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表現という『武器』

さよならドビュッシーを読んでいたら、こんな言葉があった。

武器ーー喧嘩が強い者は腕力で闘う。能弁な者は言葉で、文才のある者は文章で闘う。表現方法というのは、つまりその人の闘い方だ。

(中山七里『さよならドビュッシー』宝島社, 2011年, p. 344)


はっとした。なるほどたしかに。「闘い方」ね。


私は今まで自分を表現することを避けてきた。私に興味ある人なんてそうそういないだろう。それに、自分のことなんて知られない方が良いと思ってきた。弱みにつけいられるだけだ。(実際にはそんな経験はなく、ただ考えがひねくれているだけだ。)


でもそれは、闘うことを放棄していただけなのかもしれない。


だからこそ、noteを始められたのは個人的には大きな前進だ。人に自分という人間を表現をしてみようと思えた自分を褒めてあげたい。えらい!


とはいえ、文章が私にとって「武器」になるかは、正直分からない。もっと適した表現方法があるのかもしれない。音楽や絵、スポーツ、演技、ダンス…今思いつくもの以外にもきっともっとたくさんの「武器」が世の中にはあるはずだ。

しかし、とりあえず今は、一番楽しくて好きだと思える文章で自分を表現していこうと思う。貧弱な武器かもしれないけれど、丸腰よりはずっといい。

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