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オフショア開発でよく使われるクラウドストレージ

リモートワーク(テレワーク)でのコラボレーションが基本となるオフショア開発では、日々様々なドキュメントやファイルのやり取りが発生します。

仕様書や設計書のみならず、画面定義書、画面遷移図、データベース関連、テスト仕様書、プログラムのソースコード、さらには日々の日報やUIに使う画像データなどサイズもファイル形式も多岐にわたっています。

必要なファイルはここに行けばあるというファイルサーバーのような役割としてクラウドストレージがよく使われます。プロジェクト、企業によって利用するサービスは異なりますが、そのトレンドを見ていきたいと思います。

2012年〜

Dropbox 20%
Evernote 10%
使わない 70%

この当時はまだオフィシャルに企業間のやり取りでクラウドストレージを使うことがほとんどなかったように思います。大手SI企業、通信キャリア企業とのやり取りでは自社のサービスを利用していたケースもありますが、それ以外では無料のDropboxやEvernoteにおいて共有するなど個人ベースで利用するに留まっていました。

2014年〜

Google Drive 40%
Dropbox 20%
Evernote 10%
使わない 30%

2012年からサービス開始したGoogle Driveを利用する機会が一気に増えてきました。多くの人が利用しているGoogleアカウントで使えること、企業向けのGoogle apps(G Suite)の導入企業が増加していたことが大きな理由だと感じています。まだ使っていない企業も30%ほどはありました。

2017年〜

Google Drive 60%
OneDrive 15%
Dropbox 15%
Box 10%

この頃になるとほとんどのケースでクラウドストレージを活用するようになってきました。さらにSkyDriveやLiveで出遅れていたMicrosoftも2014年に開始したOneDriveが少しずつ使われ始めてきました。特にOffice365と連動をしていること、各個人に標準で1TB割り当てられていることなどもありOffice365の導入増加に伴い、社内社外問わずOneDriveというケースが増えてきました。2013年にCTC社が国内で販売代理店になったBoxはB2B専業サービスであったものの日本市場になかなかフィットせず、この頃になってようやく少しずつ利用ケースがでてきたようです。

2020年〜

Google Drive 50%
OneDrive 35%
Box 10%
Dropbox 5%

相変わらずGoogle Driveが最強です。エクセルやワードをGoogle Driveにあげて社外と共有して共同編集するケースでの利用が圧倒的に多いようですが、AndroidのアプリインストーラーであるapkをGoogle Driveにおいて、スマートフォンからアクセスしてインストールするなどの利用含めて幅広く多くのプロジェクトでクラウドストレージに指定されています。

OneDriveのシェアも一気に増えてきています。Office365の導入が引き続き成長していることに伴い、OneDriveが今後も伸びそうです。Boxは徐々に日系が求める機能も充実し、クラウドストレージのポジションを築いてきたように感じています。OfficeやGoogleのバンドル利用を除いた、専業サービスだと実はNo1の利用度かもしれません。無料サービスで先駆者だったDropboxやEvernoteはこの頃になるとほとんど見なくなり、唯一企業で法人契約をしているDropboxのケースが稀にあるといった程度です。

個人的にはAmazon WorkDocsがもっと出てきても良いと思うのですが、使っている企業に出会ったことがありません。実は関わっていた企業からの依頼で導入してた時期があるのですがOffice365, G Suiteを使っていないケースでコストをできる限り抑えて容量と手軽さを検討した場合、box, Dropboxよりもメリットがあると判断しました。AWS自体もあまり推していないので、他の自社サービス対比で、市場ニーズとしては優先度高くないとしているのかもしれませんが。


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