声が聞きたいな…

毎日のように交わされるいくつもの文字達

朝の「おはよう」
昼間の「お疲れ様」
夜の「おやすみ」

挨拶から始まって　他愛のない話をする

会えない日は文字を交わすばかりで
あなたは電話をかけてこないの

「どうして電話はダメなの？」

あなたに聞いてみた

「声を聞くと会いたくなるから」

番号を知りたがらなかったのは
そんな理由だったのね

それでも会えない日が続くと
声だけでも聞きたくなって

「声が聞きたいな…」

わたしがつぶやく

あなたは電話をいやがるけど
わたしのつぶやきに応えてくれる

「ほら、会いたくなってきたじゃないか」

そんなことを言われても
わたしは会えないなら声だけでも嬉しい

会いないのを分かっていて

「会いたいなら来れば？」

ちょっと意地悪を言うわたし…

こんなやりとりも楽しい

文字よりも声、声よりも会う、がいい
だけど会えないなら
せめて声だけでも、と思わずにいられない

眠りに着く前に届いたメッセージ…

「今日は君と話ができてよかった」

2020/5/16    vol.19    yunta🍀