むすめがうまれたひ【エッセイ】
娘を妊娠したのは、色々なことに行き詰まっていた頃だった。
働き続けることができず、実家とは連絡を絶ち、夫婦の間にもすれ違いが沢山あった。
私が自分の人生というものに、一番途方に暮れていた頃、娘は私のお腹に来てくれたのだった。
私は子どもが大好きで、子育てはずっと夢だった。
だけど、夢が叶うということと、実際にできるかどうかは別だと思った。
妊娠が分かったとき、私はとてもとても嬉しくて、そして怖かった。
当時、私の問題の多くは、こうあるべきだという思いとままならない現実との間