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【わしなりのアルゴ】10月~11月決算

 好決算を機械的に振り分けられるようにならないかなあと思い、決算の数字を基に各社のスコアをつける機械的な指標を作ってみたので、それがちゃんと機能するか否かを試す実験場です。「ぼくの作ったさいきょうの数式」を基に上位にスコアリングされた会社をメモとして残しておきます。
 バリュー、グロース、それ以外でそれぞれ15程度の指標を作り、各々の指標毎に重み付けを行い、それらの重みづけ後のスコアの合計を足し合わせる形で計算してます。指標の内訳は一応非開示で。ただしアクルーアルをかなり重視する形で組んでいます。
 考え方として「今良い企業こそがこれからも良い!」という視点で数式を組んでいるので、「今が最悪のド底だけど来期から回復するぜ」みたいなのは取りこぼします。あと、財務諸表に現れない文言を読み解くことでαを発見する国語力を活かした投資ももちろんできないです。
 太字はその中でも特にスコアの高かった企業です。
 バックテスト上は平均して指数+7%程度のパフォーマンスが出てるはずなのですが機能してくれるんですかね?


バリュー (15社)

3877 中越パルプ工業
1798 守谷商会
3513 イチカワ
5602 栗本鐵工所
4231 タイガースポリマー
4229 群栄化学工業
4616 川上塗料
7250 太平洋工業
7292 村上開明堂
7235 東京ラヂエーター製造
9505 北陸電力
8119 三栄コーポレーション
9017 新潟交通
8123 川辺
8181 東天紅

グロース (24社)

2897 日清食品HD
2801 キッコーマン
2702 日本マクドナルドHD
3549 クスリのアオキHD
2932 STIフードHD
3771 システムリサーチ
2477 手間いらず
2323 fonfun
6098 リクルートHD
4980 デクセリアルズ
4776 サイボウズ
6071 IBJ
3992 ニーズウェル
3983 オロ
6176 ブランジスタ
4493 サイバーセキュリティクラウド
4391 ロジザード
7550 ゼンショーHD
7747 朝日インテック
7071 アンビスHD
7730 マニー
7818 トランザクション
7342 ウェルスナビ
8056 BIPROGY

その他 (24社)

2871 ニチレイ
2708 久世
1780 ヤマウラ
3648 AGS
2138 クルーズ
1514 住石HD
3773 アドバンスト・メディア
3261 グランディーズ
5110 住友ゴム工業
5105 TOYO TIRE
4972 綜研化学
4237 フジプレアム
5285 ヤマックス
6016 ジャパンエンジンコーポレーション
7283 愛三工業
6330 東洋エンジニアリング
7482 シモジマ
7927 ムトー精工
6776 天昇電気工業
7771 日本精密
9987 スズケン
8097 三愛オブリ
9823 マミーマート
9914 植松商会

よくある質問

 嘘です。質問は来たことないです。自作自演です。

Q. バリューとグロースとそれ以外の定義は何ですか?
A. 東証に上場している企業のうちPBRが上位1/5に入る企業をグロース、下位1/5に入る企業をバリュー、間の3/5をそれ以外と機械的に振り分けています。東証の算出しているグロース指数/バリュー指数がそれぞれ1/3で区切っているのでそれよりは厳しく分けてますね。

Q. スコアは絶対評価ですか? 相対評価ですか?
A. 絶対評価の指標と相対評価の指標を組み合わせています。バリューは半々程度ですが、グロースでは8割くらい相対評価です。

Q. 過去の値動きやチャートをインプットデータに加えていますか? 決算情報だけですか?
A. 銘柄によりけりです。じゃあどういう銘柄に使ってどういう銘柄には使わないのかというと……申し訳ありませんがそこは非開示で。

Q. IPOしたての会社など、データ量が少ない会社はユニバースに入っていますか?
A. 入っていますがスコアリングにおいてかなりディスカウントされるので上位にはまず来ません。同様の理由で、例えば地主(3252)は2020年12月期の3Q決算が存在しないため直近16四半期の決算に欠損が存在する会社も上位にかなり来にくくなっています。

Q. 月次によるコンセンサスの変動は織り込んでいますか?
A. 織り込んでません。織り込まなきゃいけないのでまだまだポンコツなスコアです。コンセンサスはアナリストレポートや四季報しか織り込んでいません。そのため、月次が良いので好決算が十分に期待されてしまってる会社が好決算を出すと、市場からしてみればインパクトは薄いのに高いスコアを出してしまいます。改善余地です。

Q. バリュー株の会社が板が薄い会社ばかりですが……
A. バリューが今年上がりすぎたのでバリューに判定される企業がもうカスッカスな会社しか残ってません……

Q. 三栄コーポレーションが入ってきていますが……
A. マジで機械的に切ってるのでそういうのも入ってきています。過去データを基に決算後に買ったらモメンタムに乗れる可能性が高いと判断できる銘柄に対し機械的にスコアをつけているだけなのでそういうこともあります。

Q. ここに載ってる銘柄全部買えばトータルで指数に勝てますか?
A. 勝てたらいいなあ。バックテスト上では高いスコアを出した企業をロングして低いスコアを出した企業をショートするロングショートを組んで次の決算期まで保有する戦略をとった場合、単純な指数ロングに対して平均で+7%程度のパフォーマンスになることを確認しています。が、未来のことはわかりません (低いスコアの企業はホルダーの方から反感を買う可能性があるので載せてません)。

Q. バックテスト時の利益の源泉はロングですか? ショートですか?
A. 地合いによります (そりゃあそう)。全体感で見ればバリューに関してはロング、グロースに関してはショートによる利益が多いです。というかグロースに関しては「業績の不安定さ」をかなり重く組んでいますのでそりゃあそうと言えばそう。逆にバリューでは業績のボラティリティは指標から除きました。

Q. バリューとグロースの間? とかいうくくりの会社多くない?
A. 実はそのカテゴリに関してはロジックの設定が若干甘いです。改善点だとは思いますがまだ良いアイデアが思いついてないです……

Q. このスコアは外国株でもワークしますか?
A. 僕自身の検証結果ではないのですが、インドに住む友人が検証したところインド市場では結構明確にワークしたとのことです。その他の国においてもいろいろ検証したのですが、発展途上国市場であればあるほどワークするなあという印象です。先進国市場ではプロたちによってαが狩りつくされてしまったのかもしれません。

Q. このスコアを作るにあたって参考にした書籍や論文はありますか?
A. 様々な先行研究を参考にしましたが、最も影響を受けたというか基礎的な部分で大きく参考にしたのがHersh Shefrin氏の『Beyond Greed and Fear』です。実は数式がほとんど載っていない行動ファイナンス系の本。

Q. 今後深堀したいアルゴはありますか?
A. 三井物産の方が作られたABCD-Forecastです。こいつはかなり面白そう。

Q. 金融関連のアルゴを勉強したいです
A. わしの推し大学のNYUが"Machine Learning and Reinforcement Learning in Finance"のオンラインコースを提供しています。ちなみにNYUはあの忌まわしき西海岸でもボストンでもないので留学にも最適ですよ!! (宣伝)

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