ZAIM 2019年12月号
財務三表(BS・PL・CF)の相互関係
上の図は、財務三表の関係を簡単に表したものです。
PLとBSの関係は、純資産の増減を見ます。
前期末BSと当期末BSとを比べて純資産が増減した数字が、PLの当期利益(減少の場合は当期損失)となります。(※ 資本金の増減など、その他の要因があった場合は、その数字も純資産の増減にかかわってきますが、ここでは理解しやすいように、その他の要因はなかったものとしています)
BSとCFの関係は、BSの現金と現金同等物(ほぼ現預金合計残高と考えてください)の合計が、CFのキャッシュ残高と一致することです。BSの現預金残高がマイナスになることはあり得ないので、CFのキャッシュ残高がマイナスになることはありません。まんいち予測でキャッシュ残高がマイナスになるのなら、その時点で資金ショートが発生し、破綻つまり倒産ということにもなりかねません。
まずは、① 損益分岐点は低いほうがいい、② 自己資本比率とネットキャッシュは高い(多い)ほうがいい、③ さらにキャッシュ残高がマイナスになってはいけないと覚えてください。
ただ、それぞれを算出するための「変動費」「固定費」「現金同等物」という用語は財務諸表には出てこないので、基準を決めて算出する必要があります。
<POINT>
・損益分岐点は低いほうがいい。
・自己資本比率とネットキャッシュは高い(多い)ほうがいい。
・キャッシュ残高がマイナスになってはいけない。