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ZAIM 2023年09月号

資金調達 「借りる」その7 ~ 融資を受けるときのポイント ~

金融機関から借入する場合に、ただ 「いくらでもいいから借りたい」 というだけでは実現は難しいでしょう。 実際そうして申込んだとしても、金融機関からいろんな資料を求められるでしょうし、それをもとに審査されることになります。 ここでは、融資を申し込むときに最低限押さえておきたいポイントを簡単に紹介いたします。
 
1 決算書・税務申告書
 客観的な事実を証明する書類です。 金融機関はこれらにより会社の経営状況・財務状況を判断します。 それをいかに有利な方向にもっていけるかは、以下の資料の内容によると言えます。
 
2 事業計画(文章)と収支計画(計数)
 今後どうやって売上を確保し(売上増加)、粗利益を残し(利益率の改善)、最適な経費の使い方をする(経費削減)ことで営業利益を作っていくのかを、文章と数字であらわす必要があります。
 
3 資金使途
 借入に際し、必要な額はいくらか、いつまでに入用か、それはなんのために必要か(たとえば〇か月間の運転資金、とか、□□の設備投資とか)を明確にしておきます。
 
4 資金繰り表
 過去半年間の実績と、今後半年から1年間ぐらいの資金繰り表を作り、借入の必要性と運用方法を示します。 損益計算書や貸借対照表は決算資料として作られたものを求められますが、資金繰り表を作っている会社は多くなく、新たに提出を求められることがあります。
 
5 返済計画
 借りたお金は収支計画によってきちんと返済できることを示します。 つまり、返済資金が生み出せる利益の出る計画が必要だということです。
 
 これ以外に、登記簿謄本、納税証明書、営業許可証(許認可業の場合)などが求められます。 その上で金融機関の融資審査にかけられることになりますので、時間に余裕を持って準備しておきましょう。

 ※本コラムの記事はご理解いただきやすいように省略や簡略化していますので、すべての事例に対して正確性を担保しているものではありません。個別の事例や詳細な内容については他の解説記事等も参照してください。