メキシコペソ 6月2週目 黒田円安
米州首脳会議
おそらく日本人にとっては誰も興味のない、「どうでもいい」首脳会談だと思います。独裁政権と意にそぐわないニカラグア、キューバ、ベネズエラをアメリカが除外、そのやり方に抗議するためにAMLOは会議を欠席しました。ちなみに、メキシコとアルゼンチンは米州間の秩序を再確立すること、要約するとアメリカは他の中南米諸国の都合を考えて援助しろと言っています。
アメリカは、不法移民、インフレ、中国排除、(アメリカによる)世界秩序維持への協力を求めているのですが、ラテンアメリカ諸国にとっては直接的に自国の利益、指導者層の利権にならないので馬耳東風といった感じの印象でした。
ただ、AMLOの首脳会議欠席が対米関係に影響することはなく、AMLOは7月に訪米するようで、バイデン氏は7月の大統領の訪問を楽しみにしているとのことで、アメリカーメキシコの対立は関係なさそうです。
アメリカ主導の世界秩序といっても中南米や東南アジア、アフリカにとっては本当に「どうでもいい」ことのようで、昔みたいな陣営対立の世界の方が良かったのかもしれないと考えさせられます。
政策金利は0.75?
米国のインフレ率は5月に年率8.6%に達し、40年で最大になったようです。また、ブラジルが年率11%を初め、中南米諸国も10%近くのインフレ率、食料とエネルギー高が原因になっているだけにすぐに緩和されないと言われています。メキシコ中銀副総裁のジョナサン・ヒースは、インフレは長い期間停滞するので、インフレ現象に対応する金融政策をとる必要があり、次回6月23日の政策金利決定の時に0.75の利上げを主張するようです。最近の中南米の利上げ傾向からも、おそらくこれで決まるような気がします。また6月16日のアメリカFOMCですが、こちらも0.75の利上げもあるかもという気がしてきました。これで利上げを否定している日本との金利差がますます開くので、円安は拡大していくと予測しています。今目線はショート厳禁で、高値に来ているのとボラティリティが怖いのでメキシコペソは避けた方がよいと思います。
日銀発言
もし、首相や大臣が「家計の値上げ許容度も高まってきている」などといえば、内閣は吹っ飛ばないにしても参議院選挙でかなりのダメージになること間違いなしの軽率発言です。それと、日銀金融政策決定会合があり、円安注視、介入検討の発言がありましたが、結局無策ってことがわかりました。
・ドル売り介入しても政策金利差で短期的効果しかない
・昔みたいな貿易黒字による円買い戻しも期待できない
・有事の円買いという幻想は消滅
それ以上に今回の円安の目減りから統計上
・GDPがドイツに抜かれて4位になる
・対外純資産が2位に落ちる
この2つのどちらかが起きたら市場のマインドから地滑り的円売りが起こって収拾つかないことになるかもと不安になります。そういうことで、ロットを下げて、こまめに利確損切りしながら、円ロング目線でちまちまトレードしていこうと思います。個人的には、黒田発言でここ2週間安心安全にお小遣い稼げました。
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