国民不在投票

今日、不在者投票に市役所へ行った。
今年の4月に都内から引っ越してきたので、新しい居住地の立候補者には投票できず、都内の立候補者に対しての投票となる。

いつも思うんだけど、投票用紙が普通郵便で送られてくるのはどうなの?

移転先の住所に送られた投票用紙には、転居先からの投票方法が書かれていて、不在者投票をする時は改めて不在者投票用紙を請求しなければならないとある。
私は早速、書かれてある通りに不在者投票用紙請求を書き、普通郵便で送られて来たのだから、普通郵便で送ってイイかなと思い、買い溜めして余っていた180円のスマートレターで送った。

思いのほか早く、不在者投票用紙(転居先用)が送られて来たのだけれど、なんと500円のレターパック・プラスだったのである!よくわからん。

で、早速、新しい居住地の市役所(関東)に行き、市民の投票場所とは別の総務課の中に簡易投票所みたいなのが片隅に設置されていて、私が訪れた時には、投票用紙の記入台の上に段ボールが置かれて、市役所の職員が慌てて片付けていた。その脇には、私に送られてきたのと同じレターパック・プラスの山が、無造作に積み重なって置かれていた。

関東とは言え、やはり、マスク着用率は100%である。
田舎が良くて引っ越したのだけれど、田舎っつったって、今どき、情報はどこにいたってインターネットで同じでしょ?

そう思った私が甘かった。

情報は同じでも、田舎は田舎なのである。
私がマスクをせずに総務課へ入って行った所、まず、中にいた十数名の誰一人として顔を上げなかった。
私が「こんにちは。」と言って、投票用紙を見せると、担当者と思われる人が慌ててセッティングを始め、座って投票の説明を受けている時に、別の職員のおじさんがマスクの箱を私の前に出し、「マスクをして頂けますでしょうか?」と言った。

私は最近、マスクをしていないのだけれど、誰からもマスクをして下さいなどと言われてこなかった。

私が「マスクをすると具合が悪くなるんですが、しなければダメですか?」と聞くと、職員の若い男性曰く「室内なんで」‥‥

具合が悪くなってでもマスクをしろと言う職員を目の当たりにして、私はミルミル具合が悪くなってしまったのだ。自分でも驚くほどに。
声が震え、目が充血し、表情が歪む私を見て、慌てて、じゃあ出来るだけ何ちゃらかんちゃらと、出来るだけ何をしろと言われたのかわからなかったけれど、マスク無しで良いって事のようで、そのまま不在者投票を済ませた私なのであった。

今回、転居先で、前居住地の不在者投票をするという、初めての経験をしたわけだけれど、日本の民主主義なんて、ホント、形だけだなぁと思ったよ。

あの、総務課の片隅に段ボール置き場と化した記入台、その脇の地べたに無造作に積み重なったレターパックの山‥‥

投票後、職員の若い男性に「このレターパックはどうされますか?」と聞かれたんだけど、あのレターパックの山が私に送られてきた物と同じかと思うと、持ち帰らずにはいられなかった。

安冨歩さんは、日本の選挙で不正は絶対にない!あり得ない!と言い切っていたけど、私はそうは思わないなー。

今日の私の投票だって、ちゃんと前居住地に送られるかどうかなんて確かめられないし、あの無造作に積み重なったレターパックを見たら、とてもじゃないけど、まともな民主主義の選挙が行われているとは思えなかったよ。

大体、大事な投票用紙を、いつも普通郵便でポストに投函しておきながら、今回はどういう風の吹き回しでレターパックになったのさ。

まあ、泣いても笑っても、こんな世の中もあと数年で変わると思えば、もう少しの我慢かなと‥‥ふう。

田舎、サイコー。




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