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ZAIM 2020年01月号

財務三表と事業計画

  事業計画(経営計画)とは、その名のとおり、会社の事業や経営をどのように進めていくかの 『意思を持った未来予測』 です。かなりおおざっぱにいうと、事業計画は2つの要素に分かれます。
 
(1)ひとつは文章で書かれるもので、会社をこうしたいという 『意思の表明』 です。
(2)もうひとつは、それを客観的な基準で検証したり比較評価したりできる 『数字による結果予測』 です。
 
 この、 『数字による結果予測』 は、さらに2つに分けることができます。
 それは 『金額という共通項でくくられたもの』 と 『金額以外の数字によるもの』 です。
 そして、最初の『金額という共通項による結果予測』を、① ある期間の成果(業績)、② ある時点での状態、③ ある期間のお金の動き、という基準によってまとめたものが、 『財務三表計画』 となります。
 いうまでもなく、①はPL計画、②はBS計画、③はCF計画です。
 
 つぎに 『金額以外の数字による結果予測』 ですが、これにあたるのが 『KPI計画』 です。
『KPI計画』 は 『文章による意思表明』 と 『金額という共通項による結果予測』 をつなぐものです。
 
 いろんな事業計画を見ると、この 『KPI計画』 が抜けているものがたくさんあります。そういった事業計画は往々にして意思と数字の関係があいまいで、実行しづらいものが見うけられます。


『財務三表計画』 と 『KPI計画』 を組み合わせることで、さらに具体的で詳細な計画を作ることができます。
『組織計画』、 『販売計画』、 『仕入計画』、 『投資計画』、 『人員計画』、 『採用・教育計画』 などです。
支店や部門ごとに 『部門計画』 なども作っていきます。

<POINT>
・事業計画は「意思を持った未来予測」
・文章と計数(金額以外と金額)で構成される。
・文章の計画と金額の計画をつなぐのがKPI計画。