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ChatGPT問答7│ソーシャルワーカーとしての倫理的な判断はどのように形成されますか?

ChatGPTからソーシャルワーカーへの問い7つ目です。

前回の内容はこちらから。

ChatGPTからの30の問いはこちらから。


今回のChatGPTからの問いは
「ソーシャルワーカーとしての倫理的な判断はどのように形成されますか?」

ぼくはそこまで論理的なことを考えているわけではないと思うのですが、実際に現場で支援する際に考えていることを言語化してみようかと思います。


バイスティックの7原則

ここは基本かなーと思います。
社会福祉士の実習生の指導をさせてもらっていた時も学生にバイスティックの7原則に照らし合わせて考えてもらうことはよくありました。

ひとつひとつ考えてみましょう。


個別化の原則

ぼくたちソーシャルワーカーは医学的な知識や障害に関する知識も持っているので、ついラベリングしがち

「統合失調症の人は〇〇だよね」みたいな。

でも本来は、ひとりひとり人はみんな違うわけで、そうやって枠に当てはめて支援をすることは危険性を伴うわけです。

じゃあ疾患や障害をどう捉えるべきなのか?

ぼくの答えは、「疾患や障害も人を構成する一要素に過ぎない」ということです。

その人を構成する要素にどんなものがあるのか考えてみましょう。


例えば、こんな感じです。

その人を構成する要素には

  • 年齢

  • 性別

  • 職業

  • 住所

  • 生まれ育った土地

  • 学歴

  • 資格

  • 趣味

  • 家族構成

  • 疾患、障害

などなど、様々あります。
疾患、障害もこの中のひとつに過ぎないってことです。

こうやって言うと障害があることで苦しんでいる方には反論されるかもしれません…。

それは、本当にすみません。
ぼくは目立った障害があるわけではありませんし、その人の苦しみを本当の意味で理解することはできませんし、勝手なことを言っているとも思います。

えらそうなことを言える立場でもありません。

しかし、ぼく自身もこんな経験があります。

【振戦】
仕事のストレスで振戦が止まらなくなる(特に顔と手)
そのせいで上手く話をしたり、書いたり、飲み物を飲んだりということが職場で出来ないということがありました。
これは、本当にとても苦しみました。

【難聴】
どうも遺伝らしいですが、難聴があります。
日常生活に大きな支障はないものの、やや聴こえが悪いです。
音としては聴こえていても、言葉として入っていないという事象があります。
そのため反応が遅かったり、冗談として言われていることが理解できないことがありました。

【ADHD気質】
これは診断されているわけではありませんが、ADHDに近い性質を持っていると思います。
まず、ワーキングメモリーがすごく容量が少ない。
ひとつ聞いたら、ひとつ忘れるくらいに忘れっぽい。
これはけっこー日常生活でも支障があって、よく鍵を無くしたり荷物を忘れてきたり、家の鍵を閉め忘れたり…。
よく妻に怒られています。


ぼくには、なにか決定的な障害があるというわけではありませんが、それなりに困難さを抱えていて苦しんできました。

さらに疾患や障害だけでなく、その人を苦しめてしまう要因は他にもたくさんあると思っています。

例えば性別や国籍なんかは、わかりやすいかもしれないですね。

LGBTであったり、外国人が日本で暮らすということは、とても困難さを抱えるものになる可能性が高いと思われます。

また、その人を取り巻く様々な環境が、その人を苦しめることもあります。

その人を構成する要素や環境、さらにそれをどう受け止めるかは人それぞれで、とても複雑です。

これを何かに当てはめて理解しようというのは、とても無理があると思っています。


意図的な感情表現の原則

相手がどのような態度であっても認めることが必要です。

相手が怒ってきたから、こっちも逆ギレするなんてことは論外ですが、現場でこういうのも残念ながら見てきました…。

相手が問題のある言動をしている場合、何かしらのサインの可能性だってあります。

ぼくらソーシャルワーカーは感情的になることなく、冷静に観察し、ちゃんと最後まで話を聞くという姿勢が求められます。


統制された情緒関与の原則

実習生の中には、利用者の話を聞いて泣き出してしまう人や哀れんで同情する人も多くいました。

我々ソーシャルワーカーがするのは「共感」であって「同情」ではありません。

これは、割と学生にも口酸っぱく言ってきました。

利用者の感情に引っ張られて同情してしまうとこっちのメンタルが持たなくなりますし、同情から始まる支援は、もはや支援ではありません。

プライベートな付き合いで友人に同情し、何か出来ることはないかと考えるのであれば良いのですが、我々は専門家です。

ある意味、一線を引いて考えなければいけず、それが双方にとって良い結果をもたらすと思います。


受容の原則

ぼくは、スタッフにも利用者さんにも「期待をするな」という話をよくします。

期待をするということは、「自分のこうしてほしい・こうなってほしいという願望を押し付ける行為」だからです。

すなわち「相手を自分の都合が良いようにコントロールしようとする」ことです。

相手をあるがままに受け入れる「受容」とは真逆だと思いませんか?


非審判的態度の原則

ぼくたちは、人の善悪を決める立場にはありません。
現場で働いていた時には、「ご飯を残したらもったいない!ちゃんと最後まで食べなさい」「部屋が汚いからすぐ片付けなさい」なんてことを聞く機会はよくありました。

一見すると正しいように聴こえます。

でもそれってスタッフの価値観を利用者に押し付けてやいませんか?

例えば、「部屋が汚い」という汚いの基準は、人それぞれでしょう。

正しいこと、正論を相手にぶつけることがソーシャルワークじゃないです。

ソーシャルワーカーがすることは、どうしてこういった行動になってしまうのか観察(アセスメント)することです。

そうでなければ、無理やり部屋を掃除させたところで根本的な解決はしていないので、また汚くなるのは目に見えています。


自己決定の原則

ソーシャルワーカーは人権を守る専門職であるとも言えます。

その人の人権・尊厳を守るためには、その人の決定を尊重することです。

支援する中でスタッフから見ていると、「こうした方がいいのでは?」と思うことは多々あります。

でもそれを押し付けたところで、利用者自身が決めたことでないのであれば、様々な問題が生じます。

例えば、「ソーシャルワーカーさんに言われてやったのに結局何も変わらなかった」みたいなことですね。

これは怒りに変貌し、ソーシャルワーカーに詰め寄ってくるかもしれません。

我々は正しいことを押し付ける仕事じゃないです。
あくまで本人がきづけるように支援することが大切ですし、そのうえで自己決定を尊重していくことです。

支援の対象となる方の中には、認知症や障害によって自分で考えたり、自己決定をすることが困難な方もいます。

そういった中でもスタッフのこうした方がいいだろうで進めるのではなく、本人は何を望んでいるのかを丁寧にアセスメントしていくことが大切です。


秘密保持の原則

言わずもがなです。
ソーシャルワーカーとしては、連携していくことが重要なので、十分に注意したいところではあります。


まとめ

バイスティックの7原則以外も書くつもりでしたが、最初からとても長くなってしまいました。
後半はやや簡素なアウトプットになってしまっています。申し訳ありません。

しかしながら、改めてバイスティックの7原則の中には、ソーシャルワーカーとして活動していくうえでの重要な要素がたくさん含まれていると感じました。

あなたもバイスティックの7原則を振り返ってみてはいかがでしょうー。

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