二年前の日記 3/23

2017/03/23

 ロンドンでテロだという。22日、男が車で歩行者をはね、その後ナイフで警察官を襲った。現時点で4人が死亡、少なくとも40人がけがをしている。男は警察官に射殺されたのだそうな。

 昔、自分がまだ若かったころはロンドンの警察官と言えば拳銃を持っていないのが有名だったりしたのだが、昨今の情勢ではそれも許されなくなっているのだろう。まあ議事堂前の警察官ということで普通の警官とは違うのかもしれないが。

 これがヨーロッパの他の都市ならまたISか、となるところだが、ロンドンは歴史的経緯で、テロ即イスラムとはならない場所である。いや、イスラムのテロも何度も行われているし、そう思う人がいても何の不思議もないのではあるが。

 ただIRAの記憶はまだ完全には消え去っていないだろうし、なによりロンドンの現在の市長はイスラム教徒だ。おそらくヨーロッパの他の都市と比べれば、ロンドンはイスラムに寛容な街ではあるまいか。そこでもしイスラムのテロが起きたとしたら、もはやヨーロッパにイスラムの居場所はないと、イスラム教徒が自ら宣言するようなものである。

 移民排斥派やEU離脱派は、「それ見たことか」と騒ぎだすだろうし、それはドイツやフランスの選挙にも影響を与えるかもしれない。今このタイミングで、しかもロンドンで、というのは、テロリスト側が計算していたかどうかは別として、相当影響を後に引きずることになるのではないか。ロンドン警視庁の発表によればイスラム過激派の影響を受けた可能性があるとのことだが、果たして。


 政府の「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」は、天皇陛下の譲位後の呼称を「上皇」か「太上天皇」、敬称を「陛下」とすることで見解がまとまった。また葬儀と陵墓についても、天皇崩御の場合と同じ「大喪の礼」「陵」とすることで一致したという。ただ、天皇陛下が皇太子殿下に譲位された後の秋篠宮様の呼称については、「皇太子」「皇太弟」と意見が割れたのだそうな。

 自分は専門家でも何でもないのだが、やはり譲位後の天皇陛下は「上皇」、秋篠宮様は「皇太子」とするのが国民にも海外からの賓客にもわかりやすいのではないかと思う。何より言葉的に座りが良い。言葉として意味の正確さのみを追及して国民にそっぽを向かれては本末転倒である。正しさだけが正しい訳ではない。単純明快さというのもまた答えの一つなのだ。

※ 2017年3月22日のロンドンテロは、Wikipediaに記事があります。イスラム過激派によるテロ、とは一概に言えない事件なのですね。ややこしい話です。
 秋篠宮様は、結局『皇嗣殿下』になると宮内庁が発表していますが、この呼び方が一般国民に定着するでしょうか。まあ決まったものは仕方ないのですけれど。

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