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#40 明訓vs通天閣 <3年春・センバツ甲子園一回戦>

スターティングラインナップ
【先攻】明訓
①5岩鬼 ②4殿馬 ③7微笑 ④2山田 ⑤3上下 ⑥9蛸田 ⑦6高代 ⑧8香車 ⑨1里中

大平監督、肩に不安のある里中を先発させます。
【後攻】通天閣
①6天王 ②4釜石 ③7飛坂 ④1坂田 ⑤3田辺 ⑥8山阪 ⑦5図星 ⑧2灯 ⑨9新界

ちなみに前回対戦は山田一年の時の夏の甲子園の一回戦でした。
スターティングラインナップは
①8中(なか) ②9島本 ③7西九条(にしくじょう) ④1坂田 ⑤6平 ⑥5都島(みやこじま) ⑦2梅田 ⑧4飛田 ⑨3花岡
*プチ情報

一回表
先頭の岩鬼、馴染みの相手左腕エース・坂田とごちゃごちゃ言いながら、初球をフルスイング!
この打球がボテボテのキャッチャー前。コレに岩鬼の投げたバットが当たります。打った岩鬼も、通天閣ナインもアウトだと思いますが、セーフです!
不可抗力にバットに二回当たったからです。
当時、多くの人々が「バットに二回当てたら何が何でもアウト」と思っていました。細かなルールまで気にする人が少なかった時代だったんです。
ノーアウト一塁で殿馬、ベンチの指示通り送りバント。
ワンアウト二塁。この日三番に入った微笑は見逃しの三振でツーアウト二塁。ここで関東大会から続く8打席連続安打・5打席連続ホームラン継続中の山田が登場。一塁が空いているので、多くの観客が敬遠を予想しましたが、通天閣・坂田は勝負!その初球!!
山田は鮮やかにライトスタンド中段に刺さるツーランホームランを放ち、その連続本塁打記録を6に連続安打記録を9に伸ばしました!
・・・が、しかし、前回の#39Interludeで語った、マー坊!
このマー坊の頭に打球が命中!
マー坊は再度、入院することとなったのです。
マー坊の話は、ゲーム終了後に。

1回表終了時点で
明訓2-0通天閣

1回裏、肩に不安を抱え、さらに河内山が坂田と知り合いだったことを知った里中。恐る恐る速球を投じます。
なんと、肩の痛みがありません!!
河内山はホントの名医だったのでした。他校のエース投手がお礼を言っているシーンもスタンドで見られます。
坂田はホントに明訓との丁々発止の胸のぶつかり合いを望んでいたわけでした!
河内山は「がんばれ!大きな巨人!!坂田三吉!!!」と励ましの声を放ち甲子園を後にしました。

4回、山田の打席はレフトに流して10打席連続安打を継続。連続本塁打記録は6でストップです。

回は一気に9回裏ツーアウト満塁で打者は4番の坂田。
得点は明訓2-0通天閣は変わりません。

ここで坂田、お得意の通天閣打法です!これは高々とフライボールを打ち上げ、打球の軌道の変化でポテンヒットでの長打を狙った打法です。
この打球に対し、捕球動作に入っているのは明訓捕手の山田。
このとき。スタンドから「貴様の打球が当たった子供が救急車で運ばれ、危篤状態なのに、よくも野球なんかやってられるなーー!」とヤジが入ります。
山田、動揺しますが見事にキャッチしゲームセット!

明訓2-0通天閣
明訓の勝利でした。明訓の6本の安打の内3本が山田だったそうです。

ケガをした少年を気にし、上の空の山田は、応援団への挨拶も早々に、マー坊が搬送された飯倉病院に向かいます。
甲子園は山田フィーバーでファンがごった返しており、機転を利かせ、なんとパトカーで飯倉病院へ。
到着するとマー坊は手術中。マー坊母から、叱責を受ける山田。山田は真摯に受け止めます。
手術成功後も昏睡状態でマー坊は目を覚ましません。
山田は結局、マー坊が目を覚ますまで一睡もせず、病室前のベンチで見守ったのでした。見かねた、付き添いのおじさんが、マー坊の病室の中へ招き入れます。母、お時は怒りを隠しません。
この時、マー坊は目を覚まし、目の前に山田が居ることにいたく感動するのでした。
結果、山田はチームに無許可で外泊したことになりました。
テレビでは甲子園。名門・米子大二vs花巻高校は花巻のジャイアントキリング勝利を報じています。

次回の#41は親子対決!明訓vs花巻の一戦のお届けです!




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