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ジムの哲人たち。


 みんな、ムキムキしてる?

 〆切りに間に合いそうにない原稿を抱えた童顔オジサンが、憂さ晴らしに長文を投稿するよ! 今日紹介するのは僕が一年前に通ってたジムにいた、変なオジさん・オバさんたちだ! BGMはエニグマのリターン トゥ イノセンスで読んでね!

① 【赤Tオジサン】
 ジムのトレーナーとそっくりの洋服(赤いTシャツ)を着てくるオジサン。よく新入りからトレーナーに間違えられる。マシンの使い方を尋ねられると気前よく答え、見本まで見せる。最後まで自分も客であることを打ち明けない。

② 【インド・ジン】
 いつもパツパツの白い短パンを履いてる、陽気なインド人。顔なじみの客にやたら話しかける。顔なじみはたいてい同年代(50〜60代)の日本人のオジサン。ジム内を一周し、ひととおり顔なじみに挨拶を終えると、なにもトレーニングせずに帰って行く。ちなみに毎日来る。そして理不尽な筋肉質。

③【オジザイル】 
 冬でも真っ黒く日焼けした白髪のオジサン、バンダナは日替わり。推定63才。これまでの破天荒な人生を物語る、まさかのデニムスタイル。信じられないことに、そのままランニングマシンで汗を流す。ストレッチ素材かどうかは未確認。

④【AED】
 そのジム常連のなかでもおそらく最高齢、そして最マッチョの長老。スミスマシンで高重量をとりつけ、肩の筋肉だけをわずかに、そして超高速で動かすという異様なトレーニングのみを行う。端から見ていると、寝そべった老人が両手を挙げたまま痙攣し続けているようにしか見えない。周囲に不安を誘う。

⑤【レオタード三羽ガラス】
 三人のオバサン。パステル色のレオタードを身につけた彼女たちは、身長も体型もほぼ同じなために素人では見分けがつかない。熟練した観察者になると、彼女たちの話題で三人を見分けられるようになる。話題はそれぞれ「健康食品」「韓流ドラマ」「私立小学校に通っている孫娘」であり、お互い自分の話しかしないために実際は会話が成立していないことを観察者は知っている。

 あのジムを辞めてもう1年。同窓会とかしてほしい。その場に行きたくないけど中継映像を見ながらビール飲みたい。

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