二年前の日記 2/21

2017/02/21

 関西学院大学は関西では一応名門私立大学である。よっておそらく今頃、「関学がやられたようだな」「ククク、奴は関関同立の中でも最弱」というネタを誰かがやっているとみて間違いない。

 何のことかと言えば、関学の非常勤の外国人講師が、福島出身の学生に対して、

「放射能を浴びているから光ると思った」

 と発言したのだそうな。それも自己紹介の際にわざわざ部屋の照明を消してこう言ったというから、アレである。

 まあゴジラが好きなのかもしれないが、冗談と言えば何でも通る訳ではない。他人を傷つけてまでもジョークが言いたいのなら、日本ではなくフランスにでも住めばよかろう。あ、これもある意味差別発言か。

 まあ何である。仕事中はビジネスライクに振舞え、余計なことは言うな、という戒めを、我々はこの件から読み取るべきであろうか。要は他人を傷つけなければ済む話なのではあるが、無意識に罪悪感なく他人を傷つけてしまう人間というのはいるものだ。こういうタイプの人間は目に見えないクサリ鎌を振り回して歩いているようなもので、誰も傷つけずに生活することは難しかろう。というレッテルを貼るのもまた差別である。

 差別は忌むべきことではあるが、そればかりを気にしていると、何も言えなくなってしまう。難しいものである。結局のところ、差別をされていると感じたら怒る、怒られたら素直に謝る、ということを心がけるしかないのかもしれない。

 何で差別された方がいちいち怒らなくてはならないのか、という声もあるだろう。理屈はそうだ。しかし人間の心の問題は、0か100かにはできない。コミュニケーションを取りながら、徐々になくしていく方向に向けるしかあるまい。と、他人とコミュニケーションを取るのが何より苦手な自分が言うのだから、説得力はまるでないのであるが。

※ 東日本大震災から6年経とうとしていたこの時期ですが、それでもまだこういう問題は起きていました。ならばいまでも起きているのでしょう。6年で変わらないものが2年で変わる訳がありませんからね。

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