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東京駅から1時間半で会いに行ける人気ご当地アイドルのこと(24/1/13)

2024年1月13日。昼は群馬県のあかぎ団、夜は静岡県のfishbowlのイベントに行ってきました!
ご当地アイドルとしてはかなり長続きのあかぎ団の安定感、人気急上昇中のfishbowlについて。

両グループに共通して好きな点。それは、楽曲とグループの雰囲気です。
(①楽曲の良さ、②ご当地アイドルの宿命、③あかぎ団の10年前がfishbowlに垣間見れる?という話)

楽曲の違い

あかぎ団は楽曲がAKB48や坂道感のある曲が多く、
fishbowlはボーカロイド感のある曲が多いんですかね。
あかぎ団の好きな曲の1つに「sakura超特急」という曲がありますが、この作曲家は多田慎也さん。
AKB48グループや嵐の楽曲も手掛けている方です。
平成の後期のアイドルブームを支えた一人と言ってもよいでしょうか。他の楽曲も、知る限り平成後期に作られた楽曲が多いですね。
fishbowlのことはまだ勉強中ですが、グループのプロデューサーのヤマモトショウさんが音楽プロデューサーでもあること、グループの結成が2021年と最近であることから、楽曲も令和なテイストの曲が多そうな印象です。
グループ結成時期のトレンドがそのまま楽曲に現れてる感じですかね。

楽曲に関する重要な共通点

共通して言えることは、どちらのグループも、楽曲からチープな感じが全くないことです。これはアイドルグループにとって最大の資産ですね。
どんなに良いメンバーを入れても抜けられたら終わりだけど、楽曲は権利さえ持っておけばグループに残ります。残ったメンバーや新しいメンバーで演じられます。
そして、楽曲が「ちゃんとしてる」と、はじめて聞いた人が「このグループ良さそう」と思ってくれるし、常連のファンも毎回ライブで「んー、ださいよね」って思わずに済みます。

特にあかぎ団の曲の「ちょうどよくまとまっている感」は本当にすごい。地域の応援歌(温泉大国群馬県、群馬のキャベツはNo1など)はシンプルですぐ覚えられる曲調の一方で難しめのダンス曲も多くあり、バランスが絶妙です。
(シンプルな曲の例:温泉大国群馬県 https://youtu.be/pRoBooN8HqY
(ダンス曲の例:ああ空は(略):https://youtu.be/ZSDKAwNbGII
fishbowlは「八月」という曲のEarth Wind and Fire のSeptember を随所に意識させる作りが、なんとも頭でっかち(ほめてます)な作りで好きです。
(八月:https://youtu.be/JQa91Iw_pys

グループの雰囲気

また、どちらのグループも、今いてくれるファン、アイドル、運営さんをまずきちんと大切にしようって雰囲気が感じられます。
特に、今日参加した2つ目のイベントが、特に東京で活動しているグループばかりだったので、それを思い切り感じましたね。

ご当地アイドルの立場と宿命

東京に住んでいると、どうしても人間関係は競争がすべてで、ひどい場合は最悪使い捨てみたいな空気があります。
でも、地方都市ではそうはいきません。人の出入りが都心より少ないから悪評は避けたいし、数少ない若い人は本当に大切にしなきゃいけません。その違いがアイドルの運営にも現れているのでしょうか。
また、ご当地アイドルは良くも悪くも「地元」あっての存在。いくらお客さんを荒手で増やしても、地元に愛されないと「地元」を名乗れません。地元を名乗れないご当地アイドルが仮にいるとすれば、それは単なる地方の地下アイドル。
両グループともご当地アイドルの本質に沿った運営がされているように感じました。

アイドルグループ事業

アイドルグループに限りませんが、すべての新規事業は投資フェーズから始まります。誰かが面白いことを考えつき、これに対し誰か(場合によって自分)がお金を出す。
アイドルグループは、4つのことにお金を出す必要があります。①メンバーの採用と教育②楽曲制作③名を売ること④運営(営業)システムの構築
アイドルは小さく始めようとすれば、どれも低予算で出来ますが、後ろ盾のあるアイドルは、たいてい一定の投資を受けて比較的「大きく」始めます。
そして、一定の期間は赤字でもいいから上の①〜④のための投資を続け、黒字になったらさらに自己投資(メンバーやファンへの還元も含め)するかキャッシュとして持つか、赤字が続く場合規模を小さくするか最悪廃業するかとなります。廃業になる前に、いったんは回収フェーズ(黒字化のために新規投資を減らす段階)を経て、安定フェーズ(投資を減らし終え、売上、原価、新規投資が一定のパターン化・安定予算化される段階)に入る。一般的にはそんな感じでしょうか。(ある種似たような人気商売のバックオフィスをやっていた経験からの推測です。)

あかぎ団という「グループ」のフェーズ感

あかぎ団の現状は、いわばしにせのバー。投資フェーズはとっくに過ぎ、回収フェーズですらなく、安定フェーズでしょうか。
あかぎ団は、当初100人規模のメガアイドルグループだったと聞きます。特定の企業と提携していたとも聞きます。当初、上の投資項目でいうところの①に投資の力を入れたのだろうと思います。その後、メンバー数が減るとともに投資先を②や③に変えていきつつ、規模感を調整するなど④にも力を入れ、結果、現在は収支バランスが成立しているのかなと思います。群馬県でかなりね知名度を得て、群馬県内を中心にファンを得る、お得意先様企業を見つける。収支バランスをある程度安定させたように見えます。
そうすると、東京に出るという「投資」を今更する必要もなく、そのような追加投資がされる、追加投資をしてもらうことも、今はあまり想定していないのではないかと思います。(一部若手メンバーについては別かもしれません。)

fishbowl のフェーズ感(あくまで予想)

正直具体的なことは今後見えてくるのかもしれませんが、おそらくまだ投資フェーズにあるように見えます。静岡から東京や地方(札幌とか?)に行くにあたり相当な交通費が発生します。(他企業負担だとしても、その企業内での投資案件扱いかと。)
また、メンバーも4人から6人と拡大。ショーレースにも力をいれるなど広告宣伝費もかけてるんでしょうか。
その結果、規模が拡大し黒字化すればさらに投資を増やす、赤字であれば投資するか縮小する。このコントロールが必要ですが、仮に「ご当地アイドル」の枠を超えないとしたら、どこかで投資を縮小することになります。この場合、あかぎ団のように長続きするアイドルグループにするのが、一つの成功パターンでしょうか。要は10年後にあかぎ団のようになっていれば、それは成功と言えます。
そして、ご当地アイドルの枠を超え、静岡県「発」の全国区アイドルになる可能性も十分にあるように思えます。この場合、収支バランスを作るには売上を高く求められるため廃業リスクも高まります。でも、夢があります。
若い子の成長を見守るような楽しみが感じられます。

まとめ

あかぎ団は安定した「しにせ」の良さ、fishbowlは勢いのある「新しい店舗」の良さがあるから、どちらも違った応援ができますね。

(後述)

なお、この記事はあかぎ団の現場を半年、fishbowl の現場を数えるくらいしか行っていない人が書いたものなので、かなり情報の精度や理解の精度が粗いかと思いますが、やさしく見守ってくださいませ。

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