ミルクボーイが大富豪をネタにしたら。
内「どうも〜!ミルクボーイで〜す!お願いしまーす!あ〜ありがとうございます〜!ねっ、今、星型のピノをいただきましたけどもね。」
駒「ありがとうございますー。」
内「こんなん、なんぼあっても良いですからね。」
駒「一番良いですからね。」
内「ねー、有り難いですよ。ほんとにね。」
駒「入れておきましょう。」
内「ゆーとりますけどもね。」
駒「いきなりなんですけどね、うちのオカンがね、好きなトランプゲームがあるらしいんやけど、その名前をちょっと忘れたらしくてね。」
内「好きなトランプゲームの名前忘れてもうて、どうなってんねんそれ〜。」
駒「でまあ色々聞くんやけどな、全然分からへんねんな。」
内「分からへんの?いや、ほな俺がね、オカンの好きなトランプゲーム?ちょっと一緒に考えてあげるから、どんな特徴ゆうてたかってのを教えてみてよ〜。」
駒「あのー4、5人でやるのがちょうど良くてな、トランプを均等に配って小さい数字から順番に出していって、早く手持ちのカードが無くなった人が勝ちのゲームやって言うねんな。」
内「おー、大富豪やないか。その特徴はもう完全に大富豪やんか。すぐ分かったやん、こんなんもう。」
駒「でもこれちょっと分からへんねんな。」
内「何が分からへんのよ〜!」
駒「いや俺も大富豪やと思うてんけどな、オカンが言うには、楽しすぎて寝食忘れて徹夜でやり続けたって言うねんな。」
内「あ〜〜。ほな、大富豪と違うかあ。大富豪に人間の三大欲求を忘れさせるほど熱中する瞬間ないからね。」
駒「そやねん。」
内「大富豪はね、旅行行った夜にやることが無くてどうしようもなくなった最終手段としてダラダラ喋りながら寝るまでの時間を埋めるための物なのよ。寝食忘れて4人でゲームをやり続ける時ってムツゴロウさんが麻雀を打つ時か夏休みに友だちの家に泊まりに行ってやる99年の桃鉄くらいなのよ。」
駒「そやねんそやねん」
内「大富豪ってそういうもんやから。ほな大富豪ちゃうがなこれ。あれ〜?ほなもうちょっと詳しく教えてくれる?」
駒「今まで一緒にやったことない人と初めて遊んだらローカルルールが多すぎてワケ分からんなるらしいねん。」
内「大富豪やないか!ローカルルールが多すぎるというよりローカルルールしかないねん!アレは何回やっても勝てへん奴らがどうにか勝ちたいと言う気持ちから苦肉の策でルールを追加していった成れの果てやと俺は睨んどんねん。大富豪やそんなもん!」
駒「分からへんねんでも。」
内「何が分からへんのこれで〜。」
駒「俺も大富豪と思うてんけどな、オカンが言うには、ビリになったと思ったら次で勝てるチャンスが増えるのが楽しいらしいねん。」
内「ほな大富豪ちゃうやないか!大富豪は資本主義とおんなじで勝てば勝つほど強いカードが集まってくる仕組みやから一回負けたら次から勝たれへんのよ。たった54枚のカードが皮肉にも現代社会の縮図になってんのよ。大富豪ってそういうもんやから。大富豪ちゃうがな〜そうなったら。ほな、もうちょっとなんかゆうてなかったか〜?うーん」
駒「前回のビリから2枚貰ったカードが弱すぎて、これホントに一番強いカード二枚?って確認する奴がおるらしいねん。」
内「大富豪やないか!エースとキングを渡してきたビリに対する礼儀の一言やないか。大富豪に決まりよそんなもん。」
駒「分からへんねんだから」
内「なんで分からへんのこれで〜」
駒「俺も大富豪やと思うてんけどな、オカンが言うには、最近どっかの県で一日一時間までって法規制がかかったらしいねん。」
内「ほな大富豪ちゃうがな!大富豪に法規制がかかること無いのよ。一時間の規制どころか一時間以上続けて大富豪やることがそもそも無いのよ。歩き富豪もないし、高橋名人も大富豪に関してはプレイ時間してないのよ。大富豪ちゃうやんか〜。なんで大富豪なのに大富豪ちゃうのこれ〜。ほなもうちょっとなんかゆうてなかった〜?」
駒「UNOじゃないのにトランプが残り一枚になった時に勝ちを確信しながらUNOって言う奴がおるらしいねん。」
内「大富豪やないか!あれ、思春期に大富豪やった人間全員が通るイキりなんやから。大富豪してる時にUNOって言ったことあるかをアンケートしたらイエスって答えた人間が日本の歯医者の数を超えたらしいわ。大富豪に決まりやそんなもん!」
駒「分からへんねんでも。」
内「なんで分からへんのこれで〜!」
駒「俺も大富豪やと思うてんけどな、オカンが言うには、卒業式で卒業生が一人ひとりセリフを言う時に思い出の行事としてよく出てくるらしいねん。」
内「ほな大富豪ちゃうやないか!大富豪にそんな後々振り返りたくなるほどの思い出を持った人、日本に一人もおらんのよ。自分がやったローカルルール以外の記憶は誰も持ってないねん。大富豪ってそういうもんやから。大富豪ちゃうねんそうなったら。ほなもうちょっとなんかゆうてなかった〜?」
駒「都会の大学に進学した時にそのゲームしたら大富豪って言う奴と大貧民って言う奴の二通りに分かれるらしいねん。」
内「大富豪やないか!もう大富豪言うとるがな。これだけ知名度があって名前が真っ二つに割れるのは大富豪とマクドナルドの略し方だけやねん。大富豪に決まりやそんなもん!」
駒「でも分かれへんねん。」
内「分からへんことない。オカンの好きなトランプゲームは大富豪やもう!」
駒「でもオカンが言うには、大富豪ではないって言うねん。」
内「ほな大富豪ちゃうやないか!オカンが大富豪ではないと言うんやから、大富豪ちゃうがな。先言えよー。ホンマに分からへんよこれ〜。どうなってんねんもう〜。」
駒「んでオトンが言うにはな」
内「オトン?」
駒「ソリティアちゃうかって。」
内「いや絶対ちゃうやろ。もうええわー!ありがとうございましたー」
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