オフショア開発でよく使われているグループチャットツール
基本的にリモートワーク(テレワーク)なオフショア開発の現場。各お客様とのやり取りはメールで行うよりもチャットでコミュニケーションをすることが圧倒的に多いです。そんなグループチャットの変遷をこれまで見てきました。
当然お客様とのプロジェクトごとにグループがあり、場合によってはプロジェクトでもトピックごとにグループが分かれていたりもします。なのでプロジェクトが増えてくるとチェックするチャットの数が膨大になってきたりしますし、マネジメントであれば、さらに管理するメンバーが所属しているプロジェクトすべてに入っていることもあります。さらに社内のグループごと、役職ごとといったインターナルなものもあるので、毎日山のようなチャットが届いてきます。
当社では2012年ごろからおこなっている日本ーフィリピンのオフショア開発において、これまで様々なツールを使ってきました。使うツールの選定はお客様と会話して決めることが多く様々です。これまでどんなツールが使われてきたのか、今のトレンドが何なのかをご紹介します。
2012年〜
実際には2006年ごろからすでにSkype一強の時代でした。
2015年〜
Skype: 70%
Skype for Business: 25%
Hangout: 5%
引き続きほぼマイクロソフトが独占していました。しかしSkypeだと通常個人管理のアカウントになってしまうことで大手企業がチャットでコミュニケーションを取り始めるようになると、セキュリティやコンプライアンスといった懸念から商用サービスが検討されるようになってきました。そのタイミングでマイクロソフトがSkype for Businessを旧Lyncから移行する形で市場に投入。Office365ユーザーだと追加費用なく業務用アカウントで利用できるということで広まりはじめました。Google appsもOffice365の対抗馬として存在感を強めだしていたこともありHangoutを使ったチャットも見られるようになってきました。徐々に広がり始めていたSlackですが、まだ使おうという企業は出てきていませんでした。
2017年〜
Slack 40%
Skype 40%
Teams 10%
Chatwork 10%
Slackが一気に普及をし始めました。マイクロソフトもSkype for BusinessからTeamsへの移行をしはじめた時期でTeamsの利用が増えていきそうな気配。ただ、組織外の利用者をゲストで参加させることができず、社外とのコミュニケーションはエンジニア向けはSlack、そうでない場合はSkype、社内はTeamsという棲み分けになっていたようです。国産ツールのChatworkも健闘してはいましたが、オフショア開発をしようという考え方の企業は国産ツールよりも海外製品、また新しいサービスを使ってみたいというマインドの人々が多かった印象です。
2020年〜
Slack 60%
Teams 40%
Teamsのゲストユーザー機能対応により一気にシェアを拡大。社内だけだったのが社外もTeamsに変わりつつあります。しかしすでにエンジニア以外へと浸透してきているSlackの存在が大きくなっていたことにより、スイッチングコストを危惧するケースではそのままSlackに定着しています。Office365企業が継続的に増加していることから、新規のケースはアカウントにバンドルされているTeamsの利用が圧倒的に多い状況です。
ちなみにシンガポールではほぼ100%Whatsappです。ほとんどのビジネス関係者がWhatsappでやり取りをし、職種や業務によってはパソコン画面には常にWhatsappという人もいるぐらいです。
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