二年前の日記 4/28

2017/04/28

 一昨年、広島市でメイドカフェなどの入ったビルが全焼し、3人が死亡する火災があったのだそうな。亡くなった方の家族や友人にとってはとんでもない大事件であったのだろうが、残念ながら全国に知られるニュースになるにはインパクトが足りなかった。ところがその火事が、ここに来て急に注目されている。どうやら火災の原因はゴキブリ退治にあるらしい。

 と言ってもそれだけでは何のことやらわからない。普通に考えられるゴキブリ退治では火事になる理由が思いつかないからだ。警察の調べによると、当時このビルの1階にあった飲食店の20代の従業員の男が、ゴキブリを退治しようと、アルコールをかけ、ガスバーナーで火をつけたのだという。

 類い希なるアホである。呆れて物が言えない。そら火事にもなるわ。どうせ己の加虐趣味を満足させるために、普段からゴキブリを燃やして遊んでいたのだろう。ガスバーナーはカセットコンロのガスボンベを使うやつだろうか。それともライター型のやつだろうか。どちらにせよ、ゴミ袋に火をつけるには充分な火力だったろう。飲食店のゴミ袋の中には紙類も多かったろうし、割り箸などもあったかもしれない。簡単に燃え上がったことは想像がつく。て言うか、そこに想像が至らないことが信じ難い。そしてそんなことのために死なねばならなかった3人が不憫でならない。

 警察は男を重過失失火の疑いで調べているという。やっていることはほぼ放火殺人なのだが、やはりそれで立件するのは無理か。とにかく一度刑務所に入って反省してもらうしかない。まあ本当に反省するかどうかは疑わしいところなのだが。


 自分は車に乗り始めてン十年経つが、故意にホイルスピンをさせたことがない。ホイルスピンとは駆動輪が空回りすることである。いまはほとんどの車がFFなので、ホイルスピンをさせると前輪が空回りする。ホイルスピンが起きるとキキキ!と甲高い音がするが、それをスキル音という。聞いたことがないという人もいるかも知れないが、聞かないに越したことはないのではないかと思う。

 さて、そんなスキル音だらけであったろう集会が、東京お台場の駐車場で開かれていたのだそうな。それも無許可で。

 28日、警視庁はさいたま市在住の米国籍の31歳の男を書類送検した。容疑は建造物侵入と軽犯罪法違反。建造物侵入はおそらく管理者の許可を得ずに開かれた改造車の集会に参加したこと、軽犯罪法違反については、駐車場を汚損したことによるものだという。

 普通の道路でも交差点付近には黒い線が描かれているのが見える。あれはブレーキ痕であるが、ホイルスピンをさせると、あれのもっと派手なヤツが路面にこびりつくのだ。駐車場は私有地であるし、無許可で集会を開いて、しかもタイヤの跡で汚してしまえば罪に問われるのは当たり前だ。しかし、この手の案件を軽犯罪法違反で摘発するのは珍しいのではないだろうか。あまり聞いたことがない。

 今回送検されたこの男は集会の様子を撮影し、動画サイトで公開していたというから、ちょっと目立ちすぎたというところなのかもしれない。いわゆる見せしめである。ただ、本人は運が悪かった程度に思っているかもしれないが、ちょっと操作を誤れば死人がでていてもおかしくなかった。車はそれくらい危険なものなのだという認識が必要であろう。

 とは言っても、車で何回か死にかけた自分には、あんまり他人のことを言えない気がしないでもないが。


 本日、国連安全保障理事会にて、北朝鮮の核問題を話し合う閣僚級会合(要は外務大臣が出席する)が開かれる。普段の決議や宣言を出している安保理は国連大使などが出席して会議をしているのであるから、大臣クラスが一堂に会しての会合というのは、それなりに重い意味を持つのだろう。「だろう」というのは、よくわからんという意味である。国連のシステムについてネットで調べてみようとしてみたのだが、詳細な情報がない。Wikipediaにも載っていない。普段安保理や総会に出ているのは国連大使なのか、それとも代表部の人間なのか。

 ちなみに、この閣僚級会合に合わせて北朝鮮が核実験をするのでは、という話もあるらしい。まったく、いくつXデーを作れば気が済むのか。もう好きにしてくれと思う。

 しかし閣僚級会合で何かが決まるのだろうか。結局各国が自分のところの立場を読み上げて終わりではあるまいか。議長はアメリカのティラーソン国務長官だそうだが、アメリカとしては武力攻撃を含めた制裁措置の強化を安保理の見解としてまとめたいはずだ。だが中国はともかくロシアは反対すると思われる。

 北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)は、もし完成していればモスクワをも射程に捉える。とは言え、いま北朝鮮がロシアを狙う理由がない。それがわかっているから今更『六カ国協議』などと言い出して、ズルズルと引き延ばしにかかっているのだ。北朝鮮との間に定期航路を開設したのも同じ理屈であろう。万景峰号が就航するというアレである。簡単に言えば「アメリカの嫌がることはロシアの利益」と言う訳だ。

 昨日日露首脳会談が開かれ、日本側は北朝鮮問題に関する懸念をロシア側に伝えたが、向こうはそんなことは屁とも思うまい。安保理が動かなければアメリカは単独で軍事行動に出る可能性が高い。ロシアとしてはそういう状況を作り出して、思う存分アメリカを非難したいのだろう。それに巻き込まれる日本の事情も韓国の事情も、そして北朝鮮の事情でさえも、知ったことではないのだ。ある意味、大国らしいやり方ではある。

 だがロシアも反対のための反対だけをするつもりはなかろう。アメリカが何らかの形で大きく譲歩すれば、同意するか、さもなくば沈黙してくれるかもしれない。この辺、日本としては手の出しようがない。アメリカとロシアの駆け引きを、遠くから眺めるだけだ。あとは天に祈るしかあるまい。

※ ゴキブリ退治で火事になったのは、あまり記憶にありませんが、ハチを退治しようと火事になったり、消臭剤が爆発したり、イロイロ間抜けな火事は多いです。気をつけませんとね。
 北朝鮮に関しては、この辺りから膠着状態が始まったのでしょうか。先日の露朝首脳会談でも特に進展はなかったようですし、どうしたものやら、という感じが漂っている気がします。

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