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オフショア開発に関するよくあるご質問

ブリッジエンジニアについて

ブリッジエンジニアってどんな人がいるの?というご質問をよく頂くので簡単にご紹介させていただきます。

現在現地にはブリッジSEを中心に15-20名ほどの日本人スタッフがいます。

ブリッジSEは基本的に元プログラマだったりとITのバックグランドがある人間が対応しています。技術的な会話が十分できるメンバーで構成されていますが、実装上の細かい詳細などになった場合はこのブリッジSEが間に入ってプロジェクマネージャーやテックリードたちと会話して課題の解決に当たっていきます。もちろん提出するドキュメントの翻訳やミーティング中の通訳といったこともブリッジSEが行います。

それ以外にお客様からよく聞かれる質問をいくつか記載します。

ドキュメント無くてもいいですか?

一番多いのは、エンジニア不足で依頼はしたいんだけど、ドキュメントが一切無いですがいいですか?というケースです。もちろんあったほうがいいです(笑)。とはいえ、スタートアップ企業の場合はほとんどドキュメントが無いですし、そうでないケースでも、例えば既存のベンダーから引き継いでもらいたいんだけど、既存ベンダーに引き継ぎドキュメントを依頼しづらいというケースもよく耳にします。

そういう場合は、そのままドキュメント無しで構いませんのでソースコードを共有してもらいます。ソースは基本Githubやbitbucketで管理されていることが多いので、当社のアカウントに共有してもらいコードを受け取ります。日本の開発者だと「他人のコードを読んで理解してメンテするぐらいだったら自分が書き直した方が早い」という主張をするプログラマーが多かったりします(笑)。でもマネジメントする側からすると、そんなことも無いしそうするとコスト合わないのでしっかりと引き継いでメンテしてほしいって思うのですがなかなか言うこと聞いてくれない(笑)。無理してやらせたりすると、じゃあ辞めますとかってなったりすることもあるようです。

その点、フィリピン人は違って、他人が書いたソースコードを苦もなく読んでいきます。オープンソースの概念が日本よりも浸透していることが理由なのかもしれませんが、他人のコードを嫌がること無く、むしろ「こうやって実現しているんだ、なるほどー」と言いながら、そこからも学びながら引き継ぎをしていってくれます。ここが一番嬉しいと言っているお客様もいるほどです。

その後、コードを受け取って開発サーバーに環境を構築し、このコードを変えるとここがこうなるという実験をコードレビューしながら進めていき、1週間程度たってくると大体理解してきますので、じゃあこの不具合1つ直してみましょうか、この機能追加実装してみましょうかという流れになります。場合によっては開発サーバー構築する際に環境構築手順書をまとめ、今後新たに構築する際のドキュメントにすることもあります。
 
他にも、開発を依頼するための準備に時間が取れず、仕様を決めたりドキュメントを書いたりできないケースでは、往々にしてどの企業様もそういうことができる人が忙しすぎて、その人のところに仕事が溜まってしまうケースが多い。なので例えばホワイトボードに手書きした画面イメージや画面遷移をベースにしてプロトタイプ開発をしてしまうようなスタートの仕方も結構多く、これもお客様に喜ばれている対応の1つになります。

離職率について

これは日本のお客様のケースだとよくあるのですが、やはり自社のプロジェクトに関わってもらうメンバーには長くチームにいてもらいたいという思いがあり、どんどんナレッジを積んでいってもらいたいので、すぐ辞めてしまわないかということも気にされます。

フィリピンも他の外国と同様に離職率は高く、30%程度は1年間に退職するとも言われています。当社も立ち上げた当初、日本のお客様と一緒になって、日本式の開発スタイルやプロジェクトの運営スタイルを叩き込んでいたのですが、やっていると途中から消耗しはじめてプロジェクトが終わると燃え尽きてしまい退職するということが続いていました。英語で欧米の仕事やプロジェクトに関わることができるフィリピン人は、それだけで十分に仕事があるため、全く異なる日本文化、仕事の進め方、日本語、この環境に飛び込んで学び続けるだけでも相当苦労をしているんだと感じます。

郷に入っては郷に従えということもあり、途中から現地フィリピン人のマネジメント体制にシフトし、フィリピン人同志の日々のコミュニケーションを重ねることで、フィリピン人が長くいたいと思える会社づくり、風土づくりに注力するようにしました。彼らがどういうキャリアプランを考えているのか、どういう評価制度だとわかりやすい長くいて成長したいと思えるのか、そういう仕組を人事とマネジメントが中心となって作っていきました。その結果、今ではフィリピンの会社よりもフィリピンっぽいのではというほど、フィリピン人たちが働きたいと思える環境になり、退職者が減りました。現在は社員数を急拡大しているということもあり、社員も成長を感じられることから退職者が殆ど出ていません。2018年実績では1年間で他社に転職するということで辞めたエンジニアは1名だったというほどです。

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