二年前の日記 9/28

2017/09/28

 ポピュリズムとは何ぞや、と言われると上手く説明できない。なんとなく感覚的に使っている言葉である。ネット上の説明なども読んではいるが、簡単明瞭に説明できる言葉はない気がする。大衆の恐怖や怒りを煽って、それを己の支持につなげる政治手法とでも言えばいいのか。衆愚政治という言葉もあるが、ピタリとはまる感じではない。ただあまり褒められたやり方ではないというのが一般的な解釈だろう。

 さて、アメリカのアラバマ州にジェフ・セッションズ氏という上院議員がいたのだが、彼はトランプ大統領の指名を受けて司法長官に就任した。それはつまり上院議員の席が一つ空いたということであり、補欠選挙が行われる。その共和党予備選挙、つまり共和党から誰を補欠選挙に出すかを決める選挙で、トランプ大統領と共和党主流派が推した候補が敗北した。トランプ大統領が推したりするから負けたんじゃないの、と思ったりもするのだが、共和党的にはなかなか都合の悪いことらしい。

 その予備選に勝利したのはロイ・ムーア氏、元アラバマ州最高裁判事であり、しかもトランプ政権から主席戦略官をクビになったスティーブン・バノン氏が推した候補であるという。さらに彼はポピュリストとして有名らしい。何と言うか、アラバマ州の方には大変に失礼なのだが、クソの投げ合いのような選挙ではなかろうか。まあ去年の大統領選挙がそもそもそんな感じであったから、今更な気もするが。

 とはいえ彼が上院議員になったとしても、アメリカ全体にそれほど大きな影響を与える訳でもない。日本でいえば衆議院議員に一人ポピュリストが混ざったようなものである。騒ぐほどのことはないのかも知れないが、トランプ大統領のことが大嫌いなCNNなどは大きく報じている。この辺はどこの国のマスコミも大差ないようだ。


 希望の党と民進党の合流話。溺れる者は藁をも掴むというのか、貧すれば鈍するというのか。どのみち次の選挙で民進党がズタボロになるのは既定路線であったろうし、どうせなら勝ち馬に乗ろうということなのだろう。しかしもし民進党が希望の党に飲み込まれたら、先に民進党を離党した細野氏らはどんな顔で迎えるのだ。もうこの時点で希望の党に党としてのまとまりを求めるのは無理ではないか。

 まあ自分としては考えていた通りになった訳で、まったく意外性はないのだが、国民の代表たる国会議員の立場も軽くなったものだなあ、と嘆息する。もはやバイト感覚である。そのうち議員食堂の飯を勝手に食ったり、冷蔵庫に入ったりする国会議員が出て来るかもしれない。嫌な未来だな、それ。


 twitterの文字数は140字が上限であったのだが、それを280字にすべく、一部ユーザーから試験的に運用が開始されているのだそうだ。ただし日本人には基本的に関係ない。日本語、中国語、韓国語といった2バイト文字は140字のままである。

 さらっと韓国も入っているが、ちょっとこれは可哀想な気もする。ハングルは2バイト文字ではあっても表音文字だ。日本や中国のように表意文字を使っている訳ではない。日本語や中国語に比べると140字に込められる情報量が少ないのだ。今回の措置は韓国人ユーザーは不満に思うのではなかろうか。

 あと中国でtwitterって使えたっけ、と思ったのだが、イロイロやれば使えないことはないらしい。とはいえ中国には微博がある訳で、そもそも中国本土のユーザーのことは考慮してないのかもしれない。中国語については台湾とかシンガポールのユーザーのことであろう。まあそっちでは英語でtwitter使ってる人も多いようなイメージだけれど。

 自分としては140字あれば十分である。そんなに沢山の文字数を費やしてまで呟きたいことなどないし、もしあればここで書く。せっかくのネタをtwitterで消費するようなことはしない。そんなもったいない。


 カナダのオンタリオ州にキッチナーという都市がある。大学で有名なケンブリッジの北に隣接する。そこで、あるカップルが結婚式を挙げた。式は滞りなく終わり、最後に記念撮影をしていたときのこと。カメラマンがカメラをのぞき込んだそのとき、突然新郎が走り出した。そしてそのまま池の中に飛び込んだ。カメラマンが思わずカメラを向けたとき、新郎は溺れていた少年を岸に引き上げたところだった。そのときの写真がCNNのサイトで見られる。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35107866.html

 胸を打つ写真である。アメリカのトランプ大統領に見せたらどんな顔をするか見てみたい。どんな顔もしないか。

 なお新婦は地元メディアの取材に対し「私にとっては驚くことではない」と答えたそうである。共に良い伴侶を見つけたようで何より。末永くお幸せに。


※ ポピュリズムに限らず、右翼左翼も、民主主義も社会主義も、よく考えずに感覚的に使っている言葉ですね。まあわかっているに越した事はないのですが、わからないから政治について何も言ってはならない、などという事はないので、その辺は適当でいいんじゃないでしょうか。

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