プロジェクト運営プラン

オフショア開発におけるプロジェクト運営プラン

オフショア開発でのプロジェクト運営ですが、様々な取り組みが可能になっています。

プロジェクト運営プラン

開発方式

開発方式としてはウォーターフォール型はアジャイル型があります。

ウォーターフォール型とは、従来のソフトウェア開発でよく使われている手法ですが、事前に要件や仕様をすべて決定し、それらをいつ・どの期間で・誰がと計画してプロジェクトに線引し、その計画にしたがって開発を続けていくものになります。そのため見積もりやリソースのアサイン、全体スケジュールが把握しやすいのですが、途中で仕様変更があれば、最初に戻って計画や見積もりをし直す必要が出てくるというデメリットがあります。現在のソフトウェア開発ではUIやUXをもっとも重要視する傾向にあり、これは実際にできたものを触ってみないと判断できないということもあり、ウォーターフォール型だと何度も計画や見積もりのし直しが発生することが懸念されています。

アジャイル型は開発するものの大きなゴールだけ最初に決めて、そのための機能をスプリントという小さい単位に分解し、それを開発、実装、テストしてリリースする、これを繰り返しておこなっていく開発手法になります。短期間で次々と機能をリリースするスピーディな開発が可能であり、作る部分が細かく分解されているので仕様変更に柔軟に対応できます。

ご相談いただき開発を進める際、今はほとんどのプロジェクトがアジャイル型になっております。プロジェクトごとに違いますが、スプリントを1週間、また2週間としてセットして、スプリントごとにサービスをリリースして画面をみたり実際に動くものを触ってもらって確認していただくような進め方をしています。 

作業環境

作業環境に関しては、現地で機微な情報を扱うケースは多くありませんが、これまでのプロジェクトでは個室で入退室をIDで管理し、担当者のPCからはGoogleなどのインターネットにアクセスできないようにし、お客様オフィスとの専用回線を構築したというような国家試験関連の開発プロジェクトもありましたし、VPNをセットするケース、またはコストをかけたくないので共有エリアで共有回線で良いケースなど様々なものがあります。

プロジェクト管理

お客様から現地常駐管理者を送ってこられるケースもありますが、現状は多くが出張ベースか、リモートでやり取りをされるのみで済ませるケースが多くなっています。フィリピンのオフショア開発企業で現地常駐管理者を置かれるケースで最近よくあるのは、若手エンジニアのエースを送って来られて、語学学校が隣のビルにありますので、午前中2時間ぐらいをマンツーマンで英会話学校でレッスンを受け、その後、オフィスに来てプロジェクトに参加するようなケースがでてきています。3ヶ月滞在している間にTOEIC200点アップなどの実績がでているようです。実際、安いホテルに3ヶ月滞在する費用で短期滞在のマンションで1部屋かりて英語学校通った方が安かったりする費用感です。

人材確保

プロジェクトにアサインする開発人材ですが、基本的にはプロジェクトの必要技術要件や難易度に合わせて、該当するスキルや経験を持つ人材を当社に既に在籍するスタッフの中から選びます。

しかし、特殊なスキルや技術要件が必要で社内にそのような技術者がいない場合、お客様と一緒に採用するということもやっています。これはお客様から必要とするスキルを伺って、当社にて現地メディア等に採用広告を出します。そうすると、例えば応募が50名ほど集まってくるとします。まず書類選考はお客様にてやっていただき、選抜された応募者を当社の現地スタッフが面接をします。1次面接は技術のマネジメントがテクニカル面を評価し、2次面接は人事のマネジメントが当社にマッチするかという観点で面談をします。場合によっては宿題を出して成果物や作品の提出をさせることもあります。そうして残った応募者を最後はお客様に面接していただきます。言語の問題がある場合は開発会社にて通訳翻訳を致します。オンラインでもいいですし、お客様によってはせっかくなので現地に来て一気に最終候補者を全員面談されて、合否を決められるケースもあります。そうして最終選考通過した応募者は開発会社から内定をだし、承諾を経て入社しますが、入社後は当該企業様のプロジェクトに専任でアサインされます。

こうして採用になったケースではメンバーとお客様の間に、通常よりも深い信頼関係が構築されるようで、お客様も自社の社員のように扱ってくださり、定期的に日本に呼んでセミナーに参加したりトレーニングを実施するケースも多いですし、社員の側も長期間そのチームに定着するケースが多くなっています。

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