や詳細な内容については他の解説記事等も参照してください。